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2022明治安田生命J1リーグ第31節サガン鳥栖VS京都サンガFCの個人的な見どころを紹介

シーズンもいよいよ終盤です。リーグの残り試合数はチームによってバラつきはありますが、優勝争い・ACL争い・残留争いに加えて天皇杯やカップ戦も残っています

今季はW杯の兼ね合いもあって前倒しのスケジュールで行われているJリーグ。スタートが待ち遠しかっただけに、終わりが近づいてくると寂しさも感じます

それでも10月1日という新たな月のスタートに熱い一戦が見れる。ハードワークをスタイルに組み込む両チームがどんな戦いを見せてくれるか楽しみにしたいと思います

2022年9月18日終了時点の順位状況(Jリーグ公式HPより引用)

ホームの鳥栖はアウェイ3連戦(川崎F,G大阪,C大阪)を終えて前節ホームに戻って鹿島と対戦し1-1の引き分け

クラブ創設25周年ということもあり、復刻のユニフォームで鳥栖らしく戦い強さも見せました。7位のFC東京都は勝ち点差2。昨季を超えるために、まずは勝利して1つでも高い順位を目指していきます

一方の京都は天皇杯準々決勝を含む連戦の中で、FC東京と国立で対戦
5万を超える観衆の中で、持ち前のハードワークを見せるも、FC東京のポゼッションやプレス回避にリズムを掴み切れず0-2の敗戦となった

試合後チョウ監督は、「残り5試合は暗闇の中に手を突っこんで光を探す戦いというよりは、ハッキリ見えている光へ向かって真っすぐに進んでいく戦いができると思います。監督として、選手を信じてやり続けたいなと思います。」と語った

残留争いに巻き込まれている京都だが、得失点差では優位に立っている
お互いにタフに戦うチームだけに、怪我なく、フェアに熱い好ゲームに期待したい

(J1リーグ 解説:中払大介さん リポーター:森田みきさん 実況:能政夕介)※追記、修正の可能性あります

順位と前節の振り返り(2022/9/30時点)

サガン鳥栖:9勝14分7敗で勝ち点41の8位 (42得点36失点)+6

鳥栖は前節ホームで鹿島を迎えて戦った。菊地と本田をスタートから起用し、アグレッシブに立ち上がりからゴールに迫った

序盤は少し鹿島にペースを握られる時間もあったが、徐々に適応しながら波状攻撃を見せる
すると、スローインから福田がボールを縦につけて、反応した宮代が冷静に左足を振りぬき先制ゴールをマーク。鳥栖が前半でリードをして折り返す

後半のスタートも鳥栖が勢いを持って入ってゴールに迫る。しかし鹿島は強かにクリアボールを回収しサイドに展開
落ち着いてファーサイドに上げたクロスをカイキが叩いて同点に

そこから一進一退の攻防が続くが両チームに得点は生まれず
しかしながら、鳥栖はシュートの数でも鹿島を上回り、試合中の適応力も吹含めて前回対戦時とは結果は同じだが、内容面での違いを見せる結果になった

J1リーグ第30節鳥栖VS鹿島の試合結果(Jリーグ公式HPより引用)

京都サンガFC:7勝9分13敗で勝ち点30の16位(27得点34失点)-7

京都、FC東京共に中3日の連戦となった一戦
京都はウタカをリーグ戦7試合ぶりの先発で起用。累積警告明けで戻ってきた武田もスタメンに名を連ねた

ショートパスでの前進と、守備時のプレスでショートカウンターを狙いつつハードワークをする京都だったが、FC東京に上手くいなされてボールを展開される時間もあった
FC東京はレアンドロの技ありシュートで先制に成功し、京都は1点ビハインドで折り返した

後半のスタートからウタカに代えて、木村 勇大
そして早い時間帯に福岡やパウリーニョを送り込み反撃を試みる

すると、後半の終盤にセットプレーの跳ね返りを上手くコントロールし、金子が中へ供給。FC東京森重のブロックにあいつつも、ボールはファーサイドへ流れるが川崎は詰め切れずGKへ

そこからGKのスローインで一気に攻守を切り替えたFC東京が、ミドルシュートのこぼれ球を押し込み追加点
メンバー交代を含めて、最後まで得点を狙いにいったが、1点が遠く15節の横浜FM戦以来となる2点差をつけられての敗戦となった

