2022明治安田生命J2リーグ第16節ファジアーノ岡山対ザスパクサツ群馬の個人的な見どころを紹介
5連戦が終わり約1週間の準備期間を経て迎える今節。当日は5月15日ということで「Jリーグの日」に試合を行う事になる
1993年の5月15日にJリーグが開幕。今年で30年目を迎える節目の1年だ。その中で例年にも増して混沌としているJ2リーグは5連戦で順位が入れ替わり新潟が首位に立った(2022年J2リーグ15節終了時点)
ファジアーノ岡山岡山は5連戦を3連勝含む3勝1分1敗で乗り切った。連勝とホームでの勝利もあり順位は現在4位ににつけている
一方のザスパクサツ群馬は今季3連勝で順位を上げたものの、この5連戦は2分3敗と苦しい結果となった
もちろん群馬は横浜FC、甲府、徳島と昨季J1で戦ったチームや、昨季も上位にいたチームとの連戦という影響もあったかもしれない
上位をキープしたい岡山はホーム戦での連勝を3に伸ばしたい。一方の群馬は6試合ぶりの勝利をアウェイの地で勝ち取りたい
1週間の間隔が両チームにとってどんな影響を与えるのか?Jリーグの日らしく、チームの歴史、サポーターへの想いを感じながら熱い90分に期待したい
(J2リーグ 解説:桂秀樹さん リポーター:加戸英佳さん 実況:能政夕介)※追記、修正の可能性あります
順位と前節の振り返り(15節終了時点)
ファジアーノ岡山:6勝6分3敗で勝ち点24の4位 (20得点16失点)
前節はアウェイで千葉と対戦。連戦という事もあり5人メンバーを入れ替えて臨んだ一戦は、千葉の高い位置からのプレスを上手くコントロールしながらゴールに迫るシーンも見せた
しかし、徐々に主導権を奪われゴールに迫られる場面が増えた。それでも、粘り強く守り反撃を試みるも得点は生まれず。逆に後半アディショナルタイムで悔しい失点を喫して7節の岩手戦以来8試合ぶりの敗戦になった
試合後のコメントで木山監督は「自分たちの良いプレーをほとんど出せなかった。」と語っていました
連戦でコンディションが難しかった部分もあるかもしれませんが、それでもメンバー編成も行っている点や、相手チームも同様の状況ではあった中での敗戦。今節切り替えて連敗ではなく2試合ぶりの勝利を手繰り寄せる事ができるかどうか
今季も混戦であるがゆえに連敗は上位争いからの離脱に繋がってしまう。リフレッシュに加えて、勝ちにこだわる試合を見せる事ができるか注目したい
ザスパクサツ群馬:5勝4分6敗で勝ち点19の16位(15得点16失点)
前節はホームで徳島と対戦し0-0のスコアレスドローに終わった。試合は強い風が吹いた正田醤油スタジアム群馬で前半は群馬が押し込む形になった
風上から攻めた群馬はセットプレーや相手のミスもあり、ゴールに迫るシーンを多く見せた。しかしあとわずかというところで得点を奪う事ができなかった
後半に入ると両チーム連戦の疲労や、風が少し収まったことも影響し前半ほどの迫力を出し切るには至らなかった
結果は0-0のスコアレスドローと、5連戦の最後は引き分けに終わった
群馬としては前半の風上のタイミングで得点を決めておきたかったとは思うが、それでもサイドからのチャンスメイクや、セットプレーでゴールへ迫れた点は今節へのプラス材料にもなりそうだ
また、無得点という結果を見ると得点力への課題が気にかかるが、自分たちで主導権を取り無失点に繋げた側面もある
とはいえ、5試合勝利から遠ざかっている群馬からすれば、1週間でフレッシュな状態に戻し、アウェイの地ではあるが勝ち点3を持ち帰りたい
その中で5連戦でのパフォーマンスを見てどのようにメンバー選考をするか?大槻監督の決断にも注目したい
過去の対戦戦績(岡山の7勝・群馬の13勝・3度の引き分け)
過去の対戦成績はリーグ戦で見ると岡山の7勝、群馬の13勝、3つの引き分けという記録が残っている
昨季岡山のホームでは1-0で群馬が勝利(岩上の得点)
群馬のホームでも1-0で群馬が勝利(進の得点)
現在この対戦カードでは群馬が対岡山戦4連勝中(いずれも完封勝利)
岡山は勝利すれば、対群馬戦2017年10月22日以来実に5年ぶりの勝利になる
通算の対戦成績では群馬が上回っている状況だ。前節は鬼門フクアリで終盤まで粘り強く戦うも、後半アディショナルタイムで失点し0-1の敗戦
ホームでの連勝を3に伸ばすためにも、準備期間を活用し勝つための準備をして臨みたい
一方の群馬も昨季は岩上の得点で競り勝っている。チームとしては5試合勝利なしという状況だが、今季はアウェイで3勝を挙げている
対岡山戦では良いイメージがある分、自信を持って臨みたい
今シーズンの成績
ファジアーノ岡山:6勝6分3敗で勝ち点24の4位 (20得点16失点)
先制試合:8試合 5勝3分0敗(先制すれば負けなし)
先制された試合:7試合 1勝3分3敗(開幕戦の甲府戦は先制を許すも4-1で逆転勝利)
スコアレスドロー:なし
ホーム: 3勝3分1敗 勝ち点12 11得点 7失点 得失点+4
アウェイ: 3勝3分2敗 勝ち点12 9得点 9失点 得失点0
リーグ戦では10名が得点(チアゴアウベス5得点、田中・ミッチェルデューク3得点)
複数得点:4試合
複数失点:2試合(昨季も8試合のみと守備は手堅い)
無失点:3試合(12節の秋田戦が4試合ぶりの無失点)
