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2023明治安田生命J1リーグ第21節ガンバ大阪対柏レイソルの個人的な見どころを紹介

コンディション的にも厳しい夏場の連戦
ガンバ大阪は20節の京都戦はホームで1-0の勝利で貴重な勝ち点3を得た

6月はリーグ戦3連勝と、苦しんだ序盤から復調を見せている
天皇杯は2回戦で敗れている事もあり、今節は1週間の間隔を空けて臨む事ができる
直近5試合の結果は首位マリノスと並ぶ4勝1分。1桁順位に向けてホームで勝利を飾りたい一戦になる

一方の柏レイソルは前節湘南と対戦し1-1の引き分け
終盤の悔しい失点で惜しくも勝利を掴み取る事ができなかった
5月3日以来、約2カ月ぶりとなる歓喜に向けてチーム一丸となって勝利を目指したい
柏は7/12に天皇杯3回戦で徳島と対戦し2-0の勝利。公式戦は6/7の天皇杯2回戦以来の勝利となった。中3日と連戦だが、この勢いをリーグ戦に活かしたいところ。チームとしての総合力も試される大事な一戦となりそうだ

今季は開幕戦でぶつかり2-2の引き分け。お互いに勝ち点1を分け合う結果となった。5カ月ぶりの再戦で成長を示す事ができるかどうか?楽しみな一戦です

(J1リーグ 解説:橋本英郎さん リポーター:加藤 綾さん 実況:能政夕介)※追記、修正の可能性あります

順位と前節の振り返り(2023/7/14時点)(リーグ戦のみ)

ガンバ大阪:6勝5分9敗 勝ち点23 (24得点34失点)-10
リーグ戦6試合負けなし

スコアレスドローで終わった横浜FC戦から、先発メンバーは2人入れ替え
累積警告で出場停止の福岡に代わりクォンギョンウォンが13節の浦和戦以来となるリーグ戦の先発(7試合ぶり)
そして石毛に代えて福田が8節の京都戦以来となる12試合ぶりの先発メンバーに起用された

ガンバは安定した守備と攻守の切り替えから決定機をつくる
前半の立ち上がりにはネタラヴィがボール奪取し、繋いでファンアラーノがフィニッシュまで持っていくもゴールは奪えず
しかし守から攻への切り替えや、連動などチームの状況の良さを感じる場面でもあった
ガンバはセットプレーからも決定機をつくる。前半にはショートコーナーから最後はクォンギョンウォンが頭でゴールに流し込むもオフサイドの判定に

ガンバはボールを握りつつも、京都のカウンターを警戒し試合を進めていく
しかし後半は走力もある京都が徐々に押し込む場面を増やしていく
ガンバは食野を投入し、攻撃で流れを変えようと試みる。そして京都もメンバー変更とポジション変更も行いながら打開を試みた

山本のパスからジェバリが決定機をつくるなど、ガンバが勢いを取り戻しつつあるタイミングで待望の先制ゴールが生まれた
山本のクロスをジェバリは触れず、ファーサイドにいた福田が気持ちを込めたダイビングヘッド。これが決まり今季リーグ初ゴールを記録

終盤は怒涛の攻撃を受けるが、5バックを敷いて逃げ切ったガンバ。これでリーグ戦は6試合負けなし(5勝1分)加えてJ1ホーム通算250勝目を飾る節目の勝利となった

Jリーグ公式HPより引用

柏レイソル:2勝8分10敗 勝ち点14 (17得点30失点)得失点-13 
11節の湘南戦以来リーグ戦は勝利なし

柏は前節ホームに湘南を迎えての一戦
両チーム今季苦しんでいるだけに、上昇のきっかけを掴みたい一戦
柏はFC東京戦から先発メンバー5人を交代
武藤に代えてフロート、落合に代えて小屋松、高嶺に代えて戸嶋、川口に代えて土屋、三丸に代えて今季初先発のジエゴが起用

