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ゼクシィを買った。

ゼクシィを買った。

死ぬまでに一度はしてみたい行為ランキング上位にランクインしていた、あの「ゼクシィ買っちゃった!」の、ゼクシィである。

最近のゼクシィはヤバイ。
可愛い婚姻届が付いているとか、花嫁専用自撮り棒とか、サムシングブルーのゴム手袋とか、わけのわからないオマケが付いているというイメージしかなかったのだが、それ以前にゼクシィには、国内版、海外版、豪華プレミアム版に大人ゼクシィという区別化がされており、それぞれにプレミアムブックだの、彼専用ゼクシィだの、本なのに本のオマケをつけており、広辞苑ばりに分厚い。
買おうとすると、まずどのゼクシィを買うか迷うこととなる。式場やらドレスやらを決める前に、どのゼクシィを買うか迷うのだ。これは想定外だった。

結婚式に憧れこそあったもの、お金もないし、旦那と2人っきりで式が挙げられたらいいな、ドレス着て写真撮りたいな、程度のささやかな願いしか持ち合わせていなかった私だったが、改めてもう一度言う。ゼクシィはヤバイ。

夢を見せる。夢を煽る。これでもかというばかりにキラキラした世界が「ようこそ幸せの世界へ!」と言わんばかりに両手を広げて、そりゃもうガンガンに誘惑してくる。

猫にマタタビと言わんばかりの錯乱状態になり、これ、決まるのかな…と心の中でつぶやく私に、パラパラとゼクシィをめくっていた彼はたった一言、「俺、ここがいいー!」と満遍の笑みで一つのページを指差した。

ステンドグラスが美しい、ハワイの式場だった。

それはもうスターウォーズでパドメとアナキンが歩いていたような白亜の長い廊下と、これは…天国…?と思わず息を漏らしてしまいそうな美しく重厚感のある古い教会。
ステンドグラスから差し込む光が優しく、荘厳な雰囲気を生み出している。
「私もそこがいい!!」と絶叫した。

あの広辞苑かタウンワークのような分厚いゼクシィの中から、たった一つの式場を選べたことに感動が止まらない。
まだなにも決まっていないが、「2人で式場を選んだ」という事だけで、幸福ホルモンがドバドバ出てくる。彼のことが好きすぎる。こんな面倒くさいメンヘラ女を一言で黙らせることが出来る彼は、猛獣使いかポケモンマスターか何なのかわからないけど、とにかく私のご主人様は最高過ぎる。愛してる。

ゼクシィを買う日が来るなんて。
私が結婚するなんて。
大好きな人の一番になれるなんて。
もう失恋の歌なんか聞かなくていいんだって。

なんて最高なんだろう。
人生の、全ての出来事に感謝する。

今度のゼクシィの付録は、花嫁の感謝してる事リストにでもした方がいい。
きっとみんな、こうやって感謝が止まらなくなって困っていると思うから。
#コラム #アラサー #クソコラム #日記 #結婚 #恋愛 #ゼクシィ #プレ花嫁 #とかいう一生使う事ないハッシュタグを使って興奮するプレイ

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