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計画内と、未来予測と、あるべき姿

VUCAとよく言われますが、そんな環境だからこそ、企業はどんな未来を創造していくのかを示すことが求められていると思う。企業が未来の構想を語ることはとても重要だ。未来のことはわからない、だからこそ「どうなるか」ではなく「どうしたいか」を示す。そんな企業のイニシアチブにステークホルダーがついていく。そしてその示し方にいろんなアプローチがあるんだなぁと、調べてみるとわかりました。

未来はどうなるのか?

いろんな方や研究機関が未来を予測している。日本については、人口減少、超高齢化社会、年金や税金、医療費の問題、地震や噴火、洪水など、悲観的に描かれていることが多いですが、テクノロジーの進化によって、社会がガラッと変わってしまう、自動運転やドローン配達や、フィジカルとデジタルの融合など。(個人的にはそんな未来が早く来ないかなと思っています。)

文部科学省:2040年社会のイメージ「人間性の再興・再考による柔軟な社会」

地球環境をどのように改善していくのか?誰一人取り残さずよりよく生きていけるようにするには?そんな大きな問題をテクノロジーが解決する!そんなふうに期待を込めてまとめられているケースが多いと思います。そしてそこに企業の力が大きく関わってきます。

未来予測は難しい。しかし不変的な価値はある。
だから、そこをしっかり見据えて未来を創っていきます。

クボタのToward 2030の映像は、最初に見た時にびっくりして、いいなぁと思いました。過去から未来に対して、今まで何をして、これから何をしていこうとしているのかが具体的に語られています。で、終わったかな。。。と見せかけて、それだけでなく、それでも未来は不確かで予測が難しい、しかしそんな中でも変わらないものはある、不変的な価値は絶対的に存在する、だからそこをしっかり見て未来を創っていきます。とメッセージしています。それならば間違いない!と見ている方の納得度がすごいです。

現実的な計画内から未来を見る

と、言いつつ、SDGsのゴール2030年。実はもうあと8年足らずでやってきます。案外もうすぐ。3年とか5年とかの中期経営計画を発表される企業にしたら、今から2025年とか2028年とか計画されてるでしょうから、もう2030年は予測不能とか言ってちゃダメな雰囲気になってきているかもしれません。そんなふうに思っていたら、日立がHITACHI VISION 2050という映像を発表されていました。

2050年。30年先の未来は、想定外の世界かも知れません。しかし、約10年先の未来は、現実的な計画内にあります。理想の未来へ到達するには、通過点が重要です。私たちは、重要な節目である2030年という未来を、どのように通過していくべきなのかについて、エネルギー、産業、医療、行政の4つのインフラがデジタルで融合されていく2030年の未来社会を映像で示しながら、さらに、その先の2050年へ向けたHitachi Visionを発信していきます。

2050日立ビジョン - 日立

現実的な計画内である2030年を、通過点として描いて、そこからどんな選択をして2050年を創っていくのかをメッセージ。映像のクオリティも高くてついつい引き込まれて見ているうちに、納得させられるつくりになってます。

図式化するとこんな感じでしょうか?VUCAとはいえ、近い未来はここまでできるよ、だから正しい選択をすれば、さらに未来は変えられる。こんなふうに言われると、なるほどーって期待が高まります。

私には責任があります。

「責任ある変革者」変革は当たり前ですけどとても難しいです。できるかできないかわからない部分が大きいと思う。この映像では、それをそうする責任があると言い切る凄みがハンパ無いです。すごいです。より具体的に未来構想を描いているところも納得度が高いです。

ありたい姿を、ただ言ってるだけじゃ納得できない。

SDGsがブームみたいに語られていた感じは少しおさまったように感じますが、ただただゴールを目指しますとか、貢献してますとか言ってるだけじゃ納得できないなぁって生活者も感じてきているのでは無いか。カーボンニュートラルも、サーキュラーエコノミーも? ー もっと不変的な価値に目を向ける、より実現的な計画を示す、覚悟を示す ー そんな工夫が必要な状況に突入してきているんだ。今、未来の入り口に立とうとしている状況で、企業のコミュニケーションに貢献する立場としては、いろんなアプローチを研究しておかなければならない。


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