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天敵再び

奥さんから「次の朝ドラにオダギリジョーが出るらしいから毎日録画しとくね」と言われ、(オダギリジョーは好きだけどドラマは別に毎回見てないけどなぁ…)とは言い出せず「ありがとう!毎日見るね!」と答えてしまい忙しい日々が始まりそうな気がしています。#みんなも一緒に朝ドラ見ないか

こんにちは、コッシーです。


今日の記事はついつい熱くなってしまいかなり長くなってしまいましたので、時間を持て余して暇で暇で仕方ない時にでもお読みください。


さて、昨年のこの時期に僕が書いたこの記事をご存知でしょうか。

読まれていない方に簡潔に説明いたしますと、うちの会社では毎年決算期に役員会を開催いたします。僕は取締役ではありませんが現場責任者として参加をしているんですが、役員の中で僕と合わない方がお一人いらっしゃいます。

元銀行員かは知りませんが、考え方や価値観が僕とはまるで異なり、そのせいか顔や声も生理的に受けつけず、端的に言うと大嫌いなヤツです。

そんな大嫌いな役員を敬意を込めてB取締役と呼ばせていただきます(B取締役のBはB〇KAのB)。

僕はB取締役とは毎年のように役員会で揉めておりまして、昨年の役員会では彼をねじ伏せられるくらいに偉くなるぞと心に固く誓いました。※詳しくは記事をご参照ください。


そして先日、今年の役員会が開かれました。

現在、うちの社長は病気療養中のため不参加となり、今年の役員会は社長不在の中行われました。社長以外の役員の方は全員参加をしており、分不相応かもしれませんが、僕が社長の代わりとして進行を務めさせてもらいました。

まず今年度の業績について説明をいたしました。今年度は残念ながら昨年より業績は下がってしまいました。その一つの要因としては、入居施設の入居者の減少が挙げられます。

言い訳になってしまいますが、うちの入居施設はコロナ影響から見学や新たな入居を完全にストップしていた時期がありました。その間に退居される方はいるわけで、新しい入居がないまま退居者が出るということは当然ながら入居者数は減少します。

今はもう見学等を再開しているため徐々に新たな入居者が増えていっていますが、年間を通して見ると昨年よりも大幅に減少しています。

全体で赤字にはなっていませんが、やはり天敵のB取締役は見逃してくれませんでした。


「昨年よりも業績が下がっておりますが、納得いく理由をご説明願えますかな」


「願えますかな」なんてかしこまって言う辺りが本当に憎たらしく思いますが、それでも取締役として会社の業績に関する説明を求めるのは至極真っ当な事です。

僕は変な言い訳をせず、入居施設の入居者数が減少する中コロナの影響により新たな入居を獲得するのが困難だったため、入居施設の売上が下がってしまったことを正直に説明しました。

そしてここ3カ月の新入居者数に推移と今後の見通しなどを説明し、来年度の目標値を伝えました。僕としては目標を達成するために特効薬みたいなモノはなく、ケアマネなどに対して愚直に告知していくしかないと思っています。

しかし、B取締役はその答えでは納得されませんでした。


「そんなやり方で目標に達成できるかは分かりませんな。今期の損失をカバーできるかは甚だ疑問ですな!」


もう一度言いますが、一応赤字ではなく黒字です。利益は下がっていますが決して『損失(マイナス)』ではありません。自分で言ったら世話ないですが、この厳しい環境の中、みんな頑張ってくれたんじゃないかと思っています。

しかし、現場の苦しみを知らない上層部ほど、上っ面の数字だけを見てお門違いな指摘や意見を言ってきます。この日のB取締役も例外なくそうでした。


「そんなやり方じゃなくて、もっとこうアピールできるやり方をしないと入居者なんて獲得できないんじゃないのか」


あまりに偉そうに吠えるので、僕もだんだんと腹が立ってきまして思わず口を挟んでしまいました。


「では、具体的にどうやれば良いと思われますか?」


どうせ何も考えてなくケチだけつけたいんだろうと思っていましたが、僕からこの質問を受けるとB取締役は不敵な笑みを浮かべて、よくぞ聞いてくれたと言わんばかりに饒舌に語り始めました。


