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2023明治安田生命J2リーグ第24節ファジアーノ岡山対藤枝MYFCの個人的な見どころを紹介

J2リーグも後半戦に入り今季2度目の対戦が続く
岡山は前節後半戦で初勝利を挙げた。前半戦は12試合負けなしもあったが、最長の連勝は「2」

天皇杯を含むこの夏場の連戦でチームの総合力も問われていく
前半戦で得た経験、悔しさ、様々な想いを勝利に向けて形にしていきたい

今季からJ2で戦う藤枝はリーグ戦9勝目を挙げており10勝目が見えてきた
"超攻撃的エンターテインメントサッカー”はJ2でも大きな爪痕を残している

ここまで得点数はリーグ6位。失点の数はリーグで下から6番目だが、それでも多くの勝利を届けており勝ち点は「32」他会場の結果次第だが、勝利すれば1桁順位も見えてくる

開幕から連勝、3連敗の後、持ち直して3連勝。その後4連敗もあったが、4試合負けなしと粘り強く戦っている

今季2度目の対戦となる岡山VS藤枝
前回対戦は2-2の引き分けでお互いに勝ち点を「1」ずつ分けた

今節は勝者が生まれるのか?中3日の連戦、チーム・サポーターと共に勝利を手繰り寄せたい

(J2リーグ 解説:佐藤 慶明さん リポーター:加戸 英佳さん 実況:能政夕介)※追記、修正の可能性あります

順位と前節の振り返り(2023/7/4時点)(リーグ戦のみ)

ファジアーノ岡山:7勝12分4敗 勝ち点33  27得点 20失点(+7)

5連戦の初戦はホームで大きな1勝となった
岡山はこの7月頭のリーグ戦3連戦、そして天皇杯を経てリーグ戦と2週間で5試合というタフな日程が組まれている

リーグでの順位は今回の勝利で8位まで上昇。首位町田とは勝ち点17と大きく離れているが、昇格PO圏内の6位までは勝ち点差「4」

残り試合数も考えて、この3連戦で確実に勝利を積み上げたい一戦だった

甲府戦からのメンバー変更は1人。河井に代えて13試合ぶりに田部井が先発メンバーに名を連ねた
ボールを繋いで攻める部分と、チアゴアウベスの個を活かす場面と使い分けながらゴールに迫り、得意のセットプレーを獲得していく

CKでは柳の惜しいシュート、そして前半の24分にはCKの二次攻撃から田部井が左足を振り抜きネットを揺らした
起用に応えるホームでの大きな先制ゴールだった

前半は1-0で折り返し。後半は岡山も高橋、河井、ムーク、本山、櫻川とメンバー交代を行い粘り強く戦った

特に後半はサイドから押し込まれる展開もあったが、屈強なCB2人がしっかりとボールを跳ね返し、試合を上手く進めた岡山が連戦の初戦価値ある1勝をホームのサポーターに届ける1戦となった

Jリーグ公式HPより引用

藤枝MYFC:9勝5分9敗 勝ち点32 34得点 37失点 (-3)

秋田戦では3-1の勝利。今季8度目となる3点以上となる得点を記録した

渡邉りょうはエリキ、フアンマに次ぐ12得点でJ2リーグ得点記録は3位
そして渡邉だけではなく、横山・久保といった選手らがアシストを量産しチームを勝利に導いている

藤枝は勝利した秋田戦からメンバー変更せずに臨んだ山口との一戦、マンツーマンで守備し粘り強く戦う山口を前になかなかシュートまで持ち込めない
逆にカウンターから攻め込まれる場面もあり前半はスコアレスで折り返した

山口に出足が緩むと少しづつボールの保持やプレスもあまりゴールに迫る場面も見せたが、得点には至らず
攻守で粘り強く戦ったが結果は0-0のスコアレスドロー
ホームで勝利を飾る事はできなかったが、リーグ戦2試合負けなし。そして、5試合ぶりの無失点で勝ち点1を得た

Jリーグ公式HPより引用


両チームの勝ち点差はわずかに「1」結果次第で順位が入れ替わる一戦だ

昇格を目指す中で、もちろん勝負の世界だからこそ「勝利」をどのようにして掴み取るか

2度目の対戦、連戦、様々な境遇の中ではあるが少なくとも前回対戦時からの進化と変化を見せる一戦に期待したい

過去の対戦戦績(リーグ戦のみ)

