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2024明治安田J2リーグ第26節レノファ山口FC対栃木SCの個人的な見どころを紹介

J2リーグは前節で再開。ここからシーズン終盤に向けて各チームがゴールまで走り切っていく

山口は6季ぶりに1桁順位フィニッシュが現実味を帯びてきており、初のPO進出に向けて上位争いを演じている

前節は1万人以上が駆け付けた試合で2-0と勝利を積み、最高の中断明けのスタートを切った
今季は大型連勝はないが、堅実な戦いで勝ち点を積み上げている
今季2度目の連勝に向けて戦い切りたい一戦となる

栃木は残留争いと難しい状態にいるが、小林監督就任後は10試合で3勝3分4敗と勝ち点を12積み上げ徐々に順位を上げている

前節は6年ぶりにリーグ戦で熊本にも勝利。夏場の試合だが栃木らしい強度のあるタフな試合で今季3度目の連勝、そしてまずは中位に向けて着実に歩を進めていきたい

今季2度目の対戦。前回対戦時は0-0のスコアレスドロー
今節はどんな戦いを見せてくれるか注目したい

(J2リーグ 解説:中島浩司さん リポーター:トクダトモヨさん 実況:能政夕介)
※追記、修正の可能性あります

順位と前節の振り返り(2024/8/9時点)(リーグ戦のみ)

レノファ山口FC:12勝5分8敗で勝ち点41 (30得点20失点)+10の5位

総力1万人プロジェクトと銘打って行われた試合はホームの山口が声援を後押しに大きな1勝を飾る結果となった

山口は秋田戦に続き酒井を先発起用。新加入の奥山はベンチから機会を伺った

立ち上がりロングボールからチャンスをつくるも得点は生まれず。ただ、山口は立ち上がりからボールをコントロールして主導権を握り試合を運ぶ

強くプレッシャーをかけてこない大分に対して山口は中盤に人数をかけて展開を図っていく
前半の終盤には左サイドからスピードのある野寄がドリブルで突破し、河野へパス。この日前線でプレーしていた河野が冷静に流し込み山口が前半に先制に成功する

後半の立ち上がりも山口が主導権を握るも、徐々に拮抗した展開に
お互いにメンバー交代を行いながら、球際の激しさを見せ、攻守の切り替えを早く行いゴールを目指した

後半の終盤に新加入の奥山が2年ぶりとなるリーグ戦のプレーで持ち味を発揮。縦への早い仕掛けでCKを獲得し、そのセットプレーから山口は新保→ヘナンで追加点を奪い2-0

試合全体で見ても、シュート数、セットプレーの数でも大分を上回り、リーグ戦では初めて大分に勝利を飾る1戦となった

2024明治安田J2リーグ山口VS大分の試合結果(Jリーグ公式HPより引用)

栃木SC:6勝6分13敗で勝ち点24 (23得点43失点)-20の18位

栃木は中断明けの一戦新加入の坂は3バックの一角で先発起用
岡山戦は累積警告で出場停止だった神戸が先発メンバーに名を連ねた

試合序盤は押し込まれる時間帯もあったが、中断期間中に積んできたブロックで相手にプレッシャーをかけて前進を阻む部分を見せる

ただ、熊本もパスを上手く繋ぎながら前進を行いセットプレーからチャンスをつくる
その中で栃木はスーパーなプレーで先制に成功する
FKから大森が得意の左足で上手く合わせて幸先よく先制に成功する

栃木はコンパクトな守備でボール奪取からも流れを掴み、良いペースで前半を折り返した

後半に入り、足元と裏を使い分けて前進を試みた熊本が流れを掴みだす
押し込まれる展開の中でも、前線の宮崎が上手く抜け出しセットプレーを獲得

得点を取った大森のセットプレーから宮崎が得意の頭で得点を決めて2-0とリードを広げる。我慢の時間帯もあったが、セットプレーからの2得点で複数得点、そして無失点で勝利

ラファエルの負傷交代などアクシデントはありながらも、代わって入った大森が1ゴール1アシストの活躍で中断明けの一戦で貴重な勝ち点3を積んだ

今季初となるアウェイ戦での連勝なるか?重要な一戦となる

明治安田J2リーグ熊本VS栃木SCの試合結果(Jリーグ公式HPより引用)

過去の対戦戦績(リーグ戦のみ)

