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たんぽぽとはんぺんの話

4月24日 くもりのち晴れ

本日のBGM The Marias

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粘土を掘りに庭の奥にある粘土山へ歩いていると、
わたを飛ばして丸坊主になってるたんぽぽがたくさん生えていて、
粘土山という大変栄養価の低い地に、
これだけたくさん根付いて花開き、
風に預けて種を残して生命万歳ヒデキ感激!
とたんぽぽの生命力に敬意を表しつつ、
ウサギの餌になるんでねってって
ぶちぶちとジェノサイドを敢行していると、
最近 新入り子猫との、夜な夜な繰り広げられる
レギュラー猫の座をかけた にゃんにゃんバトルロイヤルで
やや押され気味の現レギュラー茶虎が来て
スキンシップによる営業活動をかましてきました。

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この猫は今いる猫の中では一番古い方で、
最初から人懐っこく愛嬌もあるのですが、
誰とでも仲良くなれるけど その代わり
深くは心を開かないという感じの猫でして、
こやつのスキンシップの取り方が
座っている私の足の上に乗るというものなのですが、
乗ってる間ずっと爪を立てて私の足を押し込んでくるので
いてえよこのやろう!あほかっ! と0.5秒ほどで引き剥がします。
でも調べたところ、どうもこれは一応愛情表現らしく
気持ちの分だけ押し付けてくるという事だそうで、
愛情の押し付けは このように人を傷つけることもあるのね(肉体的に)
と感慨を受けた午後の陽気でした。


ところ変わって庚申窯の前にある椿の木に何やら
見慣れない物体が。

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なんじゃこの素敵に気持ち悪い物体は!
と胸をときめかせ、もしや何か虫の卵を
保護する動物性タンパク質の塊では!
そして切ったら中からわちゃわちゃと汁まみれの
幼虫たちが飛び出してくるのでは!!
とさらに胸をときめかせ観察してみると、
椿の枝とそのまま繋がっていて虫のいる気配もなく、
どうも植物が変質したもののようである。

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触ってみるとぶにぶにと はんぺんみたいな不思議な感触。
はんぺんで一瞬Aブロック隊長を思い出しましたが、
もしやこれは私が今まで知らなかっただけで
椿の実は数年に一度、通常の種子生殖とは違った
特殊な形態での生殖法があって、
それは地上近くの枝にはんぺんみたいな実をつけて
甘い匂いを放ち、その匂いは雑食性動物の脳を刺激して
猪かなんかがそれを食べると胃のなかで
4~5時間ほどかけて実が溶け出し、
神経が麻痺する化学物質が放出されて、
体の自由が効かなくなった猪の体内から
新たに椿の芽が出てきて猪の体の栄養をもとに
遠く離れた地に自らの分身を作り出す
というやつなのではないか!!
そして中にはそれを食べてしまった人もいて、
苦しみの果てに力尽き、やがて木が生えて
椿の花を咲かせるけどそれはより一層
真っ赤で美しい花であった。。
こっっえーーーつばき!!!

と大変に胸をときめかせたのですが、
調べてみると椿もち病と言う病気とのことでした。
つまんね。

おれ

高鶴裕太 コウヅルユウタ
陶芸家
1991年生まれ
2013年横浜国立大学経済学部卒業
上野焼窯元 庚申窯3代目

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