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『小さな森の家 軽井沢山荘物語』

建築デザインを学び始めた頃、建築家 吉村順三氏が設計した建築に興味を持ちました。

気持ちよい穏やかな空間がどうして作れたのだろう、こういう空間が作り出せる人はどういう方なんだろう、どのような人生を歩んできてこれらの建築が設計できたのだろうと様々な疑問が湧いてきて、建物だけではなく人物像も知りたくなり、インターネットだけではなく、本屋、図書館、古本屋をまわって本を探していました。

高価な本や販売されていないのもあり、探し探して、数ある中から購入できた中での一冊。この本に出会えた時は嬉しくて嬉しくて。

『小さな森の家-軽井沢山荘物語』
吉村順三著

吉村順三氏への談話取材をもとに構成されたこの本は、山荘内の写真や図面原図を見ていると、まるで語りかけられながら案内されているよう。周辺の地図や移りゆく季節の写真は建物と一緒に、その自然の中に溶け込ませてくれました。

階段の小さな工夫、暮らしへの配慮では風の流れなど住み心地をよくする大切さに、住まいへの想いを感じます。

森の小さな家ではなく、
小さな森でもなく、
小さな森の家

……自然の中の一片。
自然の中に身をゆだねている。
自然の中で楽しむこと、住み心地の大切さを教えてくれた一冊でした。

幼い頃、絵本の表紙を触ってからワクワクしながら読んでいました。この本もなぜか表紙を触ってしまいます。

左開き、左綴じ、111頁。
縦約213×横約190mm(素人採寸誤差あり)
表紙硬(個人的感想)


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