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2024明治安田J1リーグ第18節ガンバ大阪対柏レイソルの個人的な見どころを紹介

お互いに天皇杯2回戦を突破した水曜日の一戦
ホームのガンバはカップ戦こそ敗退も、直近の試合では充実の結果を残している

現在リーグ戦では上位争いに位置している。堅守としたたかさ、そして新加入選手たちの躍動が印象的だ。中3日の連戦とはなるが、どんな戦いを見せるか注目していきたい

リーグ戦では前節アウェイ湘南戦で2-1の勝利。得点こそ宇佐美が素晴らしい活躍を見せたが、そこに至るまでのプロセスや粘り強い守備も印象的だった。少し苦しむ時間はあれど、今季ここまでは大きく崩れる事無く試合をクローズしている

一方の柏はリーグ戦は連敗中。ただ、水曜日の天皇杯で勝利をおさめ、チームとして勢いを持って今節臨む事ができるはずだ

リーグ戦では少し失点が続いているが、固く入り過ぎずに今季素晴らしい活躍を見せている木下や島本らがアグレッシブな姿勢で、固いガンバの守備をこじ開けたい

柏はカップ戦を含めて5連戦の5戦目となる。怪我無く、タフに、そして好ゲームに期待したい一戦です

(J1リーグ 解説:木場昌雄さん リポーター:内藤 朝佳さん 実況:能政夕介)※追記、修正の可能性あります

順位と前節の振り返り(2024/6/13時点)(リーグ戦のみ)

ガンバ大阪:9勝4分4敗 勝ち点31の3位  17得点 12失点(+5)

中断前の前節連勝中と波に乗るG大阪はアウェイで湘南と対戦

FC東京戦で山田康太も復帰し決勝ゴールを挙げる活躍を見せた。ただ、この試合のスタメンはFC東京戦と同じ11人が名を連ねた

立ち上がりは湘南ペースで試合が進む。セットプレーからの攻撃や、サイドからチャンスをつくるも、堅守のガンバは簡単にゴールを奪わせない
すると、前半の30分近くに鈴木、山下、宇佐美とテンポ欲くボールを繋ぎ、先制に成功する

湘南は失点を許すも、ホームで勢いを持って終始臨んだ前半ではあった。チャンスはつくるもなかなか決定機をゴールへ結びつける事が出来ずに前半はガンバ大阪が1-0とリードして折り返した

後半に入っても湘南は勢いを持ってゴールに迫るも、1点が遠い展開に
逆にガンバはスペースに抜け出したスピードスターの山下がファウルを受けてPK獲得
そのPKを冷静に宇佐美が得点に繋げて2-0とリードを広げる

何度もガンバはゴールに迫った湘南はCKからルキアンが冷静に押し込み1点差に
終盤までゴールに迫るプレーを見せるも、体を張った守備も含めてガンバが逃げ切りリーグ3連勝を飾った

2024明治安田J1リーグ湘南VSG大阪の試合結果(Jリーグ公式HPより引用)

水曜日の天皇杯はホームで福島と対戦
昨年の悔しさもあってか中3日で柏戦を控えているが、スタメンには湘南戦で先発した山下や中谷、福岡、ダワン、黒川、鈴木と半数は入れ替えず
そして、GKの東口の復帰や松田、山田、ジェバリ、倉田を起用

立ち上がりは丁寧に繋ぎながら福島も狙いを持ってプレーするも、徐々にガンバは自分たちのリズムでプレーを展開
セットプレーから中谷がゴールに迫る場面をはじめ、チャンス場面を徐々につくっていく
ガンバは前半からダワン、山下、ジェバリと得点を記録して前半だけ3点のリードを奪う
特にダワンはゴールに加えてアシストでも貢献しチームに勢いをもたらした

後半福島もチャンスをつくる場面を見せるも、東口の好セーブもあり、結果的には3-0と順当に勝利を飾った
メンバー交代についても主力を長く引っ張る事なく上手くコントロールしたガンバはリーグ戦でもこの良さを継続していきたい

2024年天皇杯2回戦G大阪VS福島の試合結果(Jリーグ公式HPより引用)

柏レイソル:5勝7分5敗 勝ち点22の12位 17得点 23失点(-6)

昨季は残留争いで苦しんだ柏は今季開幕から3試合負けなしと良いスタートを切った
流れに乗れないタイミングはあったが、5試合負けなしやホームでの連勝と明るい材料も多かった
ただ、直近のリーグ戦では少し苦しんでいる。ACLの兼ね合いで日程変更となった横浜FM戦で4失点。連戦で迎えた福岡戦はチャンスをつくりながらも0-2の敗戦。加えて犬飼の負傷と、チームとしての総合力が問われる状況となっている

その前節の福岡戦は雨でピッチのコントロールが難しい状況下でも、セットプレーや、パスを繋ぎゴールに迫る場面を見せた

福岡のGK村上の好セーブに阻まれると、福岡は逆にピッチコンディションを加味したアーリークロスやセットプレーから得点を奪った
結果0-2で柏は敗れて今季2度目の連敗を喫した

