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和歌・時雨とあなたがわたしの心を染める

「初時雨(はつしぐれ)
 あはれ知らせて過ぎぬなり
 音に心の色を染めつつ」
 西行

※時雨…晩秋から初冬にかけて降ったりやんだりしながら降る、通り雨のこと。

今年はじめての時雨。

めっきり
肌寒くなった季節に
冷たい雨が通り過ぎ、
すべてを濡らしてゆく。

あぁ、
なんだかしみじみとしてしまうなぁ。


初時雨にあはれを感じながら、
あの人のことを恋しく想い出している。

まるで一雨ごとに
紅葉の色が深まっていくように、
雨の音を聞きながら
わたしの心の色は
あの人色に染まってゆく。

あの人は今ごろ、
何をしているだろうか…。

どうか時雨よ、教えておくれ。

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