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ビジネスモデルによってマーケターの役割は大きく変わる 1218

最近、某社に転職したBtoBマーケターが、入社して1年弱経つが、展示会とWebサイトのA/Bテスト、メール配信ぐらいしか役割がなくなってしまった・・という話を聞きました。

たしかにその会社のプロダクトを外から見ると、

・広告運用は代理店に依頼しつつ
・年に4回、展示会を出展しつつ
・既存リードにメール配信してインサイドセールスにパス

ぐらいしかマーケターがやることがなさそうだなと思いました。

そこで今日は「マーケターの役割が相対的に大きいビジネスと、相対的に小さいビジネスがある」という話をしようと思います。

例えば、『MonotaRO』のようなBtoB EC事業の場合、SEOやリスティング、サイト改善を担当するWebマーケターの役割は大きく、ビジネスモデルの大幅な転換でもない限り、向こう10年は社内で仕事がなくなることはないでしょう。

一方、当社のようなコンサルティング事業をやっている会社では、『MonotaRO』では重要だったSEOやリスティング、サイト改善の重要性は著しく低いです。

一般的なコンサルティング会社であれば、それよりも

・ブランディング
・セミナーやイベントでの講演
・調査レポートや書籍などのコンテンツ作成

などの重要度が高く、Webマーケターの仕事は半年ぐらいでなくなりそうですが、コンテンツマーケター、コンテンツメーカー属性の高い社員の仕事は向こう10年はなくなることはなく、高い価値を発揮し続けるでしょう。

さらにさらに、同じ人材サービスでも、

・求人情報のDBを会員外に解放していない「ビズリーチ」では、広告運用やPRの重要度が高い
・求人情報のDBを会員外に解放している「indeed」や「エン・ジャパン」では、SEOやサイト改善の重要度が高い

などのビジネスモデルによる違いもあります。(※以下の記事で当社の黒須が詳しく解説しています)

また、全く同じビジネスモデルでも、

・創業者のバックグラウンドが元ネット系代理店なので、SEOや広告運用、PRなどのマーケティング中心に案件を獲得している会社
・創業者のバックグラウンドが元銀行の営業マンなので、テレアポや飛び込み、DM送付などの営業中心に案件を獲得している会社

など、創業者の価値観によっても影響を受ける場合があります。

一口に「マーケター」と言っても、ビジネス特性やビジネスモデル、創業者の価値観によって会社内で求められる役割や必要なスキルは全く違います。

しかしながら、採用の募集をかける会社側がそれを細かく理解していることは稀ですし、応募する候補者側も、そこまで理解して応募する難易度は高く、時々、冒頭のBtoBマーケターのようなミスマッチが生まれてしまうのかもしれません。

1人でも、1社でもそうしたミスマッチがなくなると良いなと心から思いますし、もしそうした環境にいる場合は、社内でのジョブチェンジか転職をはやめに検討するのが良いのだろうな、と思った話でした。

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