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プロダクト開発における仮説の立て方

はじめに

 今日はプロダクト開発においての仮説の立て方にどのような方法があるのか、私の主観を書き綴ってみたいと思います。

前提

 色々な考え方があると思いますが、私は大なり小なり作ったプロダクトの内容が正しかったかどうかは、完全な製品としてリリース(以下リリース)して運用してはっきりすると考えています。

 よってリリースするまでに立てたアイディアは飽くまで仮説であるという考え方になります。

 そちらの前提でお話しします。

仮説の立て方

1.一人で考える
2.複数人で考える
3.定量調査を元に考える
4.定性調査を元に考える
5.プロトタイプでのユーザーテストを元に考える
6.MVPで考える

1.一人で考える

 今までの自分の経験を元にして自分一人で考える、という方法です。こちらは拠り所が自分のみというところになりますので仮説を立ててみて他の人に聞いてみたら玉砕、なんてことも多くあるかもしれません。

2.複数人で考える

 例えば社内でも他のチームメンバーや他の部署の人、有識者に話を聞いて仮説を立てる、という方法です。「三人寄れば文殊の知恵」という考え方ですね。一人で考えるよりかは確度は高まると思います。

3.定量調査を元に考える

 実際に市場に聞いてみるという手法になります。

定量とは例えば
「普段スマートフォンで使っているメッセージアプリは何になりますか?」「その製品に満足していますか?」
「仮にそのサービスがPCで提供されていたら使いますか?」
など返答が数えられるものです。

 こちらは実際に市場に聞くということになりますので自分たちで考えるよりもより確度の高い話になるかと思います。

4.定性調査を元に考える

 一方こちらは数えられない感覚的な調査となります。

例えば
「どうしてそのメッセージアプリを使っているのですか?」
「メッセージアプリを使うことによって得られる満足感はなんですか?」
などYesNoでは割り切れないユーザーの心理を探るという調査になります。
1対1でのインタビューや複数人でのグループインタビューで調査を行います。

 こちらは定量よりも更に深い話を聞くことができますので良い検討材料となるかと思います。しかし数を多く行うことはコストや時間の面を考えると難しい、という面もあります。

5.プロトタイプでのユーザーテストを元に考える

 プロトタイプとはKeynoteやAdobeXDなどで実際の製品相当のUI、ただプログラムを組まない紙芝居的な感じで動くものになります。

 そのプロトタイプを使っユーザーに触ってもらい、感想や感情を教えてもらったり、どのような動きをしたか、を調査します。

 何よりも、実際に見えるもの、紙芝居とはいえ動くもの、をユーザーに触ってもらうことができますのでさらに深い情報を得ることができます。

6.MVPで考える

 MVP = Minimum Viable Product、必要最小限の機能のみを実装した製品、です。そちらを実際にユーザーに利用してもらいます。

 例えばA、B、Cという主要機能があり他の機能がない製品であったり、1つの機能だけで必要最小限を満たしているのであればその状態で使ってもらいます。

 こちらはプロトタイプに比べて実際にプログラムを組んで開発し、ユーザーが実生活で使いますので限りなくリリースに近いデータを取ることができます。

 必要最低限の機能しか搭載しませんので期間や工数も抑えた形で進行することができます。仮にMVPを出してみて調査した結果リリースしない、ということもありえます。リリースするよりも速く、低コストで検証できたね、という考え方になります。

どの方法で仮説を立てるのか

 例えば「新しい機能を考えよう!」という時に上記どの方法で仮説を立てるか、ということを社内合意しておくと良いと思います。

 その時の目的によってアプローチが変わってきますので目的をしっかり整理し仮説の立て方を合意すると良いと思います。例えば

「超概算でスケジュールが知りたいので
 "2.複数人で考える"のみで良いよ」

 であったり

「リリースを元に販売をしたいのでしっかりとしたスケジュールが必要、
 なので"5.プロトタイプでのユーザーテストを元に考える"まで
 実施しよう」

 であったり

「本当に世に響くものをリリースしたいので最低限の機能をユーザーに
使ってもらって問うてみたい、なので"6.MVPで考える"だ!」


などです。

最後は自分(自分たち)で決める

 仮説の方法をご紹介させていただきましたが、最初に書いたとおりこれらは飽くまでも仮説、となります。

 本当にリリースするかという決断はどの状態の仮説であれ自分(自分たち)で行うものだと思います。仮にターゲットユーザー全員にリサーチをすることができたとしてもそれが必ず成功する答えになるとは限らないからです。やはり実際にリリースして世のフィードバックを受けて進めていくしか本当の答えは見つけられないと思います。

 その決断のためには、自分(自分たち)の中にしっかりとしたコンセプトを持っているかどうかが鍵かなと思います。


なにかの参考になれば!

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