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DXプロジェクトを進めるためのツール3種

はじめに

実際の現場で、ITエンジニアはプロジェクトを推進するために、ITツールを使います。皆さんが一番使われているツールはExcelだと思います。そのExcelを脱却して、プロジェクトを進めることにしたある私のチームの話をしたいと思います。

3つのツール

まず初めに、3つのツールを紹介してしまいましょう。DXを最初に始める際、できるだコストをかけずに始める方法として以下のツールを紹介します。もちろん、予算があって、コストが自由に使えるの出れば、有償のツールを利用したほうが効率的だと思います。

1) trello

プロジェクトの管理、タスク管理、課題管理、かんばん式管理、情報管理(Wiki) として利用可能な、フリーのクラウドツールです。アジャイル開発で最も必要なかんばん管理ができるフリーツールです。コストをかければもっとよいツールは世の中にあります。trelloの権利を持っている会社は有償サービスとして、JIRA を展開しています。もちろん、お金をかけるのであればJIRAのほうが便利で、ソース管理ツールなどとの連携も可能です。

2) Adobe XD

画面デザイン設計で利用します。画面を素早く作成でき、画面遷移を実際に動作させてイメージを共有できるツールです。こちらは、PCにインストールして利用します。DXプロジェクトではユーザと画面イメージを共有しながら、実際に利用する人の立場に立って画面を開発すべきです。その際、Excelのツールで画面デザインをするよりもはるかに効率よく、画面設計が可能です。実際のプロジェクトでは、XDファイルの中に画面制御で必要な設計情報(従来は詳細設計書として記載していた項目をXDファイルの中に記載することでExcelから脱却しています)も記載しています。Adobe XDは無償版と有償版がありますが、無償版でも十分に活用できます。私も無償版利用者です。

3) draw.io

フローチャートを記載するツールです。クラウドサービスですので、クライアントPCに何もインストールすることなく、フローチャートやネットワーク図を Visioと同じような感覚で記載できるツールです。業務フローなども記載でき、かつテンプレートが豊富に用意されているので自分が描きたい図を素早く記載することが可能です。また、プロジェクト関係者に情報を共有する場合、描いた図をHTMLファイルに出力してくれる機能が付属しています。このHTMLファイルを配布すれば、わざわざ draw.ioのWebサイトを立ち上げる必要もありません。

DXプロジェクトの進め方

では、これらのツールを利用してどのようにプロジェクトを進めているかについても説明します。

最初に利用するのは、trelloです。DXプロジェクトの一番初めは、要件の整理です。要件は、プロジェクトメンバー、関係者などから集めたアイデアから生まれます。アイデアをtrello のボードに1つづつ書き込んでいきます。従来は、グループワークなどで、付箋にアイデアをかき出し、模造紙に張り付けて、アイデア説明を行うようなことをしていたかもしれません。この付箋にアイデアを張る作業の代替として、trelloを使い、アイデアを書き出すのです。

次に、書き出したアイデアを整理します。アイデアの整理は、アジャイル開発の主なやり方のスクラムの方式に沿って記載すると、きれいに整理できます。アイデアは、プロダクトバックログ(やりたいことのリスト)として、trelloのボードに並べます。

プロダクトバックログが整理できたら、次に開発の優先順位順に並べ替えます。優先度が高いものを一番上に持ってきます。

優先順位ができたら、開発を始めるのですが、その際、開発の期限を1週間または2週間の単位に区切り、その単位で開発できるものだけを、プロダクトバックログからスプリントバックログに移動して、開発スタートです。

ここからは、Adobe XD で画面デザインを行い、draw.ioでフロー設計を行い、実際にコーディングをしていきます。

コーディングが終わったら、ユーザレビューです。実際の動きをユーザに見てもらい、検証します。

これらのプロセスを繰り返し、繰り返し実施して、機能を随時拡張していきます。このような方式は、アジャイル開発のプロセスです。私は、アジャイル開発のプロセスを通して、DXプロジェクトを進めています。

さいごに

DXプロジェクトを進めるために利用したい、ツールについてご紹介しました。もちろん、これらのツールだけでは開発できないかもしれません。例えば、プログラムコードを書くためのツールがないじゃないかと言われるかもしれません。その通りです。これらツール以外にも、開発者のPCの中には様々なツールがインストールされており、それらのツールを駆使してプログラム開発をしていると思います。しかしながら、まずはプロジェクトを進めるという観点で3つのツールをご紹介しました。きっとDXプロジェクトを始める際に参考になると思います。私は、これらのツールを3年前から利用して、DXプロジェクトの実績を積んできました。3年前はDXという言葉はまだあまり流行していなかったかもしれません。開発エンジニアにとって、DXという言葉自体はなじみがなくても、実は、DXプロジェクトだったという、後から気づくことがあると思います。従来型の開発と比べて、少しだけスピード感がある、少しだけアジャイル的な、少しだけ工夫をした開発スタイル、それがDXプロジェクトだと私は思います。だれでも、DXを始められます、いやもう、誰もがDXプロジェクトを始めているんだと思います。今あなたが関わっている、プロジェクトもきっとDXプロジェクトの1つだと信じて、開発を楽しんで行きたいと思います。




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