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本のない、絵本屋クッタラ おいしいスープ、置いてます。

アクセスありがとうございます。
越路つぐみです。


この本も、私が本を読めない状態から回復していく過程で出会いました。
前にも書いていますが、感覚が喜ぶような本を読んでみたいと思い、本屋さんに出向いて、ぱっとみて「読みたい!」と思えたものです。

本を開いて気づいたことは、文字が大きい…?余白が多い…?でした。
ただ、その間が作品のゆったりとした流れを創る一役になっている。
それでにやにやしたってことは、私の取って【当たり】な本。
こういう感覚、大事。

絵本屋に絵本はなくて、代わりにあるのはスープ。
軒先に吊るしてある看板には絵本屋となっているが、あるのはスープ。
スープはセットで近所のベーカリーで仕入れたパンが付く。
ブックカフェかと思えば、そもそも絵本もないし、カフェメニューもドリップコーヒーとスープのセットのみ、それが『本のない、絵本屋クッタラ』。


訪れたお客に合わせて、店員が絵本を選ぶのがこのお店の特徴です。
お客の持つエピソードの大切なところは崩さない。
その上で、店員は「こんな風な世界があるのでは」とか、「こう捉えられないか」を創っていっているように感じました。
切り口が、目の前の人や登場する人々の【いいところ】や【素敵なところ】になっているので、世界が柔らかく息づいているような感覚が持てます。
そしてそれを受け容れたお客たちは、未来に向かって歩き出していくような…そんな感じです。

未来に向かうための後押しをくれる店、それが『絵本屋クッタラ』。
裏表紙にはこうある。

札幌にある『本のない、絵本屋クッタラ』はインクブルーの三角屋根が目印の、店主・広田奏と共同経営の八木が経営する本屋兼カフェ。

『本のない、絵本屋クッタラ おいしいスープ、置いています。』標野凪
裏表紙より一部抜粋


札幌に行ったらあるのかな。…これ、フィクションだよなぁ。
まぁでもなくても、「こういうのいいなぁ」ってわくわくできる。

著者の標野さんは、都内でお店の店主さんをしておられます。
今は不定期営業のようなので、こまめにチェックが必要そうですが、なんかとってもそそられるお店です。
今後行ってみようかな、行ってみたいな…ということで、チェックして潜り込もうと思います。

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