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ウェブサイト「ことりノート」を移行しました。/Microsft WordかTeXか~メンテナンス性を視点に~

こんにちは。蒼空あおぞらことりです。

クリスマスも過ぎ去り,待ち構えているのは年越し(と卒論)です。皆さんはいかがお過ごしですか。

ことりノートをGitHub Pagesへ移行しました。

記事のタイトルに記したとおり,ウェブサイト「ことりノート」をwixからGitHub Pagesに移行しました。アクセスはこちらから。

新しいウェブサイトのトップページ

私はとても凝り性なので,もう少し頑張って作り込もうと思ったのですが,そういった時間が今はないので3日クオリティで公開します。

サイトマップが空であるとかの問題を除いて,公開するに堪える程度になっていると思います。

旧サイトで公開していたコンテンツについて

「はじめから一歩ずつ踏みしめる数学」ページと「ダウンロードセンター」ページは,まだ新サイトにはないので,これが完全に移行できるまでは旧サイトは公開したままにしておきます。

旧サイトでダウンロードできるコンテンツはパスが通っておらず,ダウンロードできない状態です。これに関しても,内容を調整した上で新サイトにて再公開する予定です。

ウェブサイトのライセンスとダウンロードセンターにあるコンテンツのライセンスについて

現在,このウェブサイトはGitHub Pagesによって公開されています。私はGitHubを無料で使用しているので,リポジトリがPublicになっています。それに伴い,ライセンスを設定しています。

新ウェブサイト「ことりノート」は,CC BY-SA 4.0 のもとでライセンスされています。このライセンスの内容を見るには,こちらにアクセスしてください。

CC BY-SA 4.0は,ダウンロードセンターにあるコンテンツには適用されません。ダウンロードセンターにある利用規約に従って利用するようにしてください。


雑記:WordかTeXか,WixかHTML手づくりか

$${\TeX}$$を少しでも知っている人なら

「Microsoft Wordと$${\TeX}$$,どちらがよいか?」

という論争を一度は聞いたことがあると思います(以下,Microsoft Wordは単にWordと表すことにします)。

ここでは,この答えを出すのではなく「単に」ある視点から語ってこの記事を締めます。

大切なのは「メンテナンス性」

この視点は,今回ウェブサイトの移行を決意した

Wixで作成する か HTMLで手づくりするか

ということにも関わってきます。

文字を枠囲みする

たとえば,ページ幅いっぱいに複数行ある文章を枠囲みすることを考えてみましょう。

《Wordの場合》

  1. 挿入タブにある「図形」の基本図形からテキストボックスを選択し,適当な大きさで挿入する

  2. 図形の書式タブにある「文字列の折り返し」から適当な折り返しを選択する

  3. 文字を入力する

《$${\TeX}$$の場合(例)》

  1. プリアンブルに次のコードを記述する

    • \usepackage{tcolorbox}

  2. 本文に次のコードを記述する
    ※optionにはデザインを記述する

\begin{tcolorbox}[option]
  (本文)
\end{tcolorbox}

以上のようにして,Wordでも$${\TeX}$$でも文字を枠囲みすることができました。直感的に操作できるからWordのほうがよいとか,書いた内容がそのまま適用されるから$${\textbf{\TeX}}$$がよいとか,そういった話がしたいのではありません。

デザインを一括で変えたいな……

数学の文章を書いていると,同じようなブロックがたくさん出てきます。定理を書くブロックだったり,例を書くブロックだったり,……

そして,長い文章が終わってふと

定理のブロックの装飾を変えたいな……

なんて思ったとき,あなたならどうしますか?