過去の対戦成績は今季初対戦で2-2の引き分け(4/8に藤枝のホーム戦)
2023年4月8日:第8節 2-2(岡山:柳・バイス 藤枝:徳永裕大・OG)

セットプレーCKから柳の得点で先制するも、後半榎本のクロスに徳永が決めて同点

更に立て続けに攻めた藤枝がOGで一時逆転に成功して2-1
しかし、後半のアディショナルタイム、CKの2次攻撃でバイスが強烈なボレーシュートを決めて同点で試合終了

岡山は苦しかった展開だったが、得意のセットプレーで試合を振り出しに戻した
奇しくも岡山は前節もCKからの二次攻撃で得点を奪っている

藤枝はセットプレーからの失点はそこまで多くないが、CKからの失点はその中での割合では高いため、注意しながら集中して自分たちの流れを引き寄せていきたい

今シーズンの成績(リーグ戦のみ)

ファジアーノ岡山:7勝12分4敗 勝ち点33  27得点 20失点(+7)

先制試合:12試合 6勝5分1敗(20節の東京V戦で今季初の逆転負け)
先制された試合:6試合 0勝3分3敗(千葉、いわき、仙台戦は先制許すも追いつく)
スコアレスドロー:2試合(2節の清水、9節の熊本戦)

ホーム: 5勝5分2敗 勝ち点20  16得点  9失点 得失点+7
アウェイ: 2勝7分2敗 勝ち点13 11得点  11失点 得失点±0

リーグ戦では14名が得点(櫻川ソロモン4得点・チアゴアウベス・ヨルディバイス・ステファンムークが3得点、柳・佐野・田部井・仙波が2得点、鈴木、木村、坂本、高木、田中、高橋が得点を記録)

アシストは河野が3アシスト、ソロモン、ムーク、柳、高橋、佐野が2アシストを記録

複数得点:7試合 
複数失点:5試合
無失点:9試合 
無得点:5試合

<得点>前半に11得点 後半に16得点 
<失点>前半は7失点 後半は13失点

今季は26得点中セットプレーでの得点は7点の(26.9%)昨季は44.3%。河野のFKやCKから得点に繋げている。(FKから2点、CKから2点)セットプレーは柳が得点かアシストに絡んでいる

一方20失点中セットプレーからの失点は7で割合は35.0%(FKから2失点,CKから3失点等)

前節3試合ぶりの得点、更に前半での得点は5/21の群馬戦以来と実に6試合ぶりだった。そしてその後メンバーを交代しながらも無失点で勝利
前回のホーム戦で終盤の失点もあっただけに価値ある大きな1勝を挙げた

藤枝MYFC:9勝5分9敗 勝ち点32 34得点 37失点 (-3)

先制試合:11試合 9勝1敗1敗 (14節山形戦は2点リードするも逆転負け)
先制された試合:10試合 0勝2分8敗(8節岡山戦、19節栃木戦は先制許すも追いつく)
スコアレスドロー:2試合(18節群馬戦、23節山口戦)

ホーム: 4勝3分5敗 勝ち点15  14得点  19失点 得失点-5
アウェイ: 5勝2分4敗 勝ち点17 20得点  18失点 得失点+2
※アウェイ戦は勝ち越し中
リーグ戦では11名が得点(渡邊りょう12得点、横山得点、矢村・久保・岩渕3得点、榎本、水野2得点、山田、小笠原、杉田、徳永が得点記録。久保が9アシスト、横山5アシスト

複数得点:11試合  
複数失点:10試合
無失点:5試合
無得点:9試合

<得点>前半に19得点 後半に15得点 
<失点>前半は20失点 後半は17失点
前半30分~前半終了までの時間で11得点を記録(※前半だけ)

今季は34得点中セットプレーでの得点は6点の17.6%。横山のFKとCKが起点
37失点中セットプレーからの失点は6で割合は16.2%(FKから1失点,CKから3失点,PKからは1失点)

大量得点での勝利もあれば、大量失点の試合もある。それでもここまで9勝を挙げ、昇格1年目の中でも藤枝カラーをしっかりと出している
得点源の渡邊に対して、久保・横山のアシストも光る
強烈な前線から自分たちの流れを掴みつつ、ゲームコントロールできる時間をより長くしていきたい

