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退院。肉体は実家 心は病棟

見つけてくれてありがとうございます。
琴🍀です。




退院報告

精神科・閉鎖病棟での入院期間が終わりました。
任意入院でしたが、家族の事情や私の感情面を考慮して、保険適応上限ギリギリの日に退院しました。

退院直前にあたる、病棟で過ごせる最後の週末(金土日曜日辺り)は、不安や恐怖心から特に強いストレス反応が出て、つらい思いをしました。
失神・過換気が連日でした

それでも、退院当日は今まで散々心配をお掛けしてしまった看護師さんたちに、これ以上の心配をかけまいと、にっこりとお礼を言って回り、笑って病棟を後にしました。
かけてもらった言葉たちを大切に心に仕舞って。

迎えに来てくれた母への怯えは、表に出ぬように押し込みに押し込みました。
退院の荷造りは全てひとりで行う事が出来ました。3ヶ月間面会拒否をし続け、看護師さんを経由した荷物のやり取りだけに留めた母。その人を、私の安全地帯である病室に入れることは、今回の入院の最後の最後まで1度もありませんでした。

現在は、実家で日々の時間を過ごしています。
数多くあり複雑に絡み合った入院理由のうちのひとつに、家庭不和 がありました。そのため入院中、病棟においてもらえるリミットが近づきつつあることを受け入れ始めた頃に、主治医の先生や看護師さんたち、以前からお世話になっている相談支援の方に、
「実家には戻りたくない、1人で過ごしたい」と伝えたこともありましたが、私の生活能力の皆無さから、受け入れられることはありませんでした。

入院期間の後半、だいたいGWが明けた頃から、退院まで、私の移動手段は車椅子でした。

ただ、実家は浴室やお手洗いは1階に、私の自室は2階に位置しています。それゆえ階段の昇り降りがあります。ゆっくりと、動きにくい脚を動かして、家族に必死に誤魔化して過ごしています。

考え方の変化

ただ、考え方を少し変えることは出来ているような気がします。
実家・自室を、『生活の拠点』『安心する場所』と思うことは、もう出来ないだろうと、入院中に思い、主治医の先生はじめ複数の病棟スタッフさんに、どうしたら良いか一緒に考えていただくことが出来ました。

RPGゲームに例えたものがしっくりきたので、少し書いてみます。

今の私にとって実家は、必ず戻ってくる本拠点・ホームタウンではなく、とある何かしらのダンジョンを攻略するために立ち寄った街のひとつに過ぎない。
夜を明かすことが出来れば、それでよし。
同居している家族は、味方では無いかもしれない。だけど確実に、私の敵ではない。だから、NPCだと思ってみる。話しかければ、返ってくる。だけれど、話しかけられることは稀。

こうなりました。安心は求めない。悲しくなるから。だけど、過ごすことは…頑張れば出来る、はず。

実家だけど

病棟を出された後、1人で過ごすことが叶わないと知ったあとも、私は頑なに使わなかった表現があります。どなたとやり取りをする時でも、ぬかりなく。

それは、『実家に帰る』という表現。
ずっとずっと、『実家に戻る』と言っていました。

これは私にとって、実家はもう帰る場所ではなくなっている心情の現れに思います。
ただ、入院する前に居た実家に、戻るだけ。こうなんです。
きっとこうじゃないと、受け入れられない、受け止めきれない苦しさだったのでしょう。

それゆえなのか、同居しているのは生まれてからずっと一緒に暮らしている家族なのに、それなのに、まるで付き合いのあまり濃くなかった親戚のお家にでも預けられたかのような心持ちです。

本当はまだ

私はまだきっと、病棟に居たかったんです。護られて、その中で出来ることをして、調子が少し良ければ存分に自分と向き合って、過ごしたかった…です。制限時間が、来てしまいました。

私の心は、本当に実家を受け入れきれないと叫ぶかの如く、実家に戻ってからも、病棟のサイクルと同じ時間に寝起きし、食事の時間も揃えています。

しまいには、今日の受け持ち看護師さんを予想し始めます。
何かできたことがあれば、まるでとてもよくしてもらい好意を寄せていた看護師さんに話しかけるかのように、ひとりぼっちの自室で
「○○さん、⬛︎⬛︎⬛︎できたよっ!」
と呟くのです。
当たり前に…私の小さな声は虚無に、虚空に、溶けるのですが、褒めてもらった時のことを懐古する始末です。

食のこと。ひとりぼっち

ひとりぼっちの自室にいると、現在の私はいかに食事を摂ることが苦痛で、億劫なのか。
そして、いかに病棟では看護師さんたちの励ましや、医療スタッフさんたちから褒めてもらいたい気持ちで食べていたのかを、思い知りました。

今の私がいくら頑張って食べようと、もう褒めてくれる人はいません。こわさに打ち勝って完食しても、
「カルテ10割摂取ってかけるよ!これってさ、満点だね💕︎」とたくさん褒められることはないのです。

食べたくないと思う時、
「少ぉしだけ食べよう?」
とパワーを分けてくれる人もいません。
「これだけ食べられたら、今の時間の分は終わりにしようか」
と共に歩んでくれる人も、もちろんもういません。

…孤独、でした。わかってはいたけれど。

限界が…近いのかなぁ?否…

実家に戻ってきて数日。退院後1回目の受診はまだ来週なのに、もう既にしんどいです。
きっと本音は、『病棟に行きたい…』これです。
それゆえ、鎮静作用のある頓服薬が大活躍です。
眠気が出てくれますから。
眠ってしまえば、何も感じなくなるのです。

もうすぐお薬が効き始めるので、この記事はここまでに。



入院の理由や病状は、この記事の後半にあります。
見出しの【闘病】だけでも、だいたいわかるかと思います。


拝読感謝いたします。
また書きます。

2024.06 琴🍀

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