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【2023年版】難聴の高齢者と話すコツ~お役立ちグッズ紹介

※この記事は2~3分で読めます。

高齢者医療や介護の場面で、難聴のために高齢者との会話に困難を感じることが多いと思います。聞こえないので、医師や介護士が家族とばかり話をしてしまう、などは現場ではあるあるです。

喋り方でのコツは、声の大きさよりも「ゆっくり話すこと」のほうが効果が大きいと感じます。声を大きくすると、なんだか怒鳴っている感じになり相手が委縮したり、大きさを意識し過ぎて早口になりかえって理解出来ない、ということも結構多いのではないでしょうか?

あと、口を見て何を話しているか判断している高齢者の方も多いですよね。なかなかマスクが外しにくいご時世ですが、どうしてもの時はその時だけマスクを外し、ゆっくり話すと良いかもしれません。

そして、以下に実際私が試したことのある高齢者とのコミュニケーショングッズを紹介し、個人的なお勧め度を★1(低い)~★5(高い)で、理由と共にご紹介します。

聴六

★★★★☆
かなり自信を持ってお勧めです。親の介護などでずっと使う方はひとつあると便利です。補聴器はずっとつけておくのが不快で外してしまい、更になくなってしまうことがあります。これは必要な時だけ、耳に当てれば良いですからね。

だいたいは満足いく使い心地だと思いますが、値段が高い、これでも聞こえない、これでも面倒という人もいるとは思います。値段なら以下で紹介する「もしもしフォン」が良いですが、これで聞こえないとなると文字を書くタイプのコミュニケーション方法が良いと思います。

もしもしフォン

★★★★★
これ、もしかしたら最強かもしれません。もちろん全員に良いとは言えませんが、話すほうも大きな声を出さずに済みますし、高齢者の方も結構満足されます。なにより1500円以下で買えます。

プラスックなので折れ曲がったりで壊れやすいのと、持ち運びにはかさばること、あとはやや汚れやすいので手入れが面倒でしょうか(置いておくと中に埃が入ってしまうのでこまめに拭く必要はあります)。

それと最大の欠点とも言えるのは、コロナ禍では感染リスクを考える必要もありそうですね。


KaKiPon

★★☆☆☆
患者さんの家にあって、良いなと思って買ったのですが個人的には今ひとつでした。昭和のおもちゃに、「せんせい」というものがあって、それと理屈は同じです。砂鉄のようなものが入っていて、磁石で文字を書くという商品ですね。画面は8インチくらいでしょうか。

メリットはホワイトボードのようにマーカーやクリーナーを持ち運ぶ必要がなく、汚れません。ボタンひとつで消せます。何より、外見もレトロで優しい感じがして良いですね。

ただ私の使い方の問題かもしれないですが、砂鉄がうまくくっつかなくて何度も書き直しをしたり、ちょっとイライラさせられました。ホワイトボードの小さいものも使いましたが、こちらのほうが綺麗に書け、特に少し細かいことを書きたい時はホワイトボードが良いですね。

電子パッド

★★★★★
最近使い始めましたが、これはかなり良いと思います。上記のKaKiPonとホワイトボードの良いとこ取りです。付属のペンで書き、ボタンひとつで消せますし、かなり細かい字や図も書けます。

もっと安いものもたくさんありますが、カバー付きである点も持ち運ぶ場合はポイントです。割と画面が柔らかく、傷つきやすいからです。尖ったものであれば書けますが、やはり画面が痛むので付属のペンが良いと思います。

書いた内容を保存するような機能はありませんが、私は必要なものはスマホで撮り、カルテにアップしたり、個人情報がないような内容であればLINEで送るなどしています。手書き出来るのでLINEで文字入れるより早いですし。なので、難聴の患者さんに使う以外の用途でも重宝します。

持ち運ぶなら、iPadと同じくらいの10インチくらいが使いやすいですが、もっと小さいものも大きいものもあります。

いかがでしたでしょうか?どれも一長一短ではありますが、コミュニケーションに役立つ道具であることは間違いないです。用途に合わせて持っておくと、きっと重宝すると思います。


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