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猫について考える 1~猫という名の選択~

綺麗なとても綺麗な 満月の3日後の夜
僕はいま猫になった
待つことしかできなくなった
飼い主が探しにきてくれる日まで


3日目 
僕は猫になった……。
と簡単に発してみたが実際 猫とはなんだろうか
考えてみることにした

世間の基準はなにを持って基準とすべきなのだろう…
まずそこから追ってみることにしてみる

猫もググル
「世間の基準に惑わされないようご注意ください」
「世間の基準、周りの期待を抜きにして私がしたいことを考える」
なかなかの検索結果に苦笑いがでる

だけど素直に受け止めて考え方を改めるとこにした

僕が想う猫について考える
それが一番の答えだろう

僕の小学校時代は 片道1時間30分かけての電車通学だった
自宅からの最寄り駅まではバス 
そこから電車に乗り30分弱で私鉄線に乗換15分ぐらい
学校の最寄り駅になる
またそこから 子供の足で歩いて25分強
やっと学校に着くというなかなかの行程だ

小学校近辺は自然がたくさん残る場所で
やんちゃな僕たちにとっては
なんでも実験できる最高の遊び場だった
思い出すだけ動き回りたくなってくる

そんなやんちゃの僕たちは通学定期券という
最高のアイテムを持っていた
同じ方面の子とは遊び放題である
全く知らない友達の土地に出向けるパスポート
6歳の僕らには銀河鉄道に乗れるぐらいの価値がある

ある日友達数人で途中下車をし
大きな団地のある大きな原っぱで遊ぶことになった

僕はこの原っぱでとても小さな猫に出会う

目は閉じ目ヤニで塞がれた瞼は開くことができない
身体はブルブルと震えていて
毛は卵白で一度覆われ乾いたような感じだ
縮こまり 今にも死んでしまいそうだった

どうしようもできない僕は
そこら辺に落ちていた朽ちかけた虫かごに入れて
死んでしまったらどうしようと不安な気持ちも抱えながら
1時間かけて /// 体感では1日ぐらいかけて
衝動的に家まで持ち帰った

遅くまで働く母親の帰りを玄関先でまち
がむしゃらに泣きつくという古典的な方法で交渉をし
一緒に暮らすことになった

しかし半年ぐらいで家を建て替えることになり
200mぐらい離れた仮暮らしの家に引っ越すことになった

ある日の朝
ブルブルがなくなったと母親から告げられた
家の前で交通事故にあったらしい

僕が一番はじめに出会う猫であった

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