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2023明治安田生命J2リーグ第17節レノファ山口FCVS東京ヴェルディの個人的な見どころを紹介

タフな連戦は毎年の恒例かもしれない。今年も勝ち点が詰まり先を見通す事が難しいJ2リーグ
今季は昇格の可能性が少しでも高まる中で自動昇格、そして6位以内を目指したい両チーム
3連戦の3試合目、チーム全員で戦う熱い90分間に期待したい

山口は前節アウェイで首位町田と対戦。早いサイドのクロスから失点をするも、山口は左右にボールを揺さぶりチャンスをつくる
粘り強くゴールに迫るも終盤にPKを沈められて0-2の敗戦
中山新体制での勝利をホームで目指す一戦になる

一方の東京Vは東京クラシックで町田に悔しい敗戦
そこから短い時間でしっかりとリバウントメンタリティーを発揮
メンバーを替えつつも、後半に2得点を奪い2-0で勝利。連敗をすることなく勝ち点3を積み重ねた
オリジナル10の東京Vは伝統の復活を目指す。現在は自動昇格圏内。この立ち位置をキープし、首位に立つためにアウェイで連勝を飾りたい一戦だ

(J2リーグ 解説:中島浩司さん リポーター:トクダトモヨさん 実況:能政夕介)※追記、修正の可能性あります

順位と前節の振り返り(2023/5/20時点)(リーグ戦のみ)

レノファ山口FC:3勝6分7敗で勝ち点15 (15得点31失点)-16で現在20位

2016年にJ2に昇格した同期対決は町田に軍配が上がった
前半14分にサイドからのクロスをオーストラリア代表のデュークが上手く合わせて町田が先制し0-1

早い時間帯で先制を許すも、山口はボールを保持しながら徐々に町田陣内で攻め込む時間を増やす
中が固い町田の守備をサイドで揺さぶり、ボールスピードも変化を加えてゴールに迫る場面を見せるも最後のフィニッシュのところまで持ち込めない場面が続く
山口は交代メンバーで流れを変えようと試みる。セットプレーは多く奪うもなかなか攻め切る事が出来ず、終盤にPKを与えてしまう

終盤の失点で0-2と差を広げられ悔しい敗戦。冷静に試合を運ぶ町田をこじ開ける事ができなかった

Jリーグ公式HPより引用

自分たちの特徴は出しつつも最後の部分で怖さを出し切る事ができなかった。それでも今季継続している事を徹底しながら、恐れずにやり切る事ができるか。山口は先制点を取って自分たちの気持ちにゆとりを持ちながら試合を進めていきたい。タフな連戦だが、再び上位相手に変化を見せる事ができるか注目したい

東京ヴェルディ:9勝2分5敗で勝ち点29 (22得点9失点)+13 で現在2位

中3日で暑さもある中で行われた一戦
東京Vは町田戦から佐川、奈良輪、加藤弘堅を起用
3バックからスタートを切った。(今季スタートからは初めて)相手の攻撃や立ち位置でポジションを可変させつつ、ロングボールを使う栃木に対して冷静に対応し鋭いカウンターを見せる場面もあった
ただ、うまくボールを繋ぎつつもフィニッシュの精度を欠き、前半は0-0で折り返す
後半は背後のスペースをお互いにつくりチャンスを創出
東京VはCKからゴールに迫り、こぼれ球を稲見がミドルシュートを決めて嬉しいJ初ゴールを記録
そして終盤にはサイドから繋ぎ、阪野が1対1を制して追加点
選手交代したメンバーが得点を決めて2-0で勝利を収めた

今季は後半での得点が17で圧倒的(22得点中)後半からの修正力が高い東京V。城福監督の指示に加えてそれを修正できるチーム力もある

この試合も後半に2得点。前半は拮抗する中でもしっかりと勝ち切ることができた。アウェイでの試合は現在3連勝中(水戸、長崎、栃木)しっかりと勝ち切ってホームに戻れるか楽しみにしたい

Jリーグ公式HPより引用

途中交代からの選手が今季6得点。そして前述した通り今季は後半に17得点と流れを変えて勝ち切る事ができている東京V

リーグ戦は過酷。最終的にシーズン終了時点で昇格圏内に立つことがチームにとって重要な中で、良い試合運びと勝利が結びつく事は重要になってくる

今節もヴェルディらしい試合を見せて連勝を飾る事ができるか?後半のマネジメントにも注目したい

過去の対戦戦績(リーグ戦のみ)

