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波乱だった過去【19:中絶】

(正直、これをアップするにはとてつもない勇気がいた。
ここまで自分のツラい過去をさらけ出すなんてと。
でも、同じ経験をして、未だに傷を抱えてる人がいる。
そしてそんな人たちに少しでも励みになれば…と
そんな思いでやっぱり私は続きを書きました。
これを読んでいる、同じ苦しみを抱えた皆さんへ
心をこめて…)

↑これは生い立ちを公開し始めた10年前に書いた冒頭コメント
今は、私の経験や言葉が少しでも
同じ経験をした方たちの癒しや励みになればと
アンパンマンが自分の頭をあげる感覚で
躊躇なく書いております😊







私の人生
ツラいことならいくらでもあったけれど
18歳という歳は
私にとって本当にツラいことが凝縮された歳だった



ひいおばあちゃんの死
自殺未遂
友人の裏切り
彼との別れ

そして最後は
付き合っている彼に無理やり襲われ
妊娠…



もちろん結婚もしてないし
かといってDVの彼と結婚したいとも思わなかったけれど
家族というものに縁がなかった私は
せっかく出来た命を殺すことなんて
全く考えられなかった



悩む彼に

「産みたいよ」

そう何度も告げたけど
彼は
「いやぁ…」と言って悩むだけ



最後は彼の家で
彼の両親と話し合いをしたが
産みたいという私の気持ちは聞いてはもらえず
ご両親からは
「ごめんね・・・手術代は出すから」
と言われるだけ



そしてお母様の紹介で病院へ


ひどいツワリが始まり
私は出かける事さえも出来なくなっていた


でも彼は
私のツワリも
その苦しみさえも信じてくれなかった



「本当に気持ち悪いのに・・・」

「本当かよ?大袈裟なんじゃないの」

こんな下らない悲しいやりとり




『いっそ、この子と死んでしまおうか…』

そんな風にまた
自殺願望が頭をよぎる

『むしろ、私が同じように殺されたい』

そんな風に思えてくる






女性にとって
自分のお腹に宿った命を堕ろすことは
言葉なんかで計り知れない悲しみと恐怖
そして苦しみとツラさが襲う


一生で一度たりとも
経験してはいけない出来事だと私は思う




もちろん世の中には
それが平気で出来る女性も存在する


事実、過去に同じキャバクラで働いていた子で
懲りずに何度も平気な顔で
中絶をする女性も見て来た



でも、そんなのはごく一部で
ほとんどの女性は心にも身体にも
大きな大きな計り知れない傷を負うものだ



それぞれ色んな事情があっても
『出来る事なら産んであげたい』
誰もがきっとそう思うもの



たかだか18の小娘でも
その想いは本当に強かった



父も居ない
母もなかなか会えないし愛してくれない

兄弟もいなければ
信用できる彼も友達も居ない

唯一愛してくれたひいおばあちゃんは
死んでしまった


でも今
私の中に大事な家族ができた



そう思ったら
簡単に堕ろすことなんて
やっぱり本当はしたくなかった



そんな悲しい想いを何日か過ごした数日後
手術予定の日の朝

彼が車で迎えに来て
私は病院に連れて行かれた


ツワリで吐き気に襲われ
途中で車を降りて
道端で苦しみながら嘔吐する私を見て
彼が
「本当に気持ち悪かったんだ」
と言ったのを今でも覚えてる



この人は
私の何も信じてくれていないんだ

私のツラい想いも
彼は何一つわからないんだ



そして苦しみの中
私は彼に連れられ
病院で手術を受ける準備を受けていた



初めて受ける全身麻酔
とてつもない恐怖が襲う


男の子か女の子かもわからないけれど
数日私の中にいた大切な大切な命が
数分後に殺される…

涙を必死にこらえながら
看護師さんに誘導され数を数える


0になってもまだ意識があったが
気付いたら私は眠っていた




『出来る事なら一緒に逝きたい』

そう思いながら…







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