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133. パロサント染めを求めて/ En busca de teñido de palo santo(4)

ミョウバンの怪しい粉を彼女に見せると、

前に試したことがあるが、うまくいかなかったと微妙な顔で話しましたが、

すぐに沸騰したお湯を用意して、そこにミョウバンを投入。


まっちが色々やり方を調べて、指示しているのに

それを聞いているのか、いないのか。笑
ガンガン作業を進めていきます。


ミョウバン入りのパロサント糸が染まりました。

乾燥するまで時間がかかるので、この糸は後日テストです。


彼女たちが、普段使っている糸は綿100%で、

染料は化学薬品を使っています。

簡単に染めることができますが、危険も伴います。

マスクと手袋は必須だそうです。(口だけで実際に使っているかは謎です)


それに比べると確かにパロサント染めは、

パロサントの端材を茹でるところから始まり、

滲み出た油が付着することで、糸同士もくっついてしまい、

それを剥がすのも一仕事です。

確かに手間がかかっています。



途中で、アリシアがおやつにソパパラグアジャを出してくれました。

とうもろこしの粉とチーズを使ったパラグアイの伝統的なあ料理です。


いやあ、美味かったなあ。

家庭によって味が異なりますが、彼女のソパは今まで食べた中でも

トップクラスですね。また食べたいな。


たっぷり氷の入ったお水もポットで出してくれました。

この日はとにかく暑くて軽く40度近くあったと思います。

お水もすぐに飲み干してしまった僕ら。


おかわりをしにキッチンに入って行ったアリシアにお願いします。


氷たくさん?と聞かれるので、

もちろん!と答えます。


僕は冗談で、ビールでもいいよ!と笑います。


すると、どうでしょう!
アリシアがニコニコでキッチンから冷え冷えの缶ビールを2本持ってきてくれました。

僕もニコニコとマッチにビールを渡します。


ちなみにマッチの酒豪は有名で、僕よりもはるかに強いです。

秘密ですよ!とニコニコのまっち。

軽く乾杯して、すぐにそのビールを飲み干しました。


その姿を見て、またまたニコニコのアリシア。
さらに倉庫から大きな瓶ビールを持ってきました。

これも飲む?冷やしておくね。


彼女が今までのぶっきらぼうなタイトから一変、

すごく上機嫌になってビールを冷凍庫に入れにいきました。


おもろいおばちゃんやなあ。

ようやく彼女の素を見ることができました。



途中で、アリシアの旦那のルイス、長男のダビも合流しました。


とても当たりが柔らかくて、笑顔で、いい印象の男連中。

まっちの前評判もありましたが、男性陣は社交的な感じです。


そんな中、コップを持ってきて。冷えたビールもね。

と、ガンガン指示を飛ばすアリシア。


おお、やはりこの家もアリシアを中心に回ってるんやな。と納得しました。

パラグアイの女性は強いです。



ルイスが持ってきてくれたビールは美味かったなあ。

キンキンに冷えて、一本めよりもキレがあって濃いめ。

でも、暑さもあってグビグビ飲めてしまいます!

これもまっちと二人で、すぐに空けてしまいました。


まだ、アリシアはビールを持ってきそうな勢いでしたが、

さすがにそこはセーブしました。


一応お仕事ですからね笑




その後、ようやくビジネスの話に入っていきました。


品質日ては、彼女たちの仕事を見て、問題ないと感じましたし、

すでにアメリカにも輸出しているので大丈夫です。



僕が聞きたかったのは、パロサントの端材の管理と、ミドリとの独占契約、あとは価格です。



さあ、どうなるのか。



彼女は、やり手だなあと感じさせられました。


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