過去の対戦成績はリーグ戦で見ると山口の5勝、東京Vの8勝、引き分けが1回です

昨季リーグ戦は山口が1勝、東京Vの1勝とお互いのホームで1勝ずつ
山口のホームでは3-1で山口が勝利(山口は田中渉、石川、高木大輔が得点、東京Vは佐藤凌我が得点)

東京Vのホームでは3-0の勝利(佐藤凌我2得点、小池1得点)
この対戦カードは得点が入るカードになっている。過去スコアレスドローはなし。特に東京Vは対山口戦で無得点だったことはありません

現在の所属選手の得点記録
山口は対東京V戦では高木大輔2得点、石川と大槻が得点
東京Vは対山口戦では平と小池が3得点、奈良輪・梶川が得点

※古巣対戦
山口)高木大輔(2010-17年※2種登録含む Jrユースから東京V)、松橋(契約上出場不可)
東京V)なし

特に高木大輔は長くユース時代から東京Vに在籍。相手チームへのリスペクトを忘れながらもチャンスを伺いたい
連戦でお互いの編成が読みづらい中でどのように90分タフに戦うか楽しみにしたい一戦です

今シーズンの成績(リーグ戦のみ)

レノファ山口FC:3勝6分7敗で勝ち点15 (15得点31失点)-16で現在20位

先制試合:5試合 3勝2分0敗(先制すれば負けなし)
先制された試合:11試合 0勝4分7敗(今季逆転勝利なし)
スコアレスドロー:なし

ホーム: 1勝4分3敗 勝ち点7  7得点  17失点 得失点-10
アウェイ: 2勝2分4敗 勝ち点8 8得点  14失点 得失点-6

リーグ戦では11名が得点(皆川、池上、河野2得点、高木、梅木、山瀬、五十嵐、生駒、吉岡、ヘナン、矢島が得点を記録)

複数得点:2試合(金沢戦・徳島戦) 
複数失点:8試合
無失点:3試合 
無得点:3試合
※現在9試合続けて失点中。前節無得点で清水戦以来6試合ぶりに無得点

<得点>前半に3得点 後半に12得点 
<失点>前半は17失点 後半は14失点
後半15分~30分で7得点と最も多い。また、失点は前半開始15分以内に6失点

15得点中セットプレーでの得点は7点の46.7%。高木、山瀬のPKで2得点
佐藤のFK、矢島・池上・吉岡のCKから起点それぞれ得点を記録

31失点中セットプレーからの失点は9で割合は29.0%(FK5失点、CK2失点、PKで失点)

ボールを握りアグレッシブなサッカーを見せている。セットプレーからの得点が多いのも特徴だが直近の試合はクロスからの失点も多くなっている。サイドに上げさせない、中をしっかりと固める意識も重要になるかもしれない

東京ヴェルディ:9勝2分5敗で勝ち点29 (22得点9失点)+13 で現在2位

先制試合:10試合 9勝0分1敗(8節清水戦は先制も1-2で逆転負け)
先制された試合:4試合 0勝0分4敗(大分、千葉、山形、町田に敗戦)
スコアレスドロー:3節甲府、13節磐田戦でスコアレスドロー

ホーム: 4勝2分2敗 勝ち点14  8得点  4失点 得失点+4
アウェイ: 5勝0分3敗 勝ち点15 14得点 5失点 得失点+9

リーグ戦では13名が得点(阪野・深澤が3得点、林・バスケスバイロン・北島・梶川が2得点、山越・稲見・加藤蓮・山田・綱島・平・齋藤が得点を記録)

複数得点:7試合 
複数失点:2試合(清水、山形のみ)
無失点:9試合※今季5試合連続無失点記録
無得点:5試合
※最多得点は5得点を記録(5節藤枝戦)

