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待てない叶え事

おととい作ったローストビーフは、
作った日よりも1日経った昨日
昨日よりも2日経った今日の方が、美味しさを増していった。
 
冷凍していたスコーン、解凍されるまで待てない。
買っておいたスコーン、
リベイクする時間が惜しくてそのまま食べてしまう。
軽く焼いた方が圧倒的に美味しくなるのに。
 
ある日チーズケーキを焼いた。
冷めるまで待てない。
味見と言いながら大半食べてしまう。
覚まして冷蔵庫で冷やして翌日からが美味しいんだよ。
あとなんだっけな。
プリンつくっても冷めるまで待てない。
 
そうださっきお腹が空いて、
米粉とオートミールときび糖とココナッツオイルを、
少量の牛乳で練って、
クッキーとホットケーキの間みたいな謎の焼き菓子を作った。

写真に撮って今日の記事に使おうと思っていたけれど、
撮り忘れて全部食べてしまった。
 
焼けきるまで待てない。
火は通ったがきっと、
もう少し焦げ目がついた方が美味しかったにちがいない。
 
あっためたほうが美味しいのにあっためる時間をケチってしまう。
冷やした方が美味しいのに、冷えるまでの時間が待てない。

何か
そういうところに
自分のしょうもなさを感じる。

美味しさを叶える少しの時間を、
待つ自分になりたい。
しょうもないとかいいつつ、
そういう些細なことにも、あこがれの自分が潜んでこっちを見ている。

凍ったまま湯に放り込める冷凍水餃子でも買うか。
作っておくか。
延々と餃子を包む行為は
軽く瞑想のようになる。

待てない叶え事。

叶え事っていう言葉、あるのかな?
 
投稿23日目

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