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うちの嫁さん「てんとう虫は“テン”と鳴く」

※のろけ注意

この記事にはオッサンの「のろけ話」がふんだんに盛り込まれておりますので充分にご注意下さい。

うちの嫁さんはべっぴんで可愛い。
俺27歳、嫁さん21歳の時に知り合い、それから17年経つが未だにうちの嫁さんはべっぴんで可愛いと思う。
俺は、うちの嫁さんは化粧をするとべっぴんになり、素っぴんの時は可愛いと思っている。でも、本人は素っぴんで人前には絶対に出ないと言い張る。化粧をしてはじめて戦闘モードになれるとのことである。なるほどな~と思う。
それと、俺のようなたいした甲斐性もなくイケメンでもない、性格も別に良いわけでもない人間とよくぞ結婚してくれたと非常~に感謝している(てか、文字にすると俺いいとこ1つもね~じゃね~か!)。

ウザイのろけ話でホント申し訳ないが、うちの嫁さんはあちこちで「べっぴんさん」と言われるのだ。
でも、なかなかの苦労人でもある。嫁さんが物心ついた頃には、その家庭環境は、身内を含めて酒乱&暴力の渦になることがちょいちょいあったという(因みに俺の家もそうだった)。
うちの嫁さんはそんな感じのわりとハードな環境で育ったものの、本人はかな~りマイペースで、しかも脳内がなかなかにファンタジーなのだ。

うちの嫁さんの頭の中は365日常に様々なパステルカラーのお花が咲いている。辺り一面お花畑といった感じだ。
日ざしはポカポカ。そよそよとした心地よい風がたまに吹く。
これは、俺が思う嫁さんのイメージでは決してない。うちの嫁さん本人が言っていることなのだ。口に出して本人が言っている内容なのである。
そして、その嫁さんの脳内世界にはパステルカラーの小鳥たちが「ピー、ピー」と鳴いている。フクロウもいるが、フクロウも「ピー」と鳴く。「ホー」ではなく「ピー」と鳴くのだ。どんな種であろうが可愛い小鳥たちは皆「ピー」と鳴く。
嫁さんは虫がキライだ。なのでその世界には虫はいない。でも、てんとう虫はいる。てんとう虫は「テン」と鳴く。
その他、ふわふわしたような可愛い生き物がその世界には住んでいるのだ。
その世界観に俺がふわふわしそうになる時がある。
と、思ったらそのファンタジーの世界に「マアサ」というキャラが表れたりする。
これは高橋英樹さんという俳優の娘さんである高橋真麻さんをモデルにしたキャラなのだが、両手を胸のところに持ってきて手ブラ(手のブラジャー)のようにして、で、鼻の穴を広げて「マアサ、マアサ、イタダキマアサ」などとリズミカルに言いながらスイングするのである。因みに娘も一緒にする。でもって二人でケラケラ笑う。
俺が「それディスってね?」と聞くと、「なに言っとん。愛じゃ。」と答えるのだが、もし真麻さんご本人が目の前にいた場合、俺は家族を代表して謝ると思う。

ここまで読んで頂いた方の中にはうちの嫁さんを少々心配される方もいらっしゃるかも知れない。
でも、ご安心を。仕事も家事も育児もテキパキとこなす出来た女性だ。脳内がファンタジーなだけだ。ただ、その為に俺は家の中でもしばしば置き去りにされることがある。ま、でもそれにも慣れている。

会話をしていると、「すっとんきょう」な返事をしてくることもある。
会話をよくキャッチボールに例えることがあるが、うちの嫁さんは、会話のキャッチボールの途中、俺が投げたボールを異次元にしまい込むことがある。と、思ったら俺の後頭部にふいにボールが飛んできたりするのだ。しかもボールが三角とか四角とかに変形して。
うちの嫁さんは会話のキャッチボールで魔球を投げてくるのだ。

あと、うちの嫁さんは独特なオノマトペをよく使う。
「サイドミラーをタミタミたたんで」だの「今日の午後ウローッと買い物した」だの「モチャモチャと編み物した」だのといった具合だ。
俺はたまに自分のオノマトペが適切であるかどうか不安になる。

あと、やたらと人にあだ名をつけるのだ。例えば、うちの娘の名前はわりと和風な名前で、それは嫁さんが妊娠中に自分でつけたわけなのだが、その名前には全く関係ないあだ名で呼んだりするのだ。
まず娘が赤ちゃんの頃の「ちゅいたん」から始まり、「ちゅいちゅい」→再び「ちゅいたん」→「ぽみちゃん」→「ぽみぽみ」→「ぽみたん」→「ぽめたん」→「ぽめちゃん」→「ぴょみょちゃん」→「みょみょちゃん」→「ちゅんちゅん」→「ぴーたん」→再び「ぴょみょちゃん」(←今ここ)といった具合である。
名前、何処へ…
流石に娘も友達がいる前とかであだ名で呼ばれるのは恥ずかしいらしく、だいぶ前に「あだ名は家の中で家族しかいない時だけ令」が発せられた。
因みに俺も妙なあだ名で呼ばれることがある。例えば、俺の名前が「琴花酒」だとしたら「琴」をとって「琴ぴっぴ」みたいな。一応、俺の場合は名前にちなんではいる。
でも、44歳のオッサンのあだ名に「ぴっぴ」をつける是非を俺は何処かへ問いたい。
「ぴっぴ」って…

また、うちの嫁さんはやたらと娘にしがみつくのだ。ハグとかいうレベルではない。スキあれば娘のあちこちにしがみつくのだ。
場合によっては、娘に膝枕してもらい頭を撫でてもらったりしている。その時娘は、嫁さんのスマホ見たり漫画を読んだりしながら、嫁さんの頭をよしよししてあげているのだ。
うちの娘、小6にして既に嫁さんのナイトの風格がある。頼もしい限りだ。

そんな嫁さんだが、怒らせると怖い。
怒っている時は俺は「居ないもの」として扱われる。無視というレベルではない。存在自体を「居ないもの」として扱われるのだ。そこには「冷たい感情」とかそういった心すらない。「無」である。
あの「無」はマジでツラいのだ。
これは胃をずっと握りつぶされ続けているようなダメージがある。かな~り胃が痛くなる。
なので、俺は出来るだけ嫁さんを怒らせないように気をつけている。

それでも、やはりうちの嫁さんはべっぴんで可愛いし、家庭を明るくしてくれるので本当に感謝している。

でも「マアサ、マアサ、イタダキマアサ」はやはり苦笑しか出来ないのだ…

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