Ctrl+左クリックで現れる定理のブロックをカチカチ……として,枠線の色を変えたりしなければなりません。マウスの操作をミスって位置がずれたりすると大変ですね……

$${\TeX}$$の場合はどうでしょうか(定理のブロックでは違う方法で定義を行いますが,わかりやすくするために方法を変更しています)。

まず,プリアンブルに次のコードを記述します。

\usepackage{tcolorbox}
\tcbuselibrary{most}
\DeclareTColorBox{theorem}{design}

designの部分はその囲み枠をデザインするコードを適宜記述します。

本文では,次のように記述しています。

\begin{document}
  (前略)
  \begin{theorem}
    (定理の内容)
  \end{theorem}
  (中略)
  \begin{theorem}
    (定理の内容)
  \end{theorem}
  (後略)
\end{document}

文章を書き終えて,

定理のブロックの装飾を変えたいな……

と思ったときには,

\DeclareTColorBox{theorem}{design}

designの部分を書き換えるだけで定理のブロックすべてのデザインが変更されます

このように,文字を枠で囲むという点では$${\TeX}$$におけるTColorBoxの方が「メンテナンス性」で勝っていることがわかりました。

長いものと数式にはTeX,短いものにはWord

※個人の感想です

大雑把にいうと,私はこのように結論しました。短かったり,あまりデザインにこだわらなくてもよかったりする文書にはWordで執筆し,長かったり数式を用いたりする文書には$${\TeX}$$を用いようということです。

これがすべての正解というわけではありません。あなたの基準でWordを使うなり$${\TeX}$$を使うなり(あるいは挑戦するなり)するとよいと思います。

移行を決意したのはひょんなことからだった

ウェブサイトの移行を決意したのは,あるひょんなことからでした。Wixに,新たなエディターとしてEditor Xが登場した頃でした。私は間違えて「ことりノート」をそのエディターに移行してしまったのです。

色々点検すると,リピーターというウェブサイトの要素が壊れていたり,レイアウトが細々と崩壊していたりすることがわかりました。直すのに時間がかかりそうだと思い,放置してしまいました。

しばらく経って,サイトをいじろうとしても何をどうすればよいかわからなくなってしまいました。そんな事もあって,高校の情報で経験したHTMLの知識と,$${\TeX}$$と言語の種類が一緒(マークアップ言語)であること,$${\TeX}$$で文書を書いてきた経験と,インターネットの情報を元に新たにGitHub Pagesでウェブサイトを構築することにしました。

ある部分のデザインを変えたいときはCSSファイルの該当部分の記述を書き換えるだけでよいので,$${\TeX}$$と同じようなメンテナンス性があると考えています。

ともかく,ウェブサイト移行にはこんな経緯がありましたとさ。

おまけ:実はWordだってメンテナンス性があるんだぞ

最後にこんな話をして終わりましょう。

文字の枠囲みにおいてメンテナンス性は$${\TeX}$$のほうが勝っている話をしましたが,こうすると

「じゃあWordはまったくメンテナンス性がないのか」

という人がいそうですが,そんなことはないという補足のお話です。

さて,皆さんは文章中に「ここは大事だから強調するぞ」と思って,大事な部分を選択してホームタブの「フォント」から[B](太字)ボタンを押していませんか。長い文章を書くなら,それはご法度レベルでNGです!

強調したい文字には,同じタブの「スタイル」から展開して「強調太字」を選択することにしましょう。

これだけだと,前者と何が違うかわかりませんね。では,先程のように

「強調するときは斜体にしたいなぁ……」

と思ったときを考えてみましょう。

前者の場合では,強調する部分を全部選択し斜体にすることになります。「検索と置換」から書式を設定して置き換えるという方法もあります。

ですが,後者の場合はホームタブの「スタイル」から「強調太字」を右クリックして変更を左クリックして書式を変更するだけで,「強調太字」が適用されている部分にその変更が適用されます。

このように,スタイルを活用することでWordの文書のメンテナンス性が大幅に上昇するのです。

ということで,Wordの文書のメンテナンス性についても触れたところで「ウェブサイトを移行した話」はおしまいにするとしましょう。

ここまで読んでくださった方,本当にお疲れさまでした。そして,ありがとうございました。

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