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本に決断する勇気をもらった

『哲学』と聞いて真っ先に頭に浮かんだのが、ソクラテスだった。

あっ、でもソクラテスさんが何を言ってた人なのかを全く思い出せない。ウィキペディアを見てみたけど読む気になれないほど意味不明だった。

私の中で『哲学』とはそのくらいの存在なのである。


そんな私に、いつも本を貸してくださる方がこちらの本を選んでくれた。

【14歳からの哲学 考えるための教科書】


もうタイトルからして読む気が失せるやつーと思いながらも、貸してもらったのだから何かこれを読む意味はあるのだろうとページを開く。

14歳からの〜と書いてあるだけあって、大人の人が中学生に哲学ってこういうものだよ〜と教えてくれるような言い回しになっている。

それでもやっぱり『哲学』は『哲学』
深みがありすぎてすぐ頭がパンクする。眠気を誘う本ナンバーワンかもしれない。


例えば、

生きていることが素晴らしかったりつまらなかったりするのは、自分がそれを素晴らしいと思ったり、つまらないと思ったりしているからなんだ。
つまらないと思うことも“できる”ということだ。

14歳からの哲学より

ふーん。他には、

「本当にそう思う」ということと、「本当にそうである」ということは、違うことだと覚えておこう。

14歳からの哲学より

へぇ〜。

確かにそうかも!と思うところもあるし、ん?これは何を言いたいんだろうと思うところも多々ある。

全て納得という訳にはいかないが、なんとなく分かってきた。
こういう考え方が『哲学』なんだろうね。


本を借りてから2ヶ月。
読み終えてないのが悔しくて、睡魔と戦いながらラストスパートをかける!

そんな時に、ようやくこの本を読んで良かったと思える文章が現れた。

言いたいことを言えないのは、他人にどう思われるかということへの怖れだし、イヤな仕事を辞めたいのだけれど辞められないのは、生活できなくなること、つまり死ぬことへの怖れだ。

14歳からの哲学より


実は、旦那に言いたいこと(聞いてほしいこと)が本当にあったのだ。

でもそれを言ったらどう思われるか、私の理想の答えを言ってくれなかったらどうしようと怖れていた。

しかも仕事の悩みだ。辞めたい訳ではなかったけれど、私の中では、それを選択することによって大きな変化を求められる悩みだ。


私は、旦那にどう思われるかが怖かったんだ。
分かって良かった。

ここまで読んでも『哲学』はいまいちわからなかったけれど、この本を読んで自分にとって良い決断をすることができた。

喉にいつまでも引っかかっていた小さな骨が取れたような、スッキリした気持ちだ。


ソクラテスさんありがとう。
いや違うだろ(笑)

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