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ホームページ制作費の七不思議 〜発注者視点〜

ホームページ作成に関して、実は損してるんじゃないか?とお悩みの経営者様の意見を元にこの記事を書きました。

ホームページを作りたい…
時代に合わせてリニューアルしたい…
すでに持っているけど、良く分からない毎月の運用費?が高い…

そんな事をお考えの経営者様、個人事業主様は多いのではないでしょうか。
昨年初頭から世の中が混沌として、思わぬ事態に一喜一憂している方々を周りで見たり、実際にお悩みを伺うことも増えました。

ちなみに、これは少しでも制作費を安くしようという話ではありませんし、インターネットで仕事を楽にしようという話でもありません。
今ある資産としてのホームページをしっかり活用できているか?と言う問いに対する、実際に支払っている費用対効果をイメージするためのお話です。

ネットで「ホームページ 相場」などで検索すると、沢山の情報が溢れています。でも、依頼先によって金額が異なりますよね。その不思議に対するモヤモヤを少しでも払拭できればと思い、この記事を書いています。

※ちなみに制作会社やフリーランスの方から、ホームページではなくてWebサイトです!とか言われても気にしないようにしましょう。
厳密には意味合いが異なりますが、正直どちらでも話が通じればOKです笑


1. 固定費

「レンタルサーバー」「独自ドメイン」などという説明をされたりすることもあると思いますが、これらがいわゆる固定費として毎月かかる金額です。(最近だとAmazon Primeなどのサブスク的なものを想像していただければわかりやすいでしょうか。)

ホームページを公開するにはデータをインターネット上に公開する必要があります。そのためにレンタルサーバーを契約し、独自ドメイン(自分だけが使える〇〇〇〇.comのような文字列)を持つことになります。

レンタルサーバーは規模によって金額は異なりますが、中〜小規模なホームページでは月額数百円から契約できます
ドメインについては取得したい名前によって変動します。
サービスによっては無料のドメインが使えることもありますが、その場合は自社サイトとは全く関係のない広告が表示されたりすることがあります。

その他、ホームページ構築に当たり必要に応じて課金されるものもありますので、仕様確認(どんな機能が必要か、あるいは不要か)を念入りに行い、事前にすり合せてからご依頼を受ける流れになります。


2. デザイン費

依頼側からすると、恐らく最大の不思議が詰まった費用ではないでしょうか。なにしろ発注・完成しないと目にすることが出来ません。
元々デザイナーの私にとっては、一番シビアに考えお伝えしないといけない点でもあります。

採用するデザインの良し悪しは担当者の好みで決まってしまうことが多々あります。つくり手側の思いが強すぎたり、または依頼者様の意見が強すぎたり。パッと思いつく限りでは見た目の話になりやすいですが、ここで言うデザインとは「情報設計からホームページの使い勝手まで視覚に入るもの全て」が対象です。
個人的には、ある意味文章などもデザインの領域と言えると思っています。目に見えるものは全てデザイン、そう捉えています。

本来は誰のためのデザインかということをまず考え、そしてそれに見合った価値を提供するのが我々デザイナーの本分です。

「誰の」ためか。
全ての成果物はエンドユーザー(訪問者)のためにありますが、それも事業を行う依頼主の業務があってこそです。皆さんの事業を適切にエンドユーザーに届けることこそが我々がご提供する価値であり、役目だと考えます。

また、ホームページを作る事が最適解じゃない場合もあります。特にコロナ禍において、個人経営の飲食店や商店街に並ぶ小規模店舗が距離の離れたところから集客するのは難しいという現状があるのに、ホームページを作って広告費に大きく予算をかけて集客しましょう、と言っても効果は薄そうですよね。
ならば店頭や街中で配るチラシ店先に置けるのぼりといったツールの活用や、必要以上の予算をかけずに自分たちで出来ることなど、様々な視点からご提案します。


3. 実装費

実装と言われてすぐピンとくる方は少ないと思います。
ざっくりご説明すると、ホームページを作るためにプログラミングを書くことや、必要なツールを導入してお客様の求めるデザインや機能をインターネットに公開するための作業費です。

大きく分けて以下のようなものが含まれます。
・コーディング費用
・開発費用(WordPressなどのCMS構築やECサイトのカスタマイズ等)
・上記で制作したものが正常に機能するかのテスト、デバッグ費用
・公開に必要な各種設定(サーバー、ドメイン設定等)
・運用マニュアル作成(ホームページを更新する際のレクチャー含)

これらは制作規模によって異なり、ページ数や必要な機能によっても変化します。
専門家から言われたことは全て正しいと思ってしまうので、そこに落とし穴がある場合があります。数ある中から選択を余儀なくされる事が多いと思いますので、特に初めて依頼するフリーランスの制作者には注意が必要です。

なぜその機能が必要なのか、それ以外に方法はないのか、予算内で出来ることはないか等、しつこく質問しましょう
依頼される側もプロなので、そこを嫌がる人とは縁がないと思うくらいで大丈夫です。お客様と対等に向き合い同じ目線で相談できるパートナーと出会えるのがベストでしょう。


4. ディレクション費

おそらく依頼側の方々にはまったくもって伝わらない単語No.1といっても過言ではないのがこの「ディレクション」という言葉。

分かります。実に分かります。
なにせ、業界の人間でもしっかり説明できる人は少ない。(と思っている)