過去の対戦成績はリーグ戦で見ると山口3勝、栃木の7勝、引き分けが3回と栃木から見ると優位な過去の戦績に

ただ、直近の5試合の直接対戦ではお互いに1勝と3分けと五分の戦績となっている
今季は4月7日の9節に対戦し0-0のスコアレスドローという結果だった

昨季は山口のホームでは1-1の引き分け(山口:梅木 栃木:福島が得点を記録)
栃木のホームでは0-0のスコアレスドロー

直近の直接対決の結果は引き分けが3度続いている
山口は勝利すれば対栃木戦は2022年以来2年ぶりの勝利
栃木は山口のホームで勝利すれば2021年以来3年ぶり

★所属選手が過去の試合で得点を決めた記録
山口は対栃木戦では生駒、河野が得点を記録
栃木は対山口戦では福島、矢野が得点を記録

※古巣対戦
両チームなしだが、新保は昨季岩手で栃木の丹野とプレー、他にも酒井と矢野は新潟時代に共にプレーするなど一緒に過去プレーしたことのある選手が両チーム所属している

今シーズンの成績(リーグ戦のみ)

レノファ山口FC:12勝5分8敗で勝ち点41 (30得点20失点)+10

先制試合:16試合 12勝1分3敗(8節熊本戦、11節水戸戦、13節仙台戦で逆転負け)
先制された試合:7試合 0勝2分5敗(今季逆転勝利なし)
★2022年6月26日VS甲府以来なし
スコアレスドロー:2試合(9節栃木戦、17節大分戦)

ホーム: 7勝1分5敗 勝ち点22  19得点  12失点 得失点+7
アウェイ: 5勝4分3敗 勝ち点19 11得点  8失点 得失点+3

リーグ戦では14名が得点(河野が5得点、若月4得点、平瀬・野寄3得点、山本・末永・ヘナンが2得点、新保・佐藤・吉岡・小林・五十嵐・池上が得点を記録)※梅木は移籍前に3得点記録

複数得点:9試合(群馬戦で4得点記録) 
複数失点:5試合(昨季は22試合)
無失点:11試合(昨季12試合) 
無得点:6試合

<得点>前半に13得点 後半に17得点 
<失点>前半は8失点 後半は12失点

30得点中セットプレーでの得点は12点の40%。新保のCKとFKを起点に6得点を記録

キムボムヨンのFKと池上のCKからも得点。PKでの得点は今季まだなし
20失点中セットプレーからの失点は11で割合は55.0%(FK2失点,CKから3失点,PKで4失点等)

栃木SC:6勝6分13敗で勝ち点24 (23得点43失点)-20
先制試合:10試合 5勝1分4敗(2節山形、16節・22節仙台、18節熊本戦で逆転負け))
先制された試合:13試合 1勝3分9敗(21節の千葉戦で逆転勝利)

スコアレスドロー:2試合(9節の山口戦、17節の愛媛戦)
ホーム: 3勝4分5敗 勝ち点13  11得点  15失点 得失点-4
アウェイ: 2勝2分8敗 勝ち点11 12得点  28失点 得失点-16

リーグ戦では11名が得点(南野が5得点、宮崎が4得点、大島3得点、奥田・平松・小堀が2得点、イスマイラ、青島、石田、大森、川名が得点を記録)

複数得点:7試合 
複数失点:10試合
無失点:5試合(前節5試合ぶりの無失点)
無得点:9試合

<得点>前半11得点 後半に12得点 
<失点>前半22失点 後半21失点

今季23得点中セットプレーでの得点は6点の26.1%。大森のCKと川名のFKで前節は得点を記録

43失点中セットプレーからの失点15で割合は34.9%(FKから3失点,CKから7失点,PKで4失点)
※前半・後半アディショナルタイムの失点はいずれもセットプレーからの失点(前半1失点,後半2失点)

