見出し画像

和歌・恋の炎に身を焼き尽くされる

「夏虫を何か言ひけむ
心から我も思ひに燃えぬべらなり」
古今和歌集・大河内躬恒

(みずから火に飛び込んで燃えてゆく夏虫に、いったい何を言えようか。恋焦がれる想いの火に、わたしもみずから飛び込んでいるのだから)

飛んで火にいる夏の虫を
なんて愚かなのかと人は言うだろう。

さりとてわたしも同じこと。


苦しむとわかっていながら、
真っ赤に燃えさかる恋の炎に
身を焦がす。

この衝動を止めることはできない。


愛することは
時に烈(はげ)しさをともなうもの。

わたしはもう、
この熱い想いを抱えたまま
ただひたむきに
恋の道へと突き進むほかないのです。


たとえこの身を焼き尽くそうが
きっと、後悔なんてしないよ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?