個人的な見どころ

J2リーグも後半戦がスタートしており、ここから各チームは今季2度目の対戦となる

前半戦での経験、今のチーム状況、そこからの変化をどのように示して勝利に結びつけるか?
岡山と藤枝は約3カ月前に藤枝のホームで試合を行い2-2の引き分けだった

昇格組の藤枝から見ると、リーグ戦で初の対戦となった岡山との一戦
終盤の1プレーで失点し悔しい引き分けとなった

Jリーグ公式HPより引用

見どころは大きく分けて3つ
①メンバー編成
②サイドの攻防
③流れを変えるセットプレー

1つ目はメンバー編成
これは中3日というスケジュール的な部分と、相手とのスタイルのかみ合わせも含めてどんなチョイスをしていくか注目していきたい

これまでの連戦は8節~10節(4/8-4/16)12節~14節(4/30-5/7)15節~17節(5/13-5/21)19節・天皇杯・20節(6/3-6/11)
今季はここまでリーグ戦、天皇杯での連戦が4度

因みに連戦での戦績は(天皇杯含む12試合)
岡山:5勝6分1敗
藤枝:4勝3分5敗

そして傾向で見ると、岡山は完全なターンオーバーではないが、それでも比較的スタートのメンバーは変えてくる傾向にある

一方の藤枝については数名の変更はあるがあまりメンバー編成を変える事なく、臨んでいる印象だ

岡山は前節3試合ぶりの得点を記録し勝利を飾った。失点数はリーグで4番目に少なく、この堅守を藤枝がどのようにこじ開けていくのか?

今季岡山は多くの選手が得点を記録。絶対的なストライカーがいるわけではないが、多くの選手が得点に絡んでいる

こうした連戦では、チームとしての総合力が試される。誰が出ても自分たちのプレーを追求できるか注目したい

そしてそれは藤枝も同じだ。昨季同様破壊力のある、足を止めずにゴールに矢印を向けるプレースタイルを中3日でしっかり出し切りたい
7月に入って暑さもあり、走るスタイルのチームは難しさもあるかもしれない
それでも選ばれた18人の選手たちがゴールに迫り戦う姿勢を見せてくれるはずだ

そして、そうしたメンバー編成と共にポイントになるのがサイドの攻防だ
岡山は今季のベースは4バック。藤枝は3バックと異なる立ち位置で戦う

岡山はサイド攻撃から中へのクロスや仕掛けからセットプレーを得ての得点等運動量豊富な佐野や田中等が起点をつくっている
そして藤枝はなんといってもチームトップのアシスト数を誇る久保、そして運動量豊富な榎本と両WBが好調だ
また横山、岩渕も高い技術でサイドへの展開や縦パスを供給する

中盤でのボール奪取後にサイドに広げてチャンスを伺う場面もあるはず
岡山はビルドアップも含めてサイドを経由してチャンスもつくる
だからこそ得点の起点になるサイドで押し込み、優位性をつくる事ができるか注目したい

そして最後は流れを変えるセットプレーだ
明日の日中の天気予報は「雨」試合の時間は止んでいる可能性も高いがピッチは少なからず影響も出るはず

岡山は26得点中セットプレーでの得点は7点の(26.9%)※昨季は44.3%
一方20失点中セットプレーからの失点は7で割合は35.0%

藤枝は34得点中セットプレーでの得点は6点の17.6%
37失点中セットプレーからの失点は6で割合は16.2%

両チームセットプレーからの失点は多くないが、岡山は全体の失点数が少ない中でセットプレーからの失点割合はやや高い

岡山は前回4月の対戦時ではセットプレーから2得点
前節もCKからの二次攻撃で得点するなど、昨季程ではないが得点源となっている

藤枝は岡山に対して良い位置でセットプレーを与えない事。そして、セカンドボールを含めて粘り強く対応したい

今季2度目の対戦は勝ち点差「1」の順位が近い同士の一戦
ここで勝利すれば上位に向けて重要な勝ち点3になるはずです

岡山が今季2度目の連勝となるか?
それとも藤枝が2試合ぶりの勝利を飾るか?

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