ただ、関根のミドル、木下のクロスバー、チアゴのヘッドなど良い部分も多く見せた。一方リーグ戦では2試合無得点という部分を、次節の堅守G大阪に対してどんな準備をして打開しにいくか注目したいところでもある

2024明治安田J1リーグ柏VS福岡の試合結果(Jリーグ公式HPより引用)

柏もガンバ同様に水曜日は天皇杯2回戦を戦った
ホームで迎えた岩手との一戦は、メンバーを入れ替えて臨む一戦となった

6/9に行われたアウェイでの名古屋戦から最終ラインの古賀以外はターンオーバーで臨んだ
静かな立ち上がりだったが、徐々に柏が主導権を握りサイドからのクロスでゴールを狙うも得点は割れず。その後は岩手がハードワークしながら粘り強く守り、前半は0-0の折り返し

後半に入っても膠着状態のままだったが、選手交代から少しづつ流れが変わっていく。柏は木下や白井、川口を送り込み攻守での活性化を狙った

柏はサイドアタックから、最後は山本が冷静に得点を奪い、嬉しい今季初ゴールをマークし先制に成功
更に、ロングボールから抜け出した木下が、中で構えた山本に折り返し

山本がこの試合2点目を決めて、2-0とリードを広げた

岩手も積極的な攻撃を見せてゴールに迫るも、GKの猿田や立田を中心に失点する事無く、公式戦では4/12の浦和戦以来2か月ぶりとなり無失点勝利で天皇杯3回戦進出を決めた

2024年天皇杯2回戦柏vS岩手の試合結果(Jリーグ公式HPより引用)

過去の対戦戦績(リーグ戦のみ)

過去のリーグ戦ではガンバ大阪が22勝、柏が25勝、引き分けが5つとなっている

昨季のリーグ戦では、2月18日の開幕戦、柏のホーム戦は2-2の引き分け(柏:片山・細谷の得点 G大阪:宇佐美・ダワン)

7月16日に行われたガンバ大阪でのホーム戦は3-1でガンバ大阪が勝利(G大阪:ダワン・食野・ファンアラーノが得点 柏:細谷が得点を記録)

昨季はガンバ大阪の1勝、1つの引き分けという結果だった。ガンバは対柏戦では直近5戦負けなし。柏が最後にガンバに勝利したのは2021年の4月11日(大谷の得点で勝利)

■所属選手が在籍時にこの対戦カードで得点を決めている選手
ガンバ大阪:宇佐美とダワンが3得点、食野、ファンアラーノが得点を記録。ダワンは2年連続ゴール
柏レイソル:細谷2得点、片山が得点を記録
※2017年には古賀が天皇杯で得点を記録

■古巣対戦
・ガンバ大阪
中谷進之介:柏のアカデミー出身。2014年~18年途中までプレー(リーグ76試合2得点)
山田康太:2023年柏でプレー(リーグ戦27試合含む、公式戦は36試合1得点)

・柏レイソル
猿田遥己:2020年にガンバでプレー(出場はなし)
野田裕喜:2016-19年にガンバでプレー(J1ではプレーなしも、U23では67試合3ゴール)

今シーズンの成績(リーグ戦のみ)

ガンバ大阪:9勝4分4敗 勝ち点31の3位  17得点 12失点(+5)

先制試合:8試合 7勝1分(先制すれば負けなし。5節広島戦のみ追いつかれる)
先制された試合:7試合 2勝1分4敗(8節鳥栖戦、15節川崎戦は逆転勝利)
スコアレスドロー:6節京都戦、14節東京V戦の2試合

ホーム:5勝1分1敗 勝ち点16  10得点 5失点 得失点+5
アウェイ:4勝3分3敗 勝ち点15 7得点 7失点 得失点なし

リーグ戦では10名が得点(宇佐美6得点、坂本3得点、倉田・岸本・ダワン・三浦・山田・ウェルトン・中谷・福岡が得点を記録)
複数得点:4試合 複数失点:2試合 無失点:7試合 無得点:5試合

<得点>前半6得点 後半に11得点 
<失点>前半は5失点 後半7失点

今季は17得点中セットプレーでの得点は7点の41.2%。FKで3得点、CK起点で2得点を記録
※セットプレーは全て宇佐美が起点となり得点に

12失点中セットプレーからの失点3で割合は25.0%(CKとPKで1失点など)

失点数の少なさはリーグ最小。セットプレーからの失点も少なく、こちらもリーグでは上位の数値を誇っている

後半7失点はリーグ最小。無失点試合7試合もリーグ最多の数値となっている

柏レイソル:5勝7分5敗 勝ち点22の12位 17得点 23失点(-6)

先制試合:7試合 4勝3分(先制すれば負けなし)
先制された試合:10試合 1勝4分5敗(14節の湘南戦は逆転勝利。4試合で同点に追いつく)
スコアレスドロー:なし

ホーム: 3勝3分3敗 勝ち点12 9得点  11失点 得失点-2
アウェイ:2勝4分2敗 勝ち点10 8得点  12失点 得失点-4

リーグ戦では8名が得点(木下が6得点、島村とマテウスサヴィオが3得点、犬飼・戸嶋・細谷・ジエゴ・古賀が得点を記録)

