志村けんの死と戻らない時間と

今日、志村けんさんが亡くなった。70歳。

その訃報を知った時、言葉を失った。新型コロナにかかっていなければまだまだ元気でいられただろうに。

国民的コメディアンを失って大きなショックを受けた人は多く、僕もその一人。今日はなんだかずっと落ち込んだ気分でした。

正直、僕は志村けんを人並みに好きな程度で、特に熱のこもったファンというわけではありません。

でも、その「人並みに好き」ってやつの「人並み」が大きいからこそ国民的人気者だったんだなと思います。思いのほか、自分が感じるショックも大きいです。

「志村けんのだいじょうぶだぁ」や「加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ」、志村けんの番組を思い出すと子どもの頃の記憶や、夏休みに一緒にテレビを見た従兄弟の姿が目に浮かびます。

今はそんな当たり前にあった日常が、突然奪われてしまったような気持ちなのです。

志村けんが新型コロナに感染して入院したと知った時、「70歳か〜、もしかしたら危ないんじゃない?」と考えつつも、心のどこかで普通に回復して退院してくるものだと思っていた。でも人は死ぬ時は死ぬんですね。

正直、新型コロナの件について僕はどこかで甘く見ていた部分がありました。しっかりと免疫力をつけていれば、重症化する確率は低いと。

でも今回、本当に恐ろしいのは免疫力が低い高齢者に感染していくことだと実感しました。
それが新型コロナの恐さだと、知識としては前から知っていたはずだけど、志村けんさんの訃報に触れて、発症から重症化していくまでのスピードに心底恐怖を感じました。

神奈川に住む僕の親代わりの伯父と伯母、長野にいる親戚、いつもお世話になっている妻の両親も、志村けんさんと同年代もしくはそれ以上の年齢です。もし、新型コロナに感染してしまったらと思うととても不安。

今さらながら、「なんで去年は休暇をとって伯父と伯母に会いにいかなかったんだろう」とか「夏に家族で長野に顔を出せばよかった」とか、とても後悔をしています。

僕らがいつも交わす「またね」という約束は、実は本当に脆弱なものだったと気づかされました。

後悔していても時間は戻らない。いまはただ、何事もなく以前のような日常が取り戻せるように願って行動するだけです。

そんなことを考えていたら気持ちが沈んでしまった一日でした。

志村けんさんのご冥福を心よりお祈りいたします。

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