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「大五郎のいた下北沢」

もう30年以上前に住んでいた
下北沢のお屋敷街の中の小さいな
アパートのことを思い出した。

そのアパートで
初めて一緒に暮らした猫は大五郎!

大五郎は好奇心旺盛で、
大らかで懐っこい子だった。

他の部屋の網戸を開けて入って行き、
部屋を見渡して帰ってくる。

時には寝て帰るなどしてたようだ。

そんな大五郎は、
一体どこの猫だということになった。

大五郎がきっかけで交流が始まった。

その中でも、
一番の年上で料理上手、飲んべえ、
豪快で人情に厚い人をカアちゃんと
呼んでいた。

カアちゃんの部屋に
ことあるごとに集まって、
食べて飲んで人生相談。

もちろん毎回、大五郎も同席。

日曜の朝は、
バイク乗りで中米の大使館員の
父ちゃんが、
美味しいコーヒー入れると
大きな声で叫ぶ。
"コーヒーが入ったよ‼️"と

すると、皆、ゾロゾロとカップを
持ってもらいに行く。

長屋のようなアパート暮らし。

住民は、
デザイナー、美容師、舞台俳優、
フリーライター、店員、
大使館員と職業も様々。

猫もひとまとめの
ワチャワチャの家族のようだった。

ただ、甘え過ぎず、
干渉し過ぎずの程よい繋がりだった。

その頃の下北沢は、
今みたいにお洒落な街ではなく、
下町風情が残っていた。

古き良き時代、
貴重な宝物のような経験だった。 

そして、大五郎もそこにいた。

★大五郎の子猫の時の愛らしさから、
男臭く成長した姿を笑って
やって下さい。

★喧嘩で傷を作って、
絆創膏を貼っていて、
取っちゃダメ!と言うと
絶対に取らなかった根性ある大五郎!

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