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♯14 力を抜けると、力を出せる

数年前のケガがきっかけとなり、パーソナルトレーニングを続けています。筋肉をつけることと、体の使い方を変えることが目的で、キックボクシングをメインとしつつ、簡単な筋トレもしています。トレーナーは理学療法士さんです。

「リラックス」はできません

ちょっと話がずれますが、私は「体の力を抜く」がとても苦手です。エステや整体で、「体の力を抜いてください」といわれると、いつも困惑。

体の力を抜くって、難しくないですか? 私は「力を抜く」がどういうことかわからないのです。だから、リラックスはできません。ぼんやり過ごすというのも苦手な性分です。

この1年取り組んできたのは「脱力すること」

そんな私に、トレーナーさんは「脱力する」を教えてくれました。私のようなタイプが脱力できる方法は2つ。1つは眠ること。意識を失うと、自然に体の力が抜けます。だから、よく寝てくださいと言われました。

もう1つが、ハードなワークアウトをして、体を疲れさせること。体が疲れると、自然に脱力すると教えてもらった時は、目から鱗! 確かに、息があがるくらいに動くと、自然と脱力します。

ただし、ワークアウトは注意が必要だそう。体の状態に見合ったワークアウトでないと、ケガにつながるそうです。特に中高年は注意が必要で、自分の体がトレーニングに耐えられる状態かどうかを知るのが先決だそうです。

加えて、正しい方法でトレーニングをしなければなりません。スクワットや腹筋の仕方が間違っていたら、やはりケガをすると。ある程度年齢を重ねたら、トレーニングもプロに頼るのがいいのかもしれませんね。

力を抜いたら、パンチが鋭くなった!

ある時、いつもとは違う姿勢でミット打ち(ミットを追いかけながらパンチやキックを打つこと)をするように言われました。無理な姿勢だと感じつつも従うと、いつもよりパンチが鋭くなったのです。不思議だったのは、腕に力を入れていないのに、与える衝撃が強くなったことでした。びっくりする私に、トレーナーさんは笑顔でこう言いました。

「今のが、本来のパンチです。実はパンチって、上体に力を入れずに繰り出すと、相手に強い衝撃を与えることができるんですよ。それができる体の状態になったので、試していただきました」

トレーナーさんが指示した姿勢は、腕の筋肉やアウトマッスルを使うことを難しくさせました。その代わりに、私はインナーマッスルを使ってパンチを繰り出したのです。これはもちろん無意識。強制的にそうさせる姿勢だったというわけです。

インナーマッスルは、ある程度鍛えられていたのでしょう。1年前の体の状態では無理だったと、あとから教えてもらいました。

力を抜くから、力を出せた

「力を抜いたら、強いパンチを打てる」

衝撃的だったのですが、これは「在り方」にも通ずることだとトレーナーさんは言いました。

リラックスできない人は、体と心に常に圧がかかっています。見方を変えれば、その状態を維持するのに、多大なエネルギーを割いているのです。

でも、その圧を抜けば、その分の力を別のことに使えます。これは仕事にも言えること。私はトレーニングを通して、それを教えてもらったというわけです。

アスリートがよく言う「リラックス」はそのためだったのね、と体感で知ることができました。これからもトレーニングを続けて、うまく脱力できる術を身につけたいと思います。




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