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やっぱり物語に惹かれるから。

ポートレートを撮っていて、想像力がものすごく大切だと感じる。そしてその想像力を働かせるには、たくさんの物事を、自分のフィルターを通して観るということが必要だと思う。

ただ、綺麗な写真を撮るのであれば多少知識がある人なら誰でも撮れる時代になった。カメラは高性能だし、たくさんのスマホアプリで綺麗なレタッチも出来る。

でもプロを目指すのであれば、それよりも2ステップ3ステップ上を目指さなければならない。

僕が目指す写真のひとつに、「物語を撮る」というポイントがある。

多くの人がそうであるように、僕自身も物語というものにものすごく惹かれる。

単純に小説や映画もストーリー性のあるものが好き。ハリーポッターを愛してやまないのだけれど、あれは単なる魔法のファンタジーでは無い。登場人物達の愛と死について深く考えさせられるのだ。一人一人の物語が緻密に語られていて、歳を経る事で成長していく彼らが美しい。人の深さを知ることができる小説なので、ぜひ原作を読んで欲しい。映画版もすごく良いけれど、やっぱりファンタジー寄りだから。

なので最近は「物語を撮る」という事がどういう事なのかを考えている。

僕はどんな風に世界を見て、物語を描くのだろう。

言葉で語る訳では無いので、その写真から何か物語を想像してもらうことが出来たら、御の字だ。

技術的に言えば、全体の露出とか、余白のある構図とか、モデルさんの表情とか、そういう事になると思う。もちろんそれらもとても大事な要素なので、写真を撮る論理的な技術の向上も目指す。

だけれど、いくら技術を磨いても最終的にメッセージが伝わらないと意味が無い。

だから、僕は誰よりも物語を想像して、それを、撮らせてくれるモデルさんに的確に伝えなければならない。

モデルさんとの信頼関係を築いていく中で、自分の想いを100%に近い状態でシェア出来なければ、と思う。

言葉で伝える事になったり、実際に撮った写真で伝えてみたり、伝える方法は色々あるけれど、自分の頭の中に描けていなければ伝える事は絶対に出来ない。

そのためには、色々な小説・映画・音楽、そういったものインプットとアウトプットが必要だと思う。

作り手は何を思って書いたのか。真意は分からないかもしれないけれど、自分なりに想像してみる。前にも別のnoteで書いたけれど、小説と音楽は視覚的な誘導がない分、イメージがしやすいし、入り込める。

これからは撮影依頼をくれた方とか、作品撮りに協力してくれるモデルさんの"好き"を聞いてみて、その人の物語、つまり"らしさ"を撮れたらなと思う。

こんなことに気づけたのはこの間の撮影でのこと。モデルをしてもらった友人の一言がキッカケだった。

彼女は「音楽掛けてもいい?」と聞いてきた。「なるほど!その手があるか!」と驚いた。彼女なりに自分がノレる方法を考えてくれたのかもしれない。

ありがたい。

描きたい物語に合う音楽であったり、モデルさんの好きな音楽であったり、何か流れているだけで表情も雰囲気も違うものになると気づけた。

事前にモデルさんの好みだったりを知っておくことが出来たら、撮影の幅が広がるような気がする。

事前にそのモデルさんで、想像する時間を確保する事に挑戦してみようと思う。

得意の妄想だな。楽しいな。

こーた

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