小林監督就任後は3勝3分4敗で勝ち点は12(12得点・12失点)
就任前は15試合で勝ち点は12だったが、就任後10試合で勝ち点12と積み上げには成功している

個人的な見どころ

今季は9節に対戦し0-0のスコアレスドローに

前回対戦時は3連戦の3試合目
山口は8節の熊本戦で敗戦、栃木も千葉戦で0-8で敗戦とお互いに勝ち点3を積み上げて上昇のきっかけをつかみたい一戦だった

この試合は山口がセットプレーの数も多く取り、主導権を握りながらも栃木が粘り強く戦いスコアレスドローという結果となった

今季2度目の対戦となる今節。前節はお互いに中断明けの一戦を勝利で飾った

山口は対大分戦リーグ戦では初めて勝利し、栃木も6年ぶりに熊本に勝利と価値ある1勝となった

試合の注目点は以下の3つを挙げたい

①山口の立ち位置、栃木のプレス

前節の大分戦ではSBの選手が中央でプレーする部分や、両サイドの選手が内と外と巧みに立ち位置を変えながら人数をかけてゴールに迫る場面を見せた山口

ただ、今節の栃木はプレスとミドルブロックを冷静に使い分けつつ切れ味鋭いカウンターも持っている
特に小林監督の下で守備強度は増し、15試合で31失点だった守備を10試合で12失点と半分近くに失点を減らしている

夏場の戦いの中でメンバー編成に加え、特に山口は相手の守備のスタンスを見ながら主導権を握ったプレーを見せる事ができるか注目したい

こぼれ球奪取回数はお互いに上位
山口がリーグ3位、栃木はリーグ6位に位置している。持ち前のセカンドボール奪取から攻撃に素早く転じる事ができるかも重要になりそうだ

また栃木はインターセプトの回数がチームで36回でリーグ8位タイ
山口はインターセプトの回数はリーグで最も少ないが、良いポジショニングでしっかりとこぼれ球を回収している

良い立ち位置で前がかりな守備ではなく、安定した守備をどちらが長く構築できるか楽しみにしたい

②セットプレーの攻防。お互いに攻守で集中力を

前節はお互いにセットプレーから得点をうばった
今季のここまでの数字で見ると山口はセットプレーを得点源にしつつも、セットプレーからの失点が割合的には多くなっている

■山口のセットプレー
30得点中セットプレーでの得点は12点の40%
新保のCKとFKを起点に6得点を記録。キムボムヨンのFKと池上のCKからも得点。PKでの得点は今季まだなし

20失点中セットプレーからの失点は11で割合は55.0%(FK2失点,CKから3失点,PKで4失点等)

■栃木のセットプレー
今季23得点中セットプレーでの得点は6点の26.1%
大森のCKと川名のFKで前節は得点を記録

43失点中セットプレーからの失点15で割合は34.9%(FKから3失点,CKから7失点,PKで4失点)

栃木はセットプレーからの得点が多いわけではないが、前節はセットプレーから2得点を記録

特に小林監督就任後は12得点中5得点がセットプレーでの得点になっている(FKから2得点、CKから1得点、PKとスローイン起点に1得点ずつ)

ただ、今季は前半・後半アディショナルタイムの失点はいずれもセットプレーからの失点(前半1失点,後半2失点)

お互いに特徴のあるセットプレーで流れを引き寄せたい

③夏場のマネジメント。流れを変える選手交代と集中力

中断明け勝利で飾り、今節は連戦ではなく1週間の間隔が空いた

そして、次節も1週間空くが強烈な暑さや、この時期や豪雨や台風などの影響のありコンディション調整の難しさもある

山口は前節の大分戦もナイトゲームだったが気温は31.7度と今季最も暑い中での試合だった

連戦ではないものの、プレーする選手たちの消耗も激しくなる。だからこそ、飲水タイム前後・ハーフタイム・選手交代を流れを切る時間帯でのプレーが重要になる

今季両チームの選手で途中交代から得点を記録している選手は

山口:山本・末永・野寄が2得点、小林・五十嵐が得点を記録(合計8得点)

栃木:大森・イスマイラ・宮崎・小堀が得点を記録(合計4得点)

栃木は前節急遽プレーに入った大森が素晴らしい活躍で勝利に貢献した

試合の途中から誰が流れを変えるプレーを見せてくれるか楽しみにしたい

維新みらいふスタジアムで行われる一戦は土曜日のナイトゲーム

19時からKOで試合がスタートする。3連休の初戦、先日の地震もあり移動含めて心配な部分もあるが、無事に開催、そして素晴らしい試合を見れる事を祈りながら試合開始を待ちたいと思います

熱戦が続くJ2リーグ。是非現地、またはDAZNにてお楽しみください!





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