無得点:2試合(7節の岩手戦,14節千葉戦)
<得点>前半に9得点 後半に11得点
<失点>前半は8失点 後半は8失点
今季は20得点中セットプレーでの得点は8点の40%。バイスの直接FK(3節の栃木戦)キッカーは田中、バイス、柳、河合、徳元など多い(PKはチアゴアウベスの1得点:5節の横浜FC戦)
一方16失点中セットプレーからの失点は3で割合は18.8%(FKから1失点、CKから2失点)セットプレーでの優位性を確保しつつ、強度の高い守備で跳ね返したい
水戸戦ではデザインされたセットプレーからチアゴアウベスが得点を決めてゴールを奪った。当然スカウティングも様々なところで入るはずだが、群馬相手に優位性のある部分でどう主導権を握るか楽しみにしたい
ザスパクサツ群馬:5勝6分2敗で勝ち点21の4位 (18得点14失点)
先制試合:6試合 5勝0分1敗(12節の大宮戦は2点リードも悔しい逆転負け)
先制された試合:6試合 0勝1分5敗(13節の横浜FC戦は3点差から追いついた)
スコアレスドロー:3試合(2節金沢、3節仙台、15節徳島)
ホーム: 2勝3分3敗 勝ち点9 8得点 9失点 得失点-1
アウェイ: 3勝1分3敗 勝ち点10 7得点 7失点 得失点0
複数得点:5試合
複数失点:4試合(新潟、長崎、大宮、横浜FC戦で複数失点)
無失点:7試合
無得点:6試合(現在2試合続けて無得点)
<得点>前半に7得点 後半に8得点
<失点>前半に8失点 後半に8失点
セットプレーからの得点は3/15で20.0%(7節岩上のFKからと12節岩上のPK等)
16失点中セットプレーからの失点は5点(31.3%)でFKから1失点、CKから3失点、PKから1失点しているため、岡山のセットプレーには注意したい
群馬は今季アウェイで3勝とホームよりも多くの勝ち点をアウェイの地で得ている。また無失点が7試合と粘り強く守る試合もある一方で、得点面については対岡山戦で成果が結びつくか楽しみにしたい
個人的な見どころ
個人的な見どころの1つは5連戦を経ての11名のファーストチョイスだ。両指揮官が今回の結果を基にどのように評価をして、フレッシュな状態の選手を送り込むか?
そこにはチームとしてのコンセプトや明確な意思もあるはず
今季のここまでを見ていると大きく大胆にメンバーを変えるという印象はそこまでないが、選手個々のパフォーマンスに加え、チームとしての結果を見た際に相手あっての部分も当然加味しながらだが、誰に最初の時間を託すのか楽しみにしたい
また、岡山は得意のセットプレーからのチャンスメイクが焦点であり、同時にどのようにそのセットプレーを得るかにも注目したい
岡山は4バックをベースにしているが、群馬は相手によって3と4を使い分けている印象もある
今節ミラーゲームになれば、両サイドの攻防とセカンドボールの奪い合いからどれだけ攻守を切り替えて前に推進できるかはカギになりそうだ
そうした局面を打開した先に得点や、良い位置でのセットプレーでのチャンスが巡ってくるはず
岡山、群馬にとって前節でたチームとしての課題を修正しながら、勝利にこだわるプレーを展開できるか注目したい
その中で注目選手としてピックアップしたいのが、岡山は大卒ルーキーの背番号14番の田中雄大だ
桐光学園から早稲田に進学し今季から岡山でプレー。ゴールへの推進力が持ち味で中盤のポジションはどこでも器用にプレーできる
開幕戦でJデビュー、J初ゴールをマーク。今季はここまで3得点を記録。サイドからゴールへの意識高く、こぼれ球も積極的に狙っている
岡山は前線にオーストラリア代表のミッチェルデュークがいるが、試合が消化されるにつれマークも厳しくなっている。左サイドはスピードのあるチアゴアウベスや、ドリブルが得意な木村などもいるが、ゴールにも絡むサイドの選手が攻守で脅威になれるかは今後上位で戦うためにも重要になってくる
キャプテンシーもある田中の活躍がチームの士気を向上させ、勝利に結びつけることができるか。勝利に貢献するプレーを楽しみにしたい
一方の群馬は2試合連続の無得点を打開するためにも得点という部分にフォーカスしたい。その中で今節は背番号7番の加藤潤也に期待したい
今季はここまでチームトップとなる3つのアシストを記録。今季チーム初ゴールのおぜん立ても加藤だった
昨季は28試合3得点も、2019年シーズンはカテゴリーはJ3だったが30試合で9得点を記録。得点力もある選手の一人だ
機動力のあるドリブルが武器でシュートのクオリティーも高い
点を取らせる技術もあるだけに、今節はアシストにも、得点にもこだわりこじ開けるプレーを楽しみにしたい
堅守速攻のスタイルもあれば、ボールを握りながら組み立てるシーンもある。チームとしてのコンセプトは固まりつつあるが、昨季は失点も多かった部分は改善され、新たに得点力という部分が改善されれば、上位争いに入り込む可能性もある
連戦から準備の期間があった中でどのようにチームを組み立て、結果を出すか?Jリーグの日に行われる一戦非常に楽しみです
お時間のある方は是非シティライトスタジアムで!または、14時からJリーグ公式映像DAZNにてお楽しみください!
サポートいただいた内容は今後の記事や取材等に充てさせていただきます。少しでも良い内容をお届けできるようにしていきます。