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010「最果ての季節」それは決して、滑稽なおままごとではなかった。

 四時と柁夫のいなくなった母屋は、時間が経つとともに平然さを取り戻していった。彼らのいない生活にわたしたたちは平穏を見出し、少なからず満足もしていた。
 柁夫の行方が知れないことは心配でないはずがなかったけれど、四時の名前が聞こえているうちは、きっと彼も大丈夫だろうという確証のない自信があった。

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618字
学生時代にとある公募で一次審査だけ通過した小説の再掲。 まさかのデータを紛失してしまい、Kindle用に一言一句打ち直している……

❏掲載誌:『役にたたないものは愛するしかない』 (https://koto-nrzk.booth.pm/items/5197550) ❏…

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