J1リーグ第30節FC東京VS京都の試合結果(Jリーグ公式HPより引用)

過去の対戦戦績(サガン鳥栖の7勝・京都サンガFCの9勝・3度の引き分け)リーグ戦のみ

今季は8節に京都のホームで対戦し3-1で京都が勝利
(京都:ウタカ2得点、川崎 鳥栖:小野がPKで得点)
開始15分で京都が2得点を奪い有利に進めた一戦でした

今季はルヴァンカップで2度対戦し、カップ戦2節は京都が2-1で勝利
5節は3-0で鳥栖が勝利とこちらはお互いに1勝ずつを挙げている

今季4度目の対戦。リーグ戦では2戦目となるが、鳥栖が勝利をしてシーズンでの勝敗を五分にするか?それとも京都が勝利し、残留争いに活路を見出すか?

●現在在籍選手の得点記録
サガン鳥栖に現在所属しており、リーグ戦の対京都戦で得点を決めているのは小野が1得点
カップ戦では荒木、福田、岩崎、藤原が今季それぞれ得点を決めている

京都サンガFCに現在所属しており、リーグ戦の対鳥栖戦で得点を決めているのはウタカ2得点、川崎1得点
カップ戦では山田、豊川が得点をしている

★古巣対戦
サガン鳥栖:
岩崎(2017-18プロデビューが京都)
堀米は2016年に京都在籍
湯澤は2018-19に京都在籍

京都サンガFC:
山崎(2013-14は特別指定選手として2015年プロとして在籍)
佐藤響は2022年大卒ルーキーとして加入。今年の夏に期限付きで京都に加入
※今節は契約上試合出場が可能となる

今シーズンの成績(リーグ戦のみ)2022年9月30日時点

サガン鳥栖:9勝14分7敗で勝ち点41の8位 (42得点36失点)

先制試合:13試合 8勝5分0敗(リーグ戦では先制すれば負けなし)
先制された試合:11試合 1勝3分7敗(26節の札幌戦は2-1の逆転勝利)
スコアレスドロー:6試合(開幕節、5節、6節、9節、14節、25節)

ホーム: 5勝8分2敗 勝ち点23  21得点  10失点 得失点+11
アウェイ: 4勝6分5敗 勝ち点18 21得点  26失点 得失-5

リーグ戦では17名が得点
垣田6得点
宮代6得点
本田5得点
ファンソッコ、堀米、田代が3得点
小野、岩崎、藤田、福田、ジエゴは2得点
飯野(神戸へ移籍)、小泉、長沼、藤原、中野、西川が得点

複数得点:10試合  
複数失点:9試合
無失点:12試合
無得点:10試合
最多得点は7節札幌戦、18節FC東京戦で5得点
最多失点は13節の神戸、15節鹿島、20節川崎F戦で3失点

<得点>前半に16得点 後半に26得点 
<失点>前半は13失点 後半は23失点

今季は42得点中セットプレーでの得点は12点の28.6%。藤田や小野のFKやCKが起点に
36失点中セットプレーからの失点は9で割合は25.0%(FKから1失点、CKから5失点、PK2失点等)

後半ラスト15分の得点が12得点と全体と比較して約3割の得点を誇る
また12得点中セットプレーで5得点と流れの中以外でも得点を奪う事ができる
前半13失点に対して、後半が23失点。特に後半のアディショナルタイムに5失点と試合の締めくくり方に課題も見える

京都サンガFC:7勝9分13敗で勝ち点30の16位(27得点34失点)-7

先制試合:11試合 6勝4分1敗(24節柏戦で今季初の逆転負け1-2)
先制された試合:17試合1勝4分12敗(6節神戸戦は先制を許すも3-1で逆転勝利)
スコアレスドロー:13節の清水戦でスコアレスドロー

ホーム: 5勝4分6敗  勝ち点19  15得点  16失点 得失点-1
アウェイ: 2勝5分7敗  勝ち点11 12得点 18失点 得失点-6

リーグでは12人が得点
ウタカが9得点
武富3得点
大前、荻原、宮吉、山田が2得点
川崎、武田、金子、松田、豊川、山崎が1得点

複数得点:6試合  
複数失点:7試合
無失点:5試合
無得点:10試合
3得点が2度(6節神戸戦、9節鳥栖戦)4失点1度(3節磐田戦)

