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細部見比べ祭り

持っているポルシェ956/962Cのコレクションは、スパーク、ミニチャンプス、カルツォ、オニキスのものがある。

最も多いのはスパークで、各マシン毎の細かな違いの作り分けがすごくて出来が良いからだ。

2番目はミニチャンプスで、1980年代初頭のプライベート・ポルシェが安売りされていることが多かったので、数が増えた。

そして、カルツォが4台、オニキスが1台ある。

ミニカーを集め始めた中学の頃、今や行きつけとなっているミニカー屋さんには、カルツォのポルシェがセール品としてカゴに無造作に放り込んであったので、数ヶ月に一回行く度に1台ずつ買っていた。

カルツォは全体的なシルエットの再現度は良く、ヘッドライトのテープなどマニアックな細かさもあるのだが、956と962Cの違いが再現されておらず、名称は962Cになっていても、形は全部956なのがとても残念だった。

なので、カルツォの962Cはスパークから同じマシンがリリースされると買い替えるようにしている。

カルツォ製の956

オニキスは、非常にプアな出来であることは承知の上で、リアルさは追求せず“玩具”としてミニカー・コレクションの一つに加えてみた。

オニキス製の962C

では、リアルさを理由に購入しているスパークとミニチャンプスのポルシェ956を比べていくことにする。

以前からMuuseoなどで書いているように、ロングテールのポルシェ956は、スパークの方が個人的に抱いている実車のイメージに近く、平べったい感じがよく出ていると思っている。

対してミニチャンプスは、少し幅が狭くて全高が高い感じがするので、その辺を比較してみる。

まずはフロントから…

右がミニチャンプス、左がスパーク

写真では分かりにくいかもしれないが、ミニチャンプス製の方が全高が1mmほど高かった。

そして、ミニチャンプス製の方がコックピットのシルエットが丸いというか、こんもりとしていて、スパーク製の方が少し押しつぶしたような感じでより低さが際立っている。

ちなみに車幅は両方とも同じだった。

あと、見比べて気付いたが、フロントノーズ先端の薄さが違った。

ミニチャンプスの方がダイキャストのためか厚みがあり、左右の四角い吸気口が大きい。

そして車高(最低地上高)がミニチャンプス製の方が低い。写真だとかなりの差があるように見えるが、見比べると気付く程度で、車高が高いからといってスパーク製がアンバランスだったりカッコ悪いわけではない。

斜め上から見比べると…

造形の違いがよくわかる

フロントウィンドウの形状が違う。ミニチャンプス製の方が縦に大きい。

これは、最初に述べた全高の違いが関係していると考える。つまり、ミニチャンプス製の方がより丸い形状で高さがあるため、そこに収まるウィンドウは自ずと丸みを帯びて上下方向に大きくなるということだ。

フロントタイヤを覆うフェンダーの膨らみと、そこから中央部の凹みへとつながるラインもスパーク製の方がシャープな造形だ。

ワイパーの細さと牽引フックを掛ける輪っか(名前を知らない…)が別パーツか否かもリアルさに差が出る部分だ。

そして、ミニチャンプス製の方が細長い印象を受ける最大の要因が…

リア回りの違い

全長がミニチャンプス製の方が長かった。写真の通り、明らかに違う。

ミニチャンプス製の方が全高が高く、全長が長い。たしかに細長く見えるわけだ。

上からまじまじと見つめると、リアウィングの幅も全然違うことがわかった。

横からの角度でも見比べてみる。

スパーク製
ミニチャンプス製

スパーク製は、リアのタイヤハウス以降のカウルの落とし込みが大きめで、そこにリアウィングがあるので、ボディに対する取り付け位置が低い。

対してミニチャンプス製は落とし込みが少なく、かつリアウィングのステーが太くて高いので、リアウィングの取り付け位置がボディに対して高い。

この部分でも、スパーク製の方が低く平べったく見える理由になっているのだろう。

今まで、飾り棚に隣り合わせで並べることはあっても、まじまじと見比べたことは無かったので、新たな発見も多く面白かった。

今回はル・マンつながりでロングテールのみを見比べてみたが、次はショートテールでも同じことをしてみたいと思った。

それに、コレクションとして数は増えていくものの、特に最近は一台一台をじっくりと観察していないことに改めて気付かされたので、きちんとコレクションに向き合おうと思った。

Koshichi Museum by Muuseo
https://muuseo.com/Koshichi-museum

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