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小説まとめ

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小説をまとめたものです。
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#小説

底辺の仕事ランキングとは

タイトル 最後の砦 キーンコーンカーンコーン 娘にどうしてもと言われて、初めて孫娘の授業…

王 古月
11か月前
1

覆水盆に返らず

なんでもない日の静かな夕方。昼から少し暑さは遠ざかり、絡みつく熱は定期的に外に出ていく。…

王 古月
1年前
3

離れないよ

入学式が終わり、クラスで簡単なガイダンスを受けて、十二時少し前に学校を出た。 ガイダンス…

王 古月
1年前
1

漢字が書けない作者の小説      「始まりの日」

駅に着くと、冬枯れの木に巻き付いた電球が規則正しく何度も何度も同じ点滅を繰り返していた。…

王 古月
3年前
1

朝顔

学生の夏休みが終わり、宿題が続々と提出された。夏休み前の授業を忘れていないか確認するため…

王 古月
3年前
2

小さな奇跡の宅配便

仕事終わり 今年も、雪は降らない。冷たい夜の風が、頬に当たったまま離れない。何度この日を…

王 古月
3年前
2

黄色いチューリップ

感じない。動かない…。 デジタル時計についている温度計は、室温を十三度と表示している。寒さで鈍くなった指を強引に動かして、ペンを走らせる。 乾いた空気を、肺に吸い込むたびに自分の中の何かが、乾燥した空気にさらわれて行く。 それと一緒にきっと、自分の中の何かが外に出される。 この循環は、死ぬまで止められなくて、外部から足されない限り、僕の中の大切な何かは、一生減り続けてしまうんだろう。 彼女から僕に注がれた、透明で触れることはできない何か。 でも、確かにそれはもう少ないけれど僕

空から落ちたチョコ

冷たい北風が頬に当たる。空には口から出た白い溜め息が浮かぶ。校庭ではサッカー部が練習を行…

王 古月
3年前
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ナイトライダー

   一 夜遅く、バイトが終わり休憩室に向かう。店内には、騒がしいカップルが一組いるだけ…

王 古月
3年前
1

色のある世界

  1 見えない光の中に、今いることは分かってる。なんとなく感じる熱は光がやさしく自分を…

王 古月
3年前
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