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子どもの遊びの幅を広げよう!

2022.12.19 音声配信より
Nottaを活用して文字起こし。

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1人遊びが多い世の中

こんにちは。
今回は遊びの幅を広げようというのがテーマです。特に、これは自閉症スペクトラムのお子さんに関してですけれども、私がお子さんの言葉の、療育で気をつけているのは、1人遊びから脱却するということです。

1人遊びがどうしても多い世の中ですよね。YouTubeを見るとか、ゲームをやるとか。発達障害のないお子さんでも、最近は本当に1人遊びが難なく、楽しくできる世の中ですよね。

私が子供の頃は、庭や近所で鬼ごっこをやるとか、雨の日は家の中でままごとで遊んだり。妹とか近所の子供たちと一緒に遊んでたりしましたね。ファミコンが普及してしたときも1人で遊ぶのってあんまりそのときは面白くなくて。当時のコンピュータ対戦ってコンピュータがすごい強くて負けてばっかりだから面白くないし。

そう思うと1人遊びが発生しづらかったのかなと思います。ただ私は本を読んだり何か折り紙をしたり、1人で遊ぶことも苦ではなかったんですけどもね。

療育で気をつけてること


実際に私がコミュニケーション練習や、言葉の療育をするときには、1人遊びばかりをさせない、ということを心掛けています。

相手がいないと面白くない遊び
相手がいるから楽しい遊び
それを経験してもらうことで、

「みてー!これ面白いよ!」
と共感したい気持ちや
「僕.こういうふうにできるようになったよ!」
など、喜びを伝え合いたい分かち合いたいという気持ちを育てたいというのがあります。

なので、このゲームをやるといいよとか、この遊びをやるといいよっていう、そういう万能教材や玩具が私はあるとは思いません。
それよりも関わり遊びとか、遊びの幅を広げることが大切だと思っています。
難しい遊びをや課題をするということが
重要という訳ではなく
そういうことが大切だなって思っています。

興味を引き出し、好きのチカラを使う


例えば、あの放課後等デイサービスで出会ったお子さんですけれども、数字がすごい好きな男の子がいました。小学校低学年だったんですけど、数字のパズルをやってみたり、数字を書き写してみたり、とにかく数字にまつわることが大好き。だけれども、会話がなかなか成り立たなかったり関わって遊ぼうとしなかったりする。そんな特徴のお子さんでした。

なので、その好きな「数字」を使って、トランプの数字比べをするなど遊びに取り入れていきました。1人では数字を見比べられないですよね。相手の数字と自分の数字を見比べるとか、相手と同じタイミングでカードをめくるとかポイントはいくつかあります。

あとは数字には興味があるけど、ひらがななど文字に興味が薄いっていうこともお聞きしていました。私がよくやる「カードですごろく」をやってみました。カードを袋から1枚取り出して、文字の数だけ進むというルールです。例えばリンゴだったら三つ進むとか、例えばマウンテンバイクだったらマウンテンバイクだから8個進めますね。
この課題は音韻意識って言って、その読み書きの基礎になる力を養うような練習にもなります。

このお子さんに対しては数字と絡めて文字にも触れながら楽しんでもらうのが目的でした。あとはゲーム性ですよね。
相手がいて、僕がいてっていうことでゲームは進んでいく。それが楽しい!っていうことを経験してもらいたいなと思って。ちょっとずつ数字以外のものも遊べるように、だけれども最初からこれで遊びましょうって言って、大好きな数字から全然違うことを提案しても、多分拒否すると思うんですよね。
なので、好きな「数字」を使ってそこから「はい、こんな面白い世界があるよ」っていうふうに誘い出していくようなイメージで、その言葉の世界に少し誘い出して、遊びの横の広がりというのをサポートしていくような感じで遊びを展開していってみたり。

好きなものを共に楽しむことから


とある男の子なのですが、結構独り言を言ったり、窓の外のバスだったり車をじっと見ていて、なかなか他の人と関わって遊ぶっていうことが少なくて、本当に窓の外の車をずっと見ている、というようなタイプのお子さんなのです。

その子はバスが大好きだったんですね、当時。その子と関わっていこうってなったときに、彼はどんな景色を見てるのかなと思って、そのバスを見てるその窓辺にいる彼の横に近づいてみました。
「どの車が好き?」とか、「バスが来たね」とか、「どこ行きだね」とか、「何色のバスだね、大きいね」とかそういう感じで、その子が見ている世界を一緒に見て共有するところから始めました。その後、バスごっこに誘いました。

そしたら"面白そうじゃん"と思ったのか、私が教材とか置いている療育スペースみたいなところに誘い出すことに成功したんですね。それから、彼がまだ小さい低学年だったので、お膝に乗せて「バスに乗って揺られてる🎶」の歌に合わせて、お膝をガタンゴトンさせて、でこぼこ道だよ!とか坂道だよ!とか、左に曲がります右に曲がります!など演出をして。いわゆる感覚遊びに近いものかもしれませんけど、スキンシップも入って言葉かけや指さしの促しをしつつ、彼とコミュニケーションとりながら、やってみたり。
関わり遊びが楽しめるようになってから、それから興味や遊びが広がってきて、いろいろ遊べるようにはなってきました。

遊びから
コミュニケーションの広がりへ

こんなに楽しい世界があるよ!って。
1人で自分の好きなものを見ている
それも、否定しないけれども

相手と関わり遊びをしていくっていうことで
こういう楽しい世界もあるよ!とか
新しい遊びもやってみない?っていうときに

心を許してくれる。
この人とだったら
新しい一歩踏み出してもいいかな。

ていうふうに思ってくれるような存在になりたいなと思って日々日々、あくせくと仕事をしています。遊びを広げる、そしてその遊びが広がった先に未来をねちょっと広げていくような、そういう支援ができればいいなってちょっとかっこつけて言ってみました!

ここまで読んで頂きありがとうございます!

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