両チーム水曜日に天皇杯を控えている事もあり連戦も意識した中で起用されたメンバーが前半からチャンスをつくる
前半にマテウスサヴィオのCKから土屋が競るも、惜しくも得点は奪えず
それでも、前半の27分には椎橋の縦パスをマテウスサヴィオがスルー。高い位置を取っていたジエゴが受けて、そこから送られたグラウンダーのパスを細谷が冷静にゴールに沈めて先制

柏にとってはリーグ戦11節の湘南戦となる9試合ぶりの先制ゴールを挙げ、前半は1-0と柏リードで折り返す

後半は立ち上がりに湘南の鋭いカウンターを受ける場面もあったが、失点せず、逆にフロートやマテウスサヴィオが個で打開する場面もあり、2点目を積極的に狙いに行く姿勢も見えた

しかし後半の34分に立田がレッドカードで退場。10人で戦う事になった柏はそこから押し込まれる場面が増える。それでもセットプレーでの守備など粘り強く跳ね返す
しかし、後半の90+3に左右を揺さぶられ最後はヘディングでゴールを割れて終盤に同点に

お互いに勝ちたい気持ちが見えた一戦は1-1の引き分け。柏は1人少ない状況でも気持ちの入った守備を見せた一戦となった

Jリーグ公式HPより引用

今節は立田が出場停止。更には中3日とメンバー選考も難しい状況かもしれない。夏場の連戦、しかしながら残り試合を考えると勝ち点をしっかりと積む事、そしていい形で次節に進む事が重要となる一戦だ

J1リーグは今節で一旦試合の間隔が空く
ガンバはセルティックとの親善試合が7月末に。柏は天皇杯のラウンド16(VS札幌戦)がありますがリーグ戦は約3週間か間隔が空く事になる

良い状況で中断に入るのはどちらのチームか。勝ちたい気持ちを見せたい一戦となりそうだ

過去の対戦戦績(リーグ戦のみ)

過去の対戦成績はリーグ戦で見るとガンバ大阪の25勝、柏レイソルの32勝、引き分けが6回と柏レイソルが優勢

今季開幕戦で対戦した際は2-2の引き分け(ガンバ:宇佐美・ダワン 柏:細谷・片山)終盤のPKを柏レイソルの細谷が決めて同点で決着

昨季、ガンバのホームでは0-0のスコアレスドロー
昨季、柏のホームでは0-1でガンバの勝利(得点:ダワン)
ガンバは対柏戦では2021年の4月以来負けなし。柏は2年ぶりの対ガンバ戦勝利を目指す
※2013年には天皇杯決勝でも対戦したカード。その時は1-0で柏が勝利しタイトル獲得

現在の所属選手では(リーグ戦のみ)
ガンバ大阪は対柏戦では宇佐美が3得点、ダワンが2得点を記録
柏は対ガンバ大阪戦では片山、細谷、古賀が得点を記録

★古巣対戦
柏:猿田 遥己(2020年に期限付きで加入。1年間プレーも公式戦は出場なし)

約5カ月ぶりの再戦はどのような結末を迎えるか?楽しみにしたい

今シーズンの成績(リーグ戦のみ)


ガンバ大阪:6勝5分9敗 勝ち点23 (24得点34失点)得失点-10
リーグ戦6試合負けなし

先制試合:8試合 5勝2分1敗(13節の浦和戦で逆転負け)
先制された試合:11試合 1勝2分8敗(16節の福岡戦で今季初の逆転勝利)リーグ戦では2021年11月7日の大分戦以来2年ぶりの逆転勝利
スコアレスドロー:19節の横浜FC戦のみ

ホーム: 4勝3分3敗 勝ち点15  14得点  12失点 得失点+2
アウェイ: 2勝2分6敗 勝ち点8 10得点 22失点 得失点-12

リーグ戦では11名が得点(ファンアラーノ,ダワン,イッサムジェバリが4得点、宇佐美が3得点、石毛・黒川が2得点、福田半田・鈴木武蔵・倉田・三浦が得点を記録)ダワンがチームトップの4アシストをマーク

