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同じ課題が何年も解決せず、ずっと立ち止まっているような感じでした。20代の三代目後継者がコーチングで得た変化とは?

組織マネジメントにおいて「コーチング」が注目されています。しかし、実際、どんな感じで行われているのか?本当に成果はあるのか?という疑問は多いのではないかと思います。
(学校法人)そだちの園の坂本常務理事(現在は園長に就任)にご協力いただき、コーチングを導入されての事業、組織の変化などについてお聞きしました。

松本興太(以下、松本):
今日はいつも通り坂本さんと呼ばせていただきたいと思います。短い時間ですがよろしくお願いいたします。

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ー会社名と肩書き、御社のサービス内容と業務内容を教えていただけますでしょうか?

坂本敬太さん(以下、坂本):
会社名が学校法人そだちの園と申しまして、私は常務理事をさせていただいています。業務内容は、幼稚園(の運営)です。

ー松本と知り合ったきっかけについて教えていただけますでしょうか?

松本:
(私としては)初めて幼稚園の経営をサポートさせていただくということで、色んな課題を最初お会いした時にお聞きしましたけども、今日はその辺をお聞きしたいと思います。次ですけども、私、松本と知り合ったきっかけについてお聞きしたいなと思います。坂本さんとお会いしたのはまだ坂本さんが10代だったころですよね。

坂本:
そうですね。最初に松本さんとお会いしたときは、まだ今の仕事に就く前でして、10代の後半で勉強とかこつけてふらふらしていた時代なんですけども、そのときに、ある研修で私がお手伝いをさせていただいていて、松本さんが研修でいらしていたという形で、そこで初めてお会いしました。

そこから連絡をたまに取らせていただいたりとか、ゆるくしばらく繋がらせていただいていて、たまたまその後、ある読書会でご一緒して、松本さんと再会する機会がありまして。そのときに、私は今の幼稚園の仕事をさせていただいていたんですけども、そこでどんなことをしているのかとか、話をさせていただいたところから、今のお付き合いが始まったというような流れです。

松本:
ありがとうございます。最初の私の印象ってどんな感じだったでしょうか?

坂本:
最初10代のとき、年齢が低かったというところもあるかもしれないんですけども、結構松本さん威圧感があるというか、厳しい方なのかなという印象があって。今は全然私の中ではイメージが違うんですけども、当時は今思えば、たくさん従業員さんを抱えてバリバリ経営されていたころなのかなと思いますので、どちらかというと厳しい経営者という印象が最初はありました。

ー当時どんなことに困っていらっしゃったかという、具体的なエピソードがあればぜひお聞かせいただけますか?

松本:
本当に、そこから出会って、長くなりますね。その後、学校法人の経営に常務理事として関わって3年後ぐらいの頃だと思うんですけども、私とのコーチングを受けはじめたときに、どんなことに困っていたか。具体的なエピソードがあれば教えていただきたいなと思いますが、いかがでしょうか?

坂本:
先ほど申し上げた通り、松本さんにお会いしたのが、10代のころだったんですが、そこから私の方が紆余曲折ありまして、幼稚園の仕事を始めることになりました。読書会でまた松本さんと再会したのは、私がすでに幼稚園の仕事を始めて数年経ったころだったんですけども。再会したときに困っていたことというか悩みとしては、まず私自身が燃え尽きというか、仕事に対する意欲みたいなのをすごく失っていた時期で。どういう風にやっていこうかというのが、仕事に行くのが嫌だったっていうのが率直なところで、そこがひとつ困っていました。やる気が無いというと若者っぽい感じですけど、まさにそういうエアポケットみたいな場所に入っていたところがひとつ困っていたポイントでした。で、他にも当時役員だったりとか、幼稚園の中の人間だったりとか、外部の関係者も含めて、当時の経営者だった父親との関係とか、そのあたりは課題が中々解決せず、同じ課題で何年もというか、始まってからずっと立ち止まっているようなところもありましたので、そのあたりが困っているところでした。

松本:
そうですよね。僕と読書会でお会いしたときは法人に入られて、3年ぐらい経った頃だったんですよね。

坂本:
そうですね、3年目だったと思います。

松本:
3年目で燃え尽きってどういうこと? って僕、最初お話聞いたとき思ったんですけど、その3年で大きな改革をしたということで。そこにエネルギーを大きくかけたからこそ、今後どうしていこうということを悩みつつ、またその組織の関係性をもっと良くするにはどうすればよいのかということで、その辺で困っていたという印象もあったんですが。

坂本:
そうですね。まさに今松本さんがおっしゃった通り、幼稚園の仕事を始めて、厳密には当時は法人ではなくて、私の父が個人事業主としてやっている珍しい形態だったんですけども。学校法人化をするというのが、私の幼稚園での仕事としてありました。当時経営状態がいまいちよろしくない部分があり、マンパワーがないので、私が一人事業部みたいなことで、学校法人化のプロジェクトを進めていくという背景がありまして。かなり労力がいったというか、マンパワーが無かったからということと私の経験が無かったというところが理由なんですけども、結果として自分の労力だったり、エネルギーをかなり使った部分がありまして。その結果として変な話、学校法人化ということだけを考えて、当時というか松本さんとお会いする前ですね。仕事をしていた期間がありましたので、学校法人化ができたらどこかで、これが完了すれば、もうバラ色じゃないですけども、かなり色んな問題が解決して、これで安泰なんだろうなという期待みたいなものが、多分私の中のどこかにあったんだと思うんです、今思えばですね。