<得点>前半に12得点 後半に15得点  
<失点>前半に11失点 後半に23失点

セットプレーからの得点は10/27で37.0%(松田のFKとCK、福岡や大前のCKから得点)
新加入のパウリーニョのCKや大前がCK、PKで得点に絡む部分も
34失点中セットプレーからの失点は12点(35.3%)でCKから5失点,FKから3失点、PKから2失点等

前後半共に立ち上がりに強い(前半15分以内に7得点,後半15分以内に8得点と全体の半分以上)
後半の立ち上がりに得点が動く(後半15分以内に8得点、10失点と失点も多い)
特に後半立ち上がり15分以内でのセットプレーからの失点が多い(10失点中7失点がセットプレー)

個人的な見どころ

リーグ戦8節(4/10)に京都ホームで対戦した際は3-1で京都が勝利

約半年前となる対戦の際は、早い時間にサイドを攻略した京都がウタカの得点で先制。そしてCKから川崎がファーサイドで頭で合わせて追加点
後半に入って鳥栖も圧力を強めてゴールに迫るも、得点は奪えず。逆の京都はウタカが前線からのプレスでボールを奪い、そこから一人で得点を決めてダメ押しとなる3点目をマーク
鳥栖は小野がPKを決めて1点を返し、更に圧力を高めるも、追加点は奪えずに前回対戦は3-1でホームの京都が勝利を掴んだ

そこから半年。今季主力の移籍もあり、シーズンスタート決して周囲からの評価は高くなかったサガン鳥栖だったが、開幕後は7戦負けなし
引き分けこそ多かったが、開幕からの7試合で8得点2失点と新たな指揮官川井監督がチームをしっかりと創り上げてきたシーズンの序盤だった

リーグ戦で初の敗戦も大きく崩れることなく鳥栖は4節以降1桁順位をキープ。ハードワークがベースにあるものの、守備のアクションや攻撃への展開等、選手たちと共にチームを創り上げてきた
前回対戦時もケガで不在だった、ファンソッコを累積警告で欠き、攻守でハードワークできる中心プレーヤーの小泉もケガで離脱
準備期間はあった中で、どの選手が回ってくるチャンスに結果で答えるか非常に楽しみでもある

京都は夏に期限付きで加入した佐藤響が左のSBで存在感を放っている。流通経済大学時代チョウ監督の指導を受けた経験もあるが、Jデビューを果たした古巣相手に、短い期間ではあるが成長した姿を見せる事ができるか?
同期でもある菊池との対戦も非常に楽しみだ

京都は水曜日に広島との天皇杯準決勝もあり、メンバー編成や戦い方にも注目をしたい。新加入のパウリーニョやアランカリウスも代表ウィークもあり、よりチームへの理解は進んだはず
12年ぶりのJ1で戦う京都からすると、苦手なアウェイ戦(リーグでは9節の柏戦以来勝利なし)で勝ち点1以上を積み重ねたい

本当に良く走るチーム同士の対戦は、前回同様攻守の切り替えとセットプレーがカギを握る
ハードワークの影響もあり、相手にファウルを与えてしまうシチュエーションもある。実際に鳥栖はリーグ2位、京都は3位のファウル数という数字が残っている

シュートの数自体は両チームに大きな差はない(鳥栖が15番目、京都は17番目に少ない)が、そこまでのプロセスや決定率には差が出ている

アシストの数では鳥栖が33で京都が16と実にその差は2倍
ハードワークしつつも多くの人が絡んで得点に繋がっている鳥栖は、そのチームコンセプトを維持しつつリーグトップの決定率で得点を生みたい

一方の京都はショートカウンターでボールを刈り取り、素早いアプローチからゴールに迫りたい
高い確率を選択する事も重要だが、迷いなくゴールを目指す事で得点が近くなる可能性も大いにある

攻守の切り替え、そしてファウルから試合が切れた後のセットプレーと集中力を保ちながらチームのために走ったチームが勝ち点を得る。そんな試合になるかもしれない

個人的には5年ぶりとなる鳥栖のスタジアム。声出し応援解禁ということもあり、スタジアムにはルールの上だが熱狂が戻ってくる

選手たちも楽しみにしている中で、その後押しを結果に繋げるのはどちらのチームか?負けられない一戦。タフな試合は15時に駅前不動産スタジアムでKO!
現地またはDAZNで是非お楽しみください!

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