複数得点:7試合  
複数失点:10試合
無失点:3試合 
無得点:5試合

<得点>前半に12得点 後半に12得点 
<失点>前半は15失点 後半は19失点
後半開始15分以内に8得点と33.3%数字を残す。後半31分以降試合終了まで9失点

24得点中セットプレーでの得点は5点の20.8%。山本のFK,宇佐美・石毛のCKから得点

34失点中セットプレーからの失点は14で割合は41.2%(FK2失点、CK8失点、PK3失点)
★途中交代からの選手での得点は石毛、ジェバリがリーグ戦で記録
セットプレーからの失点が多かったが、直近のリーグ戦5試合は8得点3失点と守備が安定。ホームでは3連勝中

柏レイソル:2勝8分10敗 勝ち点14 (17得点30失点)得失点-13 
11節の湘南戦以来リーグ戦は勝利なし

先制試合:5試合 2勝3分0敗(先制すれば負けなし。1節ガンバ、2節FC東京、20節湘南戦は追いつかれて引き分け)
先制された試合:13試合 0勝3分10敗(8節鳥栖、10節京都、14節神戸、は引き分けに追いつく)
スコアレスドロー:12節と19節の新潟戦スコアレスドロー

ホーム: 1勝6分4敗 勝ち点9  11得点 18失点 得失点-7
アウェイ: 1勝2分6敗 勝ち点5 6得点 12失点 得失点-6

リーグ戦では7名が得点(細谷が6得点,マテウスサヴィオが3得点、戸嶋2得点、小屋松、フロート、片山、武藤が得点記録)

複数得点:4試合 
複数失点:6試合(16節札幌戦で5失点)
無失点:3試合(18節の新潟戦で無失点)
無得点:10試合 ※最多得点は16節札幌戦の4得点

<得点>前半8得点 後半に9得点 
<失点>前半は15失点 後半15失点
※後半31分以降は2得点、7失点

今季は17得点中セットプレーでの得点は2点の11.8%。CKとPKで1得点(どちらも後半アディショナルタイムで得点を記録)細谷のPKは開幕のガンバ戦で記録

30失点中セットプレーからの失点7で割合は24.0%(FKから3失点,CKから1失点,PKで2失点)

柏レイソルは5/17から井原正巳ヘッドコーチが監督に昇格
その後の戦績は以下の通りです
リーグ戦:3分4敗(9得点・4失点)
カップ戦:2戦2敗(鹿島、福岡と共に0-1)無得点・2失点
天皇杯:2戦2勝(7-1,2-0)9得点・1失点

リーグ戦ではまだ未勝利だが、水曜日の天皇杯3回戦では徳島に勝利し公式戦で約1か月ぶりの勝利を挙げた。こうした勢いをしっかりとリーグ戦にも生かしていきたい

個人的な見どころ

2023年の開幕カードとなった柏レイソルVSガンバ大阪
両チーム思い描いた状況ではなかった前半戦かもしれませんが、残り試合を戦う中でチームとしての強さを示していきたいところです

2/18の一戦では、片山が先制ゴールを決めて、その後宇佐美・ダワンと立て続けに得点を奪いガンバが一時逆転
しかし後半のアディショナルタイム+8分で細谷がPKを決めて2-2でお互いに勝ち点を分けた一戦でした

あれから約5カ月が経過
ガンバはリーグ戦5連敗と苦しむ時期もありましたが、現在6試合負けなしと復調を見せています
一方の柏レイソルは5月にネルシーニョ監督が退任。井原新監督の下で再び強いチームを取り戻すための努力を積んでいます
特に柏レイソルは中3日と連戦となりますが、水曜日の勝利を力に代えて臨む一戦になりそうです

個人的な注目ポイントは以下の3つです
①メンバー編成
②セットプレー
③ゲームコントロール

1つ目のメンバー編成は1週間の間隔が空くガンバと、天皇杯を戦った柏ではコンディション状態も変わってくるはず
ただ、連戦の方が良いという選手もいると同時に、天皇杯ではメンバーを入れ替えている事もあり、その点がどのような影響が出るか注目したい

