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前田ゆきこ
2021年1月10日 16:42
かなり不思議な感じのミステリー小説を読んでるというより 舞台を観ているような感覚山奥のホテルに招待された客 招待したのは不穏な過去をもつ三姉妹三姉妹の芝居めいた会話を中心に 毎晩豪華なパーティーが開かれるがそのホテルでいくつかの変死事件が起こる語り手を変えながら 同じ出来事が 変奏曲のように繰り返される何が本当に起きたことで 誰が本当のことを言っているのか読み進めながら 頭が混乱
2021年1月10日 16:29
噂ってこわい 読後の第一印象はその一言につきる元はある少年の思いつきなんだけど 噂や言葉が広がるうちに何か得体の知れない力を持ち始める それが怖い舞台は谷津という田舎町作品中に出てくる「本当の谷津」とは何のたとえだろう不幸な出来事で心に傷を負ったものやある種の感受性の強い子はそこに跳んでいくことができる そこは現実よりも心地いいらしいそして「8月31日みんなを迎えに来る」そん
2021年1月10日 14:24
怖かった 読んでる間中 じっとりと湿っぽい空気がまとわりついて じわじわ恐怖が迫ってくる感じ 無意識のうちに他者と同化することを避ける多様性こそが 生物としての正しい戦略のはずなのに なぜか私たちは 常に『ひとつ』になりたがり 誰かに服従することに 憧れや安らぎを抱いてしまう 意識を いや無意識さえも 他人に支配され『盗まれる』ことに心地よさを感じてしまう だからこそ 人は簡単に
2021年1月10日 00:10
上・下巻合わせるとかなりのボリュームだけど ぐんぐん読めてしまう登場人物の言葉が心にぐっと突き刺さる 素敵な人生観のひとたち 人生は、何もしないでいるには長いが、何かをやりとげるには短い。自分からは何もしないくせに、いつも他人が何をするか気にしてるひとがいるでしょ。ところが、誰かが手を伸ばして何かを手に入れると、それはあたしが欲しかったのにずるいわ、とか、不公平だから分けてちょうだい
2021年1月9日 23:54
この人の世界観ってやっぱりいい いつも そうそうそのとおりって思ってしまう 世界は常に均衡していなければならない。例外や過剰は許されないのだ。 神の摂理は、不自然なもの、いびつなものを見逃さず、均一であるものも許さない。 その一方で、世界は常に変容していなければならない。停滞は生命にとって無意味であり、死そのものである。逆に言うと、生命活動とは変容することなのだ。時間を遡行し 歴史を変
2021年1月9日 22:39
「常野」とは 権力を持たず群れず常に在野であれ という意味だそう常野からきた特殊な能力をもつ人たち なみはずれた記憶力や遠くの出来事を見る力など さまざまな力を持ちながらも 普通の人々の中でその力を生かしながら穏やかに暮らす常野一族彼らをめぐる連作短編集彼らはみな穏やかで優しく 自分の能力を受け入れ 人のために使い生きてゆくその能力ゆえに辛いこともある 『光の帝国』の結末は痛ましく残