ただ実際法人化してみると、法人化したらしたで、課題の中でもちろん解決できたものもあったんですけども、反対に今までなかった課題が出てきたりとか、これはどうしたらいいのかなみたいな問題もあって。良いことばっかりだなときっとどこかで思っていた自分が、そうじゃないんだというところに直面させられたというか。そこでエネルギーを失っていたような部分はあるんじゃないかなと今振り返れば。それこそ松本さんのセッションの中でたくさんこの件は扱っていただいたので、それをふまえて今振り返ると、そういうことだったのかなという風に感じています。

ー コーチングを受けられて、どのような変化がありましたか?

松本:
ありがとうございます。燃え尽きというか、停滞していた時期にお付き合いが始まったわけですけども、コーチングを受けられてどのような変化を体験されたでしょうか、ということを次にお聞きしたいなと思います。例えば役立った内容だったり、具体的に受けたアドバイスとか、そのことについてどう思ったかなど、印象なども含めてご自由にお聞かせいただければなと思いますが、いかがでしょうか?

坂本:
まず、どのような変化があったかというところなんですけども、自分の園の社員がすごく良い人ばっかりになったなという風に、手前みそですが感じているところです。それはよく考えれば、そんなにメンバーが入れ替わったかというと、多少入れ替わったんですけども、メンバーがごっそり変わって良くなったということじゃなしに、多分もともといた人の中でも、力が発揮できるようになってくれたのかなというところだったりとか。あと合わない人だったりが、辞めていったというようなところが、結果としてはすごく良いメンバーが揃ったということにつながっているんじゃないかなという風に感じています。

もう一つは、私自身のブレがなくなった。最初セッションというかコーチングが始まる前は、こん詰めて仕事をする期間があって、すごく浮き沈みというか、仕事のペースだったり自分のエネルギーにムラがあったなという風に感じるんですけども。当然今もそれはあるんですけども、ただ定期的にこうして松本さんとお話させていただくことで、かなりそれが現実として現れるというか。もちろん例えば、あまりエネルギーがない期間があるにしても、その期間はその期間で有意義な形で使えるようになったなという感覚がすごくあります。

具体的に受けたアドバイスで、大きく二つというか、方向性を分けて、一つはそういう視点があるのかというのを教えていただくのがよくあります。例えばですけども、退職者にインタビューをしていますかというのを松本さんに問いかけていただいたことがあって。入職してくる面接だったりとか、在職している人へのインタビューというのは、基本的にやることだというか、そこのやり方だったりという話をしていたときだったと思うんですけど、退職者にインタビューするというのが、私はすごく驚きというか、今まで考えたこともなかったことですので、そういう視点ってまったくもったことがなかったなって感じでした。退職していくという意味では、その人自身との関わりというのはかなり薄くなるというか、距離が生まれてくることになるとは思うんですけども、退職の理由の中に、やはり園というか、私自身だったりとか、うちの組織ということに関する課題も含まれているというところで。ただ単に退職していくというのも、作業として終わらせるということじゃなくて、一個一個の退職が、園の改善だったり、私自身の学びだったりというところに繋がっていくヒントが隠されているというのが。実際、私もアドバイスをいただいてやってみたんですけども、すごく実感できたところでした。

松本:
なるほど。

坂本:
そういった目から鱗というか、今まで考えていなかったようなアドバイスをいただくこともあれば、語弊があるかもしれないんですけど、至極当たり前のことを言ってくださることもあるんです。

例えば、さっきの件に関連してなんですけど、退職者にアドバイス。特に園と合わないだったり、私自身との関係がというところで退職していく時って、あんまり話したくないというのが正直なところで。それも率直に、あんまり話したくなかったりとか、めんどくさいんですよねっていうことも、率直に松本さんにお話したと思うんですけども、そりゃそうだよねっていうところから話が始まって。変な話安心したというか。でもめんどくさいからこそ、みんながやらないんだから、だからこそやることに意義があるんじゃないかと言ってくださったり。やらなきゃいけないけど、できないんですってことに関しても、それはやるしかないよねっていうことは率直にそう言ってくださることもありますし。やっぱり自分一人でやらなきゃいけないけど、やりたくないなみたいなときに、自分一人でそのことについて考えているよりも、定期的にお話させていただく中で、そうやって背中を押していただくことも、すごく私にとってはありがたいというか。そういう一個一個の、一歩一歩前に進むことを後押ししてくださっているなという風に感じます。

松本:
なるほど、具体的なところをお話していただき、ありがとうございました。

第二話に続く


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