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一緒に心理学を勉強!【プロスペクト理論】

どうも、KOUです。

今回の一緒に心理学を勉強シリーズでは「プロスペクト理論」についてです。

■プロスペクト理論とは?

不確実な状況における意思決定モデルの一つで、prospect(期待、予想、見通し)から命名されています。
簡単に説明すると、人間は

①こうするとOKな会話
②こうするとNGな会話

の2通りの見出しがあった時に②の方が気になるというものです。
利益と損失を比較した時に人は利益が欲しい!という思考よりも今よりも損をしたくないと思うそうです。

確かに分かる気がします。
「あなたに当てはまりませんか?NG習慣5つ」
とか言われたら、自分大丈夫かなとちょっと気になってしまうものです。

■実験

ユダヤ人の行動経済学者ダニエル・カーネマン(Daniel Kahneman)が行った実験「一つだけの質問による心理学(psychology of single questions)」が以下のとおり。

○質問1:あなたの目の前に、以下の二つの選択肢が提示されたものとする。
選択肢A:100万円が無条件で手に入る。
選択肢B:コインを投げ、表が出たら200万円が手に入るが、裏が出たら何も手に入らない。

○質問2:あなたは200万円の負債を抱えているものとする。そのとき、同様に以下の二つの選択肢が提示されたものとする。
選択肢A:無条件で負債が100万円減額され、負債総額が100万円となる。
選択肢B:コインを投げ、表が出たら支払いが全額免除されるが、裏が出たら負債総額は変わらない。

みなさん、どちらを選びますか?

質問1はA、質問2はBじゃないでしょうか?
質問1であろうと2であろうと選択肢の内容は一緒ですが、状況が違いますね。
また、選択肢1も2も期待値は同じプラス100万円となっていますがどうして状況が変わると違う選択肢がいいと思うのでしょうか。

質問1であれば、Aの選択肢は確実に100万円を得ることが出来るのに対して、Bの選択肢は何も得ることが出来ない(=損失)を含んでいます。
そのため、そのリスク回避をしたいという思いからAを魅力的に感じます。

一方で質問2であれば、既に借金をしているという損失がある状態です。
少しでも確実に損失を回避できる選択肢Aよりも、Bは50%でも今の損失が無くなるならばBがいいと感じるということです。

どっちの状況だろうとAの選択肢の方がいいと思った方は冷静な判断が出来る方かもしれません。
質問2の選択肢Bは、ギャンブルで損を取り返そうとする心理ですのでくれぐれも悪用されないように注意してくださいね!(コンコルド効果というのも関係している)

実験の参照

■活用術

∟恋愛

初対面の人との会話、相手から不快に思われたくないという損失を回避しようとするプロスペクト理論から敬語になると思います。
もちろん、それは相手も同じです。

敬語だけで話す関係でいいならそれでもいいですが、恋愛対象として仲良くなりたいのであれば、どこかでフランクな会話にしていく必要があります。
損失回避をしたいのは相手も同じ心理なんだということを理解して、本当に仲良くなりたい相手なら一歩踏み込む勇気を持ってみましょう。

※「誰でもかれにでも」や「いきなり」タメ口を使えというわけではないのでそこは間違えないように!

∟ビジネス

様々な場面でプロスペクト理論は活用されています。

①期間限定キャンペーン
→今手に入れられなかったら損してしまうかもと思わせる
②返金キャンペーン
→最悪返金されるからと損はしないと思わせる
③ポイントカード
→せっかくこの店でポイントを貯めているから違う店で買うのは損だと思わせる

こうみると身近なものが結構プロスペクト理論の損失回避の心理を突いているものなんですね。
他にもこんなキャッチコピー

A.このサプリの成分は、睡眠の質が上がります
B.このサプリの成分は、不足することで睡眠の質が下がります

Aは現状に満足している人には響かないですが、Bだと必要性を感じさせることができるわけですね。

◆まとめ

様々な場面に活用されているプロスペクト理論である「損失回避の心理」
うまく使うことももちろんそうですが、理解することで逆らうというのも重要かと思います。
ポイントカードの話で言えばそれは損だと思い込んでいるだけで、本当に正常な判断が出来ているのかということです。
ポイントがつく分よりも他店の金額が安いのであればその店で買った方がいいですよね。
期間限定だって本当に今必要なのか、返金キャンペーンだってないとしても欲しいと思えるのか、などなど。

自分も耳が痛いのでこの辺で。笑

では。


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