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地元の方々とゆくサンフランシスコ自転車インフラ巡り(2018年3月)

2018年3月、カリフォルニアの沿岸部を南下するモーターサイクルの旅の起点となったサンフランシスコで、地元の方に市内の自転車インフラ巡りに連れて行って頂きました。鉄道と自転車との連携の話も合わせて、ツイッターでの投稿を中心にまとめておきます。

サンフランシスコの自転車環境

サンフランシスコの全般的な自転車利用環境については、新しいシェアサイクル「JUMP」についての文章の中で少し書きました。一部を以下に抜粋します。

北米西海岸で自転車利用が盛んな都市というとバンクーバーやポートランドが有名ですが、自分が実際に訪れたことのある中では、シアトルやサンフランシスコも自転車の存在感がある街です。
自動車の流れから物理的に分離された自転車空間はまだ海岸沿いや公園内といったレジャー寄りのものが殆どで、ニューヨーク中心部のような感じではありません。その点では北米の中でも(やや)遅れを取っているサンフランシスコですが、より安全安心な通行空間を求める市民の声は強く、2017年には自転車レーンを人の列で守る活動がここから世界各地に伝播しました。

自転車と鉄道の組み合わせについて

まずは自転車をそのまま列車内に持ち込めたり、駅構内に保管できたりする環境の話です。道路~駅構内~改札~プラットフォーム~列車という一連のアクセス全体が良くなければ受益者となる自転車利用者は限られる、というのが主なポイント。

自転車インフラ巡りへ

サンノゼで自転車による運送サービスをやっているDoc Savageさん(アカウント名が@marvinhellagayeに変わったようです)らが申し出て下さり、3月4日(日曜日)の午後、市内中心部の自転車インフラツアーとなりました。

サンフランシスコのこれから

インフラ巡りを終えた後、瀧川明日夢(@asumu)さんからカフェで色々お話を伺いました。中でも特に興味深かったのは、環境アセスメントが自転車空間整備を遅らせているというジレンマの存在。サンフランシスコが培ってきた高い環境意識と政策決定プロセスが、自動車中心のものになっている都市計画の現状を生き永らえさせてしまっているのです。

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それでも明日夢さんが加入しているSan Francisco Bicycle Coalitionのような強力なグループが盛んに調査や提案を行い、街は少しずつ変わっていっています。2018年10月にはウォーターフロントの大通りEmbarcaderoの自転車道の設計案を市の交通当局SFMTAが発表しました(今は塗装のみの自転車レーンで、路駐車による寸断が問題になっています)。

がんばれサンフラン!

追記(2019年12月): 2019年10月、Market Streetがさらに徒歩・公共交通・自転車を重視した通りに生まれ変わることが決まりました。11月にはUberやLyft等のライドシェアの利用に対する課税も決定、その税収もやはり徒歩・公共交通・自転車利用のために使われます。どんどん進んでいますね。


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