複数得点:3試合  
複数失点:6試合 
無失点:3試合 
無得点:4試合

<得点>前半に6得点 後半に11得点   
<失点>前半は14失点 後半は9失点
前半の立ち上がり15分以内に6失点(内4失点がセットプレーとなっている)

17得点中セットプレーでの得点は4点の23.5%。サヴィオのFKから1点、CKから3得点記録

23失点中セットプレーからの失点は13で割合は56.5%(FK5失点,CK4失点,PK3失点など)

後半の9失点はリーグで2番目に少ない数値となっている。セットプレーからの失点が多く、この点はしっかりと防ぎたい

ガンバも柏も前半の得点は6得点でリーグ16位の水準
後半失点数の少ない両チームにとって先制点は試合の中で重要な部分になる

個人的な見どころ

Jリーグ公式からも見どころが更新

リーグ戦の結果で見れば、連勝中のガンバと、連敗中の柏という好対照に映るものの、柏は天皇杯での無失点勝利を自信に代えてアウェイでの一戦を戦いたい

昨季はガンバの1勝と1分けだったが、今季はどのような結果になるだろうか?

▼柏レイソルVSガンバ大阪のハイライト:2023年▼

▼ガンバ大阪VS柏レイソルのハイライト:2023年▼

お互いに水曜日天皇杯を戦い、中3日で迎えるナイトゲームとなる
個人的な注目点は以下の3つ

①古巣対戦に燃える中谷と山田康太。天皇杯、代表選からのコンディションは?
前述した通り、ガンバの主力でもある中谷と山田康太は今節古巣対戦となる。特に中谷は柏のアカデミー出身。プロデビューが柏でもある
そして、山田康太は昨季柏で苦しい時間を過ごしながらも、チームの残留にも貢献した
どちらも天皇杯ではプレーしており、コンディションは気になるが、どのような陣容になるか注目したい

柏も天皇杯から中3日かつアウェイでの戦いということで先発メンバーの変更の可能性も高い

U23で細谷と関根が遠征メンバーに入っており、帰国後のコンディションもきがかりな部分でもある
犬飼が負傷離脱しており、立田の起用が濃厚だが、立田は天皇杯でも途中からプレー。古巣対戦の猿田や野田は今季カップ戦と天皇杯でのプレーが中心だが、リーグ戦初出場にも期待がかかる

②後半は堅い両チーム。先制点の行方と、鍵を握る相性の良いプレーヤー
ガンバは失点数全体が少なくリーグ最小。特にゲームが動きやすい後半の失点数もリーグ最小の7失点と堅守が光っている
一方の柏は全体の失点数は23失点も後半は9失点でリーグ2番目に少ない水準
ただ、前半の14失点はリーグ18位。後半の集中力を、立ち上がりから見せていきたい

どちらも前半の得点が少ない中で、先制点を誰がどのタイミングで奪うか?
ガンバは柏戦で2年連続ゴール中のダワン、柏はガンバ戦で昨季ホーム、アウェイ共にゴールを決めた細谷に期待したい
ダワンは今季4節の磐田戦でゴールを記録。得意なヘディングでの得点だった。今季のガンバは先制試合が8試合で、先制すれば負けなし。ここまでは先制点の内4得点が宇佐美という状況だが、誰がどのタイミングで決めるのか注目したい

一方の柏は昨季エースだった細谷が今季ここまで1ゴールのみ

ただ、新加入の木下や島村などが躍動。細谷も14節の湘南戦では1ゴール1アシストと逆転勝利に貢献。U23の代表活動でも得点を決めて、勢いに乗っているはず。リーグ戦では3試合連続で先制点を許しているだけに、堅守のガンバ相手だが、早い時間帯でしっかり決めきりたい

③白熱のセットプレーでの攻防。柏はミドルレンジからも積極的に狙いた
セットプレーでの攻防ではガンバがここまで有利なスタッツを残している。キャプテンの宇佐美はまさに絶好調。FK,CK,PKのセットプレーは全て宇佐美が起点となり得点に繋げている

更に守備面ではセットプレーからの失点は少なく、難しい時間帯になってもセットプレーから今季流れを変えて、勝ち点を積んでいる

柏についてはセットプレーからの守備には課題が残っているため、この試合をきっかけにそこから脱却を図っていきたい

また柏の攻撃面で見れば、マテウスサヴィオという精度の高いキックが蹴れるプレーヤーが控えている。今季はCKを起点に3得点を奪っている柏は、精度と高さを活かしてゴールを狙いたい

この週末日曜日から関西地方は梅雨入りの予報もある。雨が降ればその影響も出てくるため、よりセットプレーでの攻防は重要になりそうだ

お互いに中3日で迎えるリーグ戦。前半戦もあと2試合で折り返し。好調のガンバは上位キープを。柏は中位から上位に向けて上昇のきっかけをつかみたい一戦。怪我無く、好ゲームに期待です

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