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たくさんの子供が美容室をスキになったら嬉しい

子供も髪を切ると気持ちいいのを知っているのかな。大人同様に切り終えると嬉しそうな顔をするのがとても印象的。

それを見て親も笑顔になる。普段見せない表情をする方も多い。その空間にいるとぼくも気持ちがいい。みんな喜んでいる最高な時間だ。

ぼくは子どもが通ってくれる美容室に魅力を感じている。


楽しい場所になってほしい

前髪を切りながら「もう少し切ります?」と確認しながら切っている。一度で切るのではなく、様子を見ながら少しづつ。

しっくりくる長さになると無言で頷く方がいる。しっかり鏡を見ていないと見逃してしまうくらい小さく。微笑みながらこくっと。

このアクションを見たらカットは終わりにしている。気に入ってくれた瞬間だ。

これをやる女の子が多い。まだ小さいのに自分が可愛くなる長さを無意識にわかっているのかも。髪を切るよろこびをもう知っている。

「カッコよく、かわいくなれるから美容室に行きたい!」と本人が思ってくれたらとても嬉しい。


無理やり切った失敗

一度失敗した経験がある。それは本人が嫌がるのに無理やり前髪を切ってしまったことだ。

その子は三歳の女の子。いつもぱっつんにしていて、毎回ぼくがカットしていた。

その日は機嫌が悪かったため泣きながら嫌がっていたが、お母さんがぎゅっと抑えいつも通り切ってしまった。

これは親ならわかるが子どもの前髪が目にかかるのはとにかく気になるし、自分でまっすぐ切るのは難しい。わざわざ子どもだけで行く時間も取れないから自分のついでにカットする。

ぼぐとお母さんは切る目的が達成できて良かったが、本人はそうでもなさそうだった。

それ以来、その子は美容室で前髪を切るのが怖くなり一緒に来ても絶対切りたくないと言い、今はポニーテールにできるくらい長い。そしてぼくにバイバイと言ってくれなくなった。

彼女はぼくと美容室を嫌いになってしまったのだ。

小さい時の記憶は曖昧で忘れてしまう。美容室は嫌な場所という記憶がなくなってくれたらいいけど、今でも悪かったなと思っている。


子どもが行きたいと思える場時に

子どもが安心して行ける場所は希望がある。

美容室が楽しくて髪を切る経験が好きならば、成長してもヘアスタイルに興味を持ってくれると考えている。

美容師を志してくれるかもしれないし、髪にまつわる仕事をしてくれるかもしれない。何より髪を通じて毎日がより良いものになれば嬉しい。

この先を作る子どもが美容室を好きでいてくれたら、この仕事の未来はきっと明るい。

たかがキッズカットされどキッズカット。家族みんなで来れる美容室を目指したい。


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