私は勝ち組ではない
たまにフランス留学時代の友人たちと集まって、おいしいものを食べたり、お酒を飲んだりしながらワイワイとお喋りするのは、私にはホッとするひと時だ。
ある日の集まりで、友人の1人がこう言った。
何気なく口にしただけかもしれないけれど、私には忘れられない言葉だ。
私たちバブル世代は、「結婚して、子どもを産んで、家を買って…」という生き方が当たり前とされてきた。
集まった仲間の中で、この条件をすべて満たすのは私だけ。でも私は、運がいいと思ったことはあっても、勝ち組だと思ったことは一度もない。
だって、「普通」の基準なんてどこにもないのだから。
私は人生の節目で、いくつかの選択肢があったときに、結婚・出産・マイホームを選んだだけのこと。どれも表面上の出来事にすぎす、人に言えない心の葛藤はたくさんあった。
フランス留学から30年が経ち、今の日本の価値観は、当時とは大きく変わった。
それでも、こんな言葉が出てくるということは、私たち世代はかつての「常識」に未だに捉われているのだなと痛感する。
とはいえ、友人たちはそれぞれの人生を楽しんでいる。私を「勝ち組」とは言うけれど、「負け組」だと思っているわけではないと思う。
昔語りや思い出話もたまにはいいけれど、やっぱり未来のことを話すほうが私は好き。何歳になっても、みんなの目がキラキラするから。
過去は過去。いつまでも楽しく未来を語れる大人でありたい。
4年前も同じようなことを書いていたので、よかったらこちらのnoteも読んでね。
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