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「僕は君たちに武器を配りたい」この本から全てが始まった。

私の父親は工業高校を卒業後、すぐに祖父の鈑金業を継ぎました。

鈑金業というのは、車の鈑金業ではなく、家の屋根や壁にトタンを貼る仕事です。

雨の日も、風の日も、夏の暑い時にも休みなく仕事をしていて、私の学校が休みの日には仕事を手伝えと現場に駆り出されたのを覚えています。

30歳になり、父親とゆっくり話したときに初めてどうして後を継いだのか聞いてみました。

「この仕事があまり嫌いじゃなかったから」というのが、高校を卒業してから祖父の仕事を継いだ理由らしく、そんな感じで40年も大変な仕事をしているのかと驚いたのを覚えています。

そんな家で育ったため、将来は起業するとかではなく、工業高校に入ったら何とかなるかなくらいののん気な感じで生きていました。

工業高校へ入るとプログラミングに出会い、何となく面白かったのと、周りよりも成績がちょっと良かったという理由でプログラマーを目指します。

大学に行った方が良いという助言を何人かに受けたため、9割が就職と言われる工業高校生の中で、私は工業大学に入学しました。

初めはのほほんとしていたのですが、なぜかバイト先の先輩から、これからどうやって生きていくのか考えろと会うたびにチクチク言われ、自分のキャリアを考えるようになりました。

その先輩は高学歴で、将来は経営コンサルタントになって、起業するとのこと。

私には、その先輩のように頭も良くないし、どうやって生きていくのかなんて考えてこともない。

キャリアって何だろうと思った時に出会ったのがこの「僕は君たちに武器を配りたい」という本です。

武器という言葉と、シンプルな表紙のカバーデザインに惹かれて読み始めました。

本の中には、高学歴でもワーキングプアが増えていることや、資本主義の真実が書かれており、読み終わった後には、このままではまずいと焦りました。

まずいといっても、何をすればいいか分かりません。本をとりあえず読もうと1日1冊を目標に、小説からビジネス本までありとあらゆるものを読みました。

一日一冊読んでいると、それが当たり前になり、いつの間にか読書というものが私の武器になっていました。

現在では、本に携わることも仕事にしているので、人生というものは本当に不思議です。

父親が40年もずっと鈑金業で仕事を受け続けるというのは、とてつもない武器です。

私も、一生をかけて武器を磨いていき、子供に「この仕事があまり嫌いじゃなかったから」と言いたいと思います。

今では、オーディオブックでも聞けるようです。
もしご興味がありましたらご一読ください。

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