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広報は見た!「なんちょうなんなん」誕生物語 No.4 ああ、クリエイティブ!

福岡のプロ集団が一同に集結。

 2021年5月28日に福岡市内のスタジオにて行われたレコーディングは、その言葉にふさわしいものでした(情熱おじさん岩尾と私を除く)。

 ディレクション&アニメーション:白川東一(KOO-KI)
うた:永山マキ(iima)
楽曲:中村優一(株式会社インビジ)

 その他複数名スタッフもいる空間は、緊張感が張り詰めています。沈黙に耐え切れなくなった私は、密着取材をしてくれていたFBS福岡のディレクターさんに声をかけました。

 「アニメーション、今こんな感じで進んでるんですよ」と数枚の静止画カットを見せたところ、

 「うわあああああ! これはいいですね! かわいらしい! 今っぽい! すごい!」

 普段冷静なディレクターさんの一言に確信しました。

 間違いない。これは絶対にいける。一人静かに喜びを噛み締めていた瞬間、楽曲担当の中村さんがこう切り出しました。

 「ではまず、楽曲だけを聞いてみてください。まだ完成形ではありません。歌声も入っていません。では、どうぞ」

 ~♪ ♪ ♬ ♬ ♪~

 鳥肌が立ちました。明るく力強く、そしてやさしいそのメロディーは「アンパンマンのマーチ」のように聞こえました。勇気、愛、夢……、なんとたくさんの要素が詰まった素晴らしい曲。おばさんの涙なんて誰も見たくないよと言い聞かせながら、下を向いて涙をこらえました。これに永山さんのやさしい歌声が乗ったら、とんでもないことが起きるぞ……。

 そうなんです、とんでもなかったんです。永山さんのリアルで聞く歌声はとにかく豊か。

うまく伝わるかわかりませんが、どれぐらい豊かかと言いますと……。

素人の私の歌声:鍵盤ハーモニカを指1本で弾くイメージ
永山さんの歌声:オーケストラが奏でるイメージ

 スタッフ一同納得いくまで、いや、納得以上のより良いものを求める姿はまさに「福岡のプロ集団」でした。岩尾は別件のため途中で退室していましたが、それに気づかなかったスタッフさんもいるほど、集中力と熱量が満ち溢れたレコーディングとなったのです。

 長時間に渡るレコーディングの最後に、スタッフさんへお礼の気持ちを伝えさせていただきました。そしてそこで宣言したのです。

 「今、いくつかメディア取材が決まっています。それ以上に、もっとたくさん取り上げてもらえるように注力します。」

 クラウドファンディングの支援金は、ほぼ全てアニメーションの制作費です。となると、永山さん始め、スタッフのみなさんへ恩返しできることといえば、メディアにご紹介していただくことくらいしかできない。儲かるどころか忙しいスケジュールを割いてご協力いただいたのだから、広報としてどうにかせんといかんだろう! と自らの首を絞める形で勝手に覚悟を決めたのです。そして、気合十分でプレスリリースを作成したのです。

ソイヤ!

短い広報人生史上、最も文字数が少ない=ビジュアル要素の強いプレスリリースとなりました。こういうのやりたかったんだよね~、コンテンツが強いと文字とかいらないYO!とノリノリで作成したことをよく覚えています。

 ちなみに、「使用前」「使用後」ではありませんが、「クラウドファンディング開始時」「クラウドファンディング報告時」のリリースを並べてみました。

実はこのプレスリリース作成にあたり、あの人(もちろん白川さん)にある相談をしていました。

 私「なんちょうなんなんを象徴するカットをいくつか載せたいのですが、おすすめはありますか?」

白川さん「こちらを使ってください。静止画ですが動きが伝わるんではないかと。

みなさん、大事なのでもう一度書きます。このカットをプレスリリースに使ったのは「静止画ですが動きが伝わるから」です。

 ああ、これぞクリエイティブ。

 ド素人の私は「色み的にこれが目立つ」「この表情が良い」といった答えを期待して相談していたのですが、とんでもなくありがたいお答えを頂戴しました! それ以降、画像提供依頼をされた際は、いくつか提案する中でこちらをおススメしています。もちろん「静止画ですが動きが伝わるから、こちらでいかがでしょう」というメッセージを偉そうに添えて……。メディアのみなさん、元はカワハラでなくシラカワさんの発言でした。ご容赦ください。

 さて、全国の白川さんファンのみなさん。「なんちょうなんなん誕生物語」№4まで読んでくださったお礼を込めて、さらに裏のエピソード「ここがすごいよ! 白川さん」を書きたいと思います。

 【ここがすごいよ! 白川さん①】
納品日が近くなるとともに、「なんちょうなんなん」のアニメーションがブラッシュアップされていきます。日々制作の進捗を、小1・4歳(難聴児)の息子たちと歌いながら踊りながら確認していました。

 そして納品日当日。最終確認として届いた動画には、先ほどまではいなかったはずのあるものの姿が映っていたのです。それは……情熱おじさん!ではなく、ねこちゃん!!!

 1分2秒から登場する、なんとも愛らしいねこ。これは、納品日当日に初めてお目見えしたのです。息子たちも「ねこちゃん ねこちゃん!」と大興奮。最後の最後まで手を緩めないその姿勢に、尊敬するばかりでした。

 【ここがすごいよ! 白川さん②】
「ねこちゃん事件」から数時間後、さらに驚くべきことが起こります。なんと、白川さんは「制作プロセス」をまとめた動画まで作ってくださったんです! どんだけ~!

制作:KOO-KI

①コンテ(plan)→②デザイン(visual)→③アニメ(animation)→④合成(composite)の手順を踏んで映像が作られていることが一目瞭然のこの動画に、感動が止まりませんでした。改めて、4コマ漫画&紙芝居風のイラストに色・動き、そして音がついていく過程をはっきりと思い出すことができました。

「なんちょうなんなん」ができた。
プレスリリースもできた。
そして、次なる目標ができました。
「なんちょうなんなん」を育てよう。

 「なんちょうなんなん」を一緒に誕生させてくださった、クラウドファンディング支援者のみなさま、そして制作スタッフのみなさま、改めてありがとうございました。

 「なんちょうなんなん」がすくすく育つ様子は、また別途ご紹介いたします!

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