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子育て家庭の平和学が考える「チーム育児」とは

子育て家庭の平和学の活動を始めるにあたり、僕らが考えていることを一言で表せるフレーズがないかなと思い色々と探してみました。
いま一番しっくり来ているのは、「チーム育児」という言葉です。

※子育て家庭の平和学のコンセプトについては、こちらの記事をご覧いただけるとうれしいです。

今日はこのチーム育児について、faaamなりの解釈をお話したいと思います。

「ワンオペ育児」vs「チーム育児」?

僕がチーム育児という言葉に出会ったのは、この本の中でした。

この本では、タイトルにもある通り、「ワンオペ育児」の対概念として「チーム育児」が取り上げられています。
つまり、端的にいうと「ママ1人が家事や育児を担うのではなくて、パパも家事育児を分担しましょうね」という意味合いです。

この意味でのチーム育児ももちろん大事だと思いますが、子育て家庭の平和学では、「ワンオペ育児ではないこと=チーム育児」とは考えていません。

チーム育児を、もっと広がりのある概念として捉えています。

残酷な「愛情曲線」:作業を分担するだけではチーム育児になれない

では、子育て家庭の平和学におけるチーム育児とは、どんな意味合いでしょうか。

皆さんは、「女性の愛情曲線」というこの有名なグラフをご存知ですか?以下のグラフと解説文を読んでみてください。

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この調査では、女性たちにライフステージごとに愛情の配分先の変化を回答してもらいました。
 結婚直後は愛情の配分先のトップは「夫」ですが、これは一時期のあだ花に過ぎません。子供が生まれると子供がトップの座につき、夫への愛情はがくっと下がります。その後、徐々に回復していくグループと、 低迷していくグループに二極化します。
 大変な乳幼児期に「夫と二人で子育てした」と回答した女性たちの夫への愛情は回復し、「私一人で子育てした」と回答した女性たちの愛情は低迷します。 ※出典

なかなか残酷で衝撃的なデータですね(笑) 

この調査が正しければ、産後、ママからパパへの愛情が回復するかどうかは、ママが「パパと二人で子育てをした」と考えているかどうかにかかっているということになります。

では、どんな条件が揃えば、ママたちは「パパと二人で子育てした」と感じるのでしょうか?これが重要な問いになります。

週末、パパが子どもを公園に連れて一緒に遊んでいたら、「二人で子育てをした」といえるでしょうか?
週2日は夕ご飯をパパが作ったら?
毎日、パパが子ども一緒にお風呂に入ったら?

…なんとなく、これらをしたからといって、すぐに「二人で子育てをした!」といえるわけではなさそうですよね(笑)

色んな夫婦の話を聞いてわかったことは、パパが家事や育児の作業を分担しているからといって、それだけで、ママが「パパと二人で子育てした」と感じるわけではなということです。

そうではなく、

子育てについて夫婦が当事者意識を持ち、自分ごとの課題として捉えて、一緒に悩み、考え、行動した記憶。それが「子育てを二人でした」という感覚につながるということがわかってきました。

言い方を変えると、パパが日々の家事や育児の作業をママの指示に従って機械的にこなしているだけでは、「パパと二人で子育てした」と感じてはもらえないのです。

子育ての大変さも楽しさも一緒に共有し、子育てを人生の一部として前向きに捉えて参画していくことが、大切になりそうです。

子育て家庭の平和学ではそのような状態のことを指して、「チーム育児」と呼びたいと考えています。

僕らが考えるチーム育児

子育て家庭の平和学では、チーム育児の要素を以下のように説明しています。

・夫婦(家族)=チーム
・子育てというプロジェクトに「チーム」で取り組む
・パパとママは、協力して動くプロジェクトマネージャー
・パパ、ママ、子ども…、誰かだけの幸せを考えるのではなく、「家族(チーム)全体の幸せ」の総量を上げることを目的とする

子育ては自分の時間を犠牲にしていやいややらされるものではなく、家庭の平和&自分の幸せに直結するための投資の時間ともいえます。

また、よく「仕事か家庭か」という二者択一で考えがちですが、ちゃんと工夫をすれば、子育てはキャリアを犠牲にしてするものではなく、むしろ子育ての経験は自身のキャリアを向上させるための重要な要素になります。

なので「子育てはチャンス!」というマインドを持てるとよいと思うんですよね。

そして、これを実践していくためには、夫婦で頑張っているだけでは二人とも力尽きてしまいます(笑)

そこで、実際の家事や育児の作業については、便利な家電を使ったり、民間企業、行政、NPOなどのサービスをフル活用して、どんどん他人に頼ることが大事です。

以上をまとめると、こんな感じになります。

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このような関係性で夫婦が協力できれば、本当の意味で「二人で子育てをした!」と胸を張っていえるはず。

「そんなうまい話あるの?」
…と思う人もいるかもしれません(笑)

はい、あるんです!子育て家庭の平和学では、そのような状態を実現するための具体的な考え方や方法を発信していきたいと思います!

まとめ

・子育て家庭の平和学では、「ワンオペ育児ではないこと=チーム育児」とは考えず、チーム育児をもっと広がりのある概念として捉えています。

・子育てについて夫婦が当事者意識を持ち、自分ごとの課題として捉えて、一緒に悩み、考えて、行動した記憶。それが「子育てを二人でした」という感覚につながります。

・子育ての大変さも楽しさも一緒に共有し、子育てを人生の一部として前向きに捉えて参画していくことが大切になり、子育て家庭の平和学では、そのような状態のことを指して「チーム育児」と呼んでいます。

・チーム育児とは、子育てというプロジェクトに「チーム」で取り組み、パパとママは「協力して動くプロジェクトマネージャー」です!

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最後までご覧いただきありがとうございました!
こちらの自己紹介記事もお読みいただけるとうれしいです!

▼「faaam~子育て家庭の平和学」のHP
https://faaam.jp/

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