ガンバ大阪は、出場停止だった福岡、そしてウィングのチョイスに注目したい。CBにはビルドアップもできる福岡と三浦のコンビの可能性が高く、前節得点を決めた福田を2試合連続スタメンで起用するか。それとも、途中交代から良いプレーを見せた食野が起用されるか。この部分のスタメンに加え、控えメンバーにも変化があるかどうか
現在リーグ戦は好調を維持しているだけに、大きな変更はないはず
とはいえ柏のマテウスサヴィオ等、前節を見ているとガンバ側の右サイドには守備強度も必要となる
その点も踏まえてのメンバー編成に注目したい

そして柏レイソルは、立田出場停止となるため恐らく土屋がCBに起用され、古賀とのコンビとなりそうだ
前節アシストを記録した左のSBジエゴ、そして右のSBには片山がこれまでであれば起用の可能性が高い
中盤は戸嶋・椎橋のコンビで行くのか。天皇杯3回戦で脳震盪の疑いで交代した田中の起用は恐らく難しいだけに、安定感と勝つための布陣として、誰に何を託すのか。スタートから起用されるメンバーと、交代メンバーの編成に注目したい

2つ目のセットプレーについては、前述したが以下の結果が残っている

■ガンバ大阪
24得点中セットプレーでの得点は5点の20.8%
34失点中セットプレーからの失点は14で割合は41.2%

ガンバは今季セットプレーからの得点はそこまで多くなく、逆にCKからの失点をはじめセットプレーからの失点が多くなっている
直近のリーグ戦6試合負けなしで、特に失点は僅かに4と堅守だが、その内3失点がCKからの失点となっている
安定した守備構築があるだけに、特にCKからの守備は集中したい
セットプレーからの得点に関しては、福岡戦は山本のFKが起点となり、FC東京戦ではCKから佐藤のアシスト、更にスローインからダワンがアシストをマークするなど効果的な部分も見える
停滞の時間となれば流れを変えるセットプレーは攻守で集中力を発揮したい

■柏レイソル
17得点中セットプレーでの得点は2点の11.8%
30失点中セットプレーからの失点7で割合は24.0%

逆に柏はセットプレーからの失点はそこまで多くないものの、セットプレーからの得点が僅かに2点となっている
ただ、この2点はいずれも後半のアディショナルタイムと劇的な場面でその粘り強さを発揮している側面もある
精度の高いキッカーもいるので、特にCKからのデザインプレーや、相手をスカウティングした効果的な攻撃を見せていきたい
前節もCKから惜しい場面をつくりだしていただけに、セットプレーから自分たちの流れを引き寄せたい

最後はゲームコントロールについて
ガンバは前節後半に先制し、その1点を最後は5バックを敷いて粘り強く戦い勝ち切った
もちろんピンチの場面が全くなかったわけではない。追加点を取る、守りに入る。こうしたバランスと時間の使い方をゲーム序盤・中盤・終盤で意図を持ちながらチーム全員での共有度を測る事ができるか注目したい

柏については前半非常に良い試合ができていた。ただ後半の立ち上がりや、数的不利になってからの部分で難しい結果になってしまった
後半アディショナルタイムでの失点での引き分けに悔しい側面はある一方で、同じ事をせずに勝ち切るマネジメントをチームとして全員で共有し戦い切る事ができるかどうか
当たり前と言われればそうかもしれないが、難しいチーム状況だからこそ、その意思疎通と1人1人と意図がかみ合ったプレーをより長く継続できたチームが勝利に近づくはず

そうした開幕から、そして前節からの変化を明日の試合でどのように見せてくるか楽しみにしたい

3連休の中日。暑さも予想される中ですが、パナソニックスタジアム吹田での好ゲームに胸が高まります
お時間のある方は現地、またはJリーグ公式映像DAZNにて是非お楽しみください!

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