<得点>前半5得点 後半に17得点 
<失点>前半は4失点 後半5失点
前半、後半開始15分以内にそれぞれ3得点。前半アディショナルタイムに2失点

今季は22得点中セットプレーでの得点は8点の36.4%。梶川・森田のFK、梶川・北島・マリオエンゲルスのCK、北島・バスケスバイロンのPK等

9失点中セットプレーからの失点4で割合は44.5%(CKから3失点,PK1失点)
※大分、清水、秋田戦はCKから失点。長崎戦はPKで失点

今季の東京Vは堅い。中央に技術が高い選手も多くボールも良く回る。
ボールを保持しつつ確実に相手を仕留めていく。1試合当たりのシュート本数は7.9本と決して多くないが、決定率はリーグ3位
また失点数は町田に次いで2番目に少なく、無失点試合は町田と並んでリーグトップを記録している

山口は今季ボールの保持をしつつ、ゴールに迫る場面を多く見せている
実際に1試合のシュート本数は8.9本と東京Vを上回っている
ゴール前での怖さを出せるかどうか?そしていい攻撃で終わって守備ができるかも注目したい

また東京Vは攻守で立ち位置を変えながら自分たちのペースをつくりながら戦う。今節も90分そのらしさを出せるかどうか?前節は3バックスタートを採用。様々なオプションも持ちながら、今季高みを目指していく

個人的な見どころ

Jリーグからもプレビューが出されている

連戦のためタフな試合になる。試合は常に総力戦ではあるが、チームの状況、相手によっても様々な変化を伴う
その中でまずはスタートで誰を起用するか、そしてどのような立ち位置で戦うかを注目していきたい

ホームの山口は自分たちの今季目指すスタイルを維持しながらその精度を攻守で高めていきたい
今季は先制試合は5試合と決して多くないが、先制した試合は負けなし(3勝2分)自分たちのリズムでできるだけ早い時間帯で先制できるように積極的にゴールに迫りたい
より意識したいのはゴールに迫る回数だ。前節の町田戦は公式のシュート数は3本と寂しい結果になった。セットプレーはある程度数を得られたが、ゴールまでの脅威を示しきれなかった

後半に強さを持つヴェルディを相手に先制し、自分たちのリズムで戦いたいレノファ山口FC

一方の東京Vはスタートの立ち位置に注目をしつつ、メンバー編成にも目を向けたい。DFメンバーがケガ、代表離脱など少し厳しい状況だ
相手の立ち位置や戦術によって上手くポジションを変えて徐々に自分たちのリズムをつくっていく
ボールを保持したい山口に対して効果的なプレスでボールを奪い、保持したボールから自分たちの展開を見せる事ができるかどうか

東京Vは今節バスケスバイロンも出場停止明けから戻ってくる
山口は直近の試合を見てもサイドのクロスからの失点が続いている
両サイドからも効果的な攻撃ができる東京Vは中だけではなく、サイドからも積極的にチャンスメイクを目指したい

東京Vも先制すれば大きく勝利に近づく。清水戦のみ逆転勝利を許しているが、それ以外は全て引き分けではなく勝利に繋げている(10試合先制して9勝1敗)
逆に先制された試合は4敗と引き分けもない状況になっている。我慢の時間もあるかもしれないが、そこから確実に得点を奪い試合を優位に運びたい

鍵になる1つはセットプレー
山口は今季得点の半分近くがセットプレーからの得点になっている(15得点中7得点)矢島、池上、吉岡と変化をつける事ができるキッカーがいる山口は堅守東京Vを流れ以外の部分でも得点を狙いたい

東京Vは9失点と失点数は少ないものの今季CKから3失点。FKからも1失点している。総数は多くないが、全体から見た割合で見るとセットプレーからの失点は多いため最後まで集中して跳ね返したい
前節は東京VがCKの流れから得点を見せている。得点が良く入るこの対戦カードだけに、流れ以外の部分でも得点が生まれる可能性も十分にありそうだ

総力戦だからこそ、途中交代選手の奮起にも期待
山口は今季途中交代からの得点が5得点(15得点中)高木、河野、山瀬、梅木、皆川がそれぞれ得点

東京Vは途中交代からの得点が6得点(21得点中)北島が2得点、加藤蓮、梶川、稲見、阪野が得点を記録
特に前節は途中交代の選手が結果を出して勝利を掴んだ

タフな日程、コンディションだからこそ、先発メンバーだけでなく控えから出てくるメンバーも含めて全員で戦いたい

3連戦の3戦目。90分タフな一戦に期待していきましょう!
14時から維新みらいふスタジアムでKO!!Jリーグ公式映像DAZNまたは現地でお楽しみください!

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