単純に言うと、2. デザイン3. 実装にどれだけの工数(人件費や手間)がかかるかを依頼主からのヒアリングを元に見積もりスケジュールを決めて進行し、かつクオリティの担保を行うために制作サイドと依頼主をまたいだ作業が一般的なディレクションと呼ばれます。

不安などを逐一丁寧にご説明申し上げるコンシェルジュのような作業、それがディレクションです。

中には伝言ゲームばかりする、ディレクターと呼ばれる”半”営業みたいな担当者に出会うこともあるかも知れません。(伝書鳩などと呼ばれることも)
そんな場合に「一体何にそんな費用がかかるのか?」と思ってしまうことでしょう…。
ディレクターが依頼主の意図を汲み取れていなかったら…求めてないものが出来上がり、余計な金額を請求される場合があります。
恐ろしいですね。。。

依頼主が少し努力することで大きく費用を減らせる場合もありますし、プロなんだから丸っとお任せしたい、というようなケースもあると思います。適切なヒアリングに基づいて、必要なものを必要なだけご提案します。


5. 運用費

毎月かかる運用費。
正直、修正作業もないのになんで毎月支払わないといけないのか、と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
毎月の更新作業やちょっとした修正作業を依頼する場合において、費用内で運用管理しますよ、というのがこれにあたります。
※大きな変更があった場合には別途対応費がかかる場合があります。

サーバーやドメインなどの固定費については、依頼主が契約することで納品後の費用は制作会社や制作担当者には全く関係ない費用となります。サーバー・ドメインの契約はそれほど難しいことではありませんが、それを適切に設定する作業は少し複雑です。そこはプロに任せるとして、契約自体は依頼主様が管理されることが望ましいです。

WrodPressなどのCMS機能を付与したサイトを制作するのは更新作業を依頼主側で行っていただくことを前提としており、毎月の運用費を抑えるためにご提案しています。決して「導入しやすい」だけで皆が利用しているわけではありません。
初期投資としては若干割高に感じるかも知れませんが、数年間毎月月額○○万円支払い続けることを考えると、一年もあれば元を取れます。

では修正等がなければ全く必要がないか、というと少し話が変わります。
大事なことは、ホームページは作って終わりではないということです。むしろ、公開した後いかに育てるかが重要だったりします。

訪問者数やお問い合わせがあった場合の数値を明確にし、足りないものはないか、また不要なものがないか、訪問者が迷っていないかなどの検証を行い、今後どのように育てていくか検討してより効果のあるホームページにすることこそが価値に繋がります。
必要に応じて、パートナーとして継続的な運用のお手伝いを行うこともできますので、お気軽にご相談ください。ご予算と人的リソースに合わせたご提案をいたします。


6. 保守費

こちらは運用とだいたいセットで契約する場合が多いと思います。
何を守っているかというと、納品されたサイトが例えばサーバーの不具合やWordPressのアップデートなどで上手く表示されなくなった場合、原因を調べて正常な状態にもどしたり、サーバー・ドメイン契約に関して支払時期に都度更新作業を行ったりします。

運用費と非常に密接なため、多くの場合運用・保守費用として毎月セットで支払うパターンが多いです。
ご依頼の際にヒアリングにて対応範囲などを決めていき、運用含めご相談させていただきます。


7. 人件費

制作や運用・保守に関わる人件費のことを指します。

工数と言う言葉を聞いたことありませんか。
まさにそこに関わる話なのですが、例えば、とある制作会社の担当者一人の1日(8時間)の稼働あたり○万円、つまり1人日(1人月)/〇〇万円といった計算になることが多いです。
この工数を全ての作業に対して見積もった費用がいわゆる制作費となります。ですので、必要なものや不要なものなどを明確にし、細かく作業内容を確定させる事が重要です。

フリーランスに依頼する場合、制作会社よりは安くなることもあります。
ただし、個人で担当するためスケジュールやクオリティに差が付きます。

クラウドソーシングの価格相場を基準に考える場合、クオリティ担保がしっかり出来ない、納品前に連絡がつかなくなったりと様々なクレームがあることは耳にしますので、慎重に依頼先を検討する必要があります。
そのような場合の対応などは非常に面倒なので、お気軽にご相談くださいませ。


まとめ

これだけ様々な費用がかかるホームページ制作費。
ちょっと聞いただけでは理解できませんよね。
大手企業など担当部署がある場合や、自社内製を行っている場合であればある程度の相場観は理解できるかもしれません。

ですが、誰しもが理解しているわけではないですし、そんなときこそプロの力を役立ててください。

制作費が一律〇〇万円、という事はまずありません。あるとすれば文字や写真を入れ替えるだけのオペレーション業務です。それで依頼主の達成したい目標にたどり着けるのであれば問題ありませんが、なかなか難しいのではないでしょうか。

世の中には優良な制作会社やフリーランスが多数います。ですが、そうではないところも残念ながら見受けられます。そんなやり取りで無駄なストレスを抱えた経験のある経営者様に対して少しでもお役に立ちたいと思い、この記事を書くことにしました。

誰々がこう言ってた、と言う意見も言っていただいて大いに結構です。そちらが優れていれば、そちらとのご契約をサポートいたします。
あくまでセカンドオピニオンとしてのご相談だけでも構いません。徹底したヒアリングを元に、御社のためだけのプランをご提供します。

ぜひ、一緒に課題解決を目指しましょう。

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