「ホームページをリニューアルして検索した時に上位にくるようにしたらどうだ!そうすれば入居希望者がインターネットを使って施設検索した時にうちの施設がヒットするだろ!どうだ!」


鼻息荒くめちゃくちゃ得意げに語られておりました。きっとどっかの雑誌か何かで情報を得たのでしょう。具体的な根拠やデータがあるわけではなく完全に思いつきで言っているあまりに浅すぎる意見です。

実はうちの施設が開設してからの3年間、見学者がどこから経由してうちを希望されたかのアンケートを取りました。その結果によると約70件ほどの見学者の内ネットから検索して来られたのはわずかに1件だけでした。

確率にすると約1.4%しかありません。あれから数年経っていますが、需要に大きな変化があるようには思えず、無駄とは言いませんがそれほど有効な手ではない気がします。


「申し訳ありません。実は数年前にどこから経由してうちに見学に来られたかを調査したことがありました。結果としては、70件の見学に対してネットを経由して来られたのが1件でした。

もちろん効果はあると思いますが、効率や費用対効果を考えるとそこに注力するよりかはやはりケアマネさんに頻回にアピールする方が効果的な気がします」


そうB取締役に進言しました。他の取締役の方々も僕の意見に賛同してくれているようでした。B取締役は何か言いたげでしたが、やはり思いつきで発言しただけだったのでしょう。反論できる材料が無かったのか苦虫を嚙み潰したような顔をして押し黙っておりました。#ざまぁ


その後役員会は問題なく進んでいき無事に終了しようとしたその時、ある役員の1人が「そういえば社長の具合はどう?」と聞かれました。

うちの社長は今年3月に病気が発覚し4月より長期療養しており、現在会社を休んでいます。役員の方々には詳しくは説明しておらず、少し体調を崩しており役員会を欠席することしか話しておりませんでした。

病状は徐々に回復へと向かっておりますが、まだ具体的な復帰は決まっていませんでした。

ただ社長からは変な心配をかけたくないからと他の役員には詳細は伏せて欲しいと言われていました。

「問題ありません。しばらく休めば大丈夫だと思います。」

そう言って多くは伝えずお茶を濁そうとした時にB取締役が噛みついてきました。


「問題ないと言うが、この大事な役員会を欠席すること自体が問題じゃないのかね?病気で仕方ないとは言え、少々無責任じゃないか。」

「ですので、私が社長の代行として一任されております。」


そう僕が伝えるとB取締役はさらにヒートアップしました。


「君は社長にでもなったつもりか!申し訳ないが君は役員でも何でもなくただの現場責任者だ。本来であればこの役員会に参加する資格もないのだよ。ここは会社の意思決定をする場だ。その資格の無い物が社長の代わりが務まるとは思えん。勘違いしちゃいかんよ。」


確かに僕は役員ではなく、会社の意思決定をする権限を持っていません。

しかし、大げさな言い方かもしれませんが、社長不在のこの4ヵ月間、文字通り『命を懸けて』仕事をしてきました。休みなく長時間働くことが決して美徳ではありませんが、会社の誰よりも会社や職員や利用者の事を考えて仕事をしてきました。だからこそ何の秀でた能力もない僕みたいな平凡太郎が責任あるポジションを任してもらっていると思っています。

社長気分で立てついてるわけでも、憎いから反抗しているわけではなく(いや憎いのはちょっとあるかも)、誰よりも会社の事を分かっているからこそ、B取締役の意見が間違ってると自信を持って言えるのです。

ただ、残念ながら会社という組織は縦社会であり、僕の意見より取締役の意見の方が重要視される構造になっています。悔しいけれどB取締役の言うことは正論なんです。

いくら僕が必死で訴えたところでそれは抗えない現実なのです。

今度は僕がB取締役へ反論はできませんでした。「社長にお伝えします」と言うことしかできませんでした。


結局は昨年と同じ答えになってしまいますが、やっぱり僕はいち早く偉くならないといけないみたいです。少なくともB取締役が何も意見を言えないくらいの地位を獲得する必要があるようです。

頑張って頑張って偉くなってB取締役を解任したいと思います。

その時にはこちらでしっかりとご報告させていただきますのでみんなで盛り上がりましょう。

引続き頑張ります。


現場からは以上です。それではまた。

コッシー

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