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地方自治体の滞納整理において,徴収率が上がらない三大要因についてお話しします。

地方自治体の債権管理について,『明日からできる債権回収』をテーマに,過去の研修原稿をもとにして記事を書いています。
※ヘッダー画像は記事内容とは関係ありません。みんなのフォトギャラリーからお気に入りのものを使わせていただいてます。

どうもこんにちは,まっつんです。


今回は,「徴収率向上にむけて」と題した第2回目。
徴収率が上がらない要因としてあげられる3つの要素について,お話ししていきます。

三大要因なんて大袈裟な書き方をしていますが,これらがクリアできれば,徴収率は必ず向上しますので,みなさんの部署でもこのような要因が該当することがないか確認してみてくださいね。

まず初めは,『知らない』という要因です。

これは,仕方ありません。

仕事だけでなく,どんなジャンルにおいても共通することだと思いますが,初めて何かに触れたり,何かをしようとするときは,何も知らないのは当たり前です(精通しているほうがおかしい)。

例えば,今話題のメジャーリーガーの大谷翔平選手や引退しましたがイチローさんも,初めて野球に触れた時は,バットの振り方やボールの投げ方も分からない状態だったはずです。
(見様見真似では出来たかも知れませんが……)

その様なな状態からステップアップをするためには,自分から進んでそのノウハウを学んでいくことが大事になってきます。

ココのポイントは『臨んで学ぶ』ということです。

無理矢理,強制されても重要なことの半分も身につきません。
滞納整理においても多くの研修の機会があるのですが,研修に行きたいと言っている職員を積極的に参加させている自治体は,実績が伴っているように感じます。
一方,出張費がどうとか言って,行きたいものを制限しているような自治体は……おわかりですよね。

続いて,『出来ない』という要因です。

これも,仕方ないといえばそうなんですが,これに関しては適材適所という考え方もあるので,対応(対処)がなかなか困難になります。

私の経験でいうと,その部署全体でフォローする,担当者を一人にしないということを頭に置いて,組織で対応するという意識を共有することが,よりbetterな対応策であると考えています。

また,組織で対応するというのは,どの部署に配属されても同じことだと思いますので,滞納整理業務を通じて,そのような組織基盤の醸成につなげられればいいなと思っているところです。

最後の,『やらない』という要因。

これは,はっきり言って論外です。

与えられた仕事を『やらない』なんてのは,社会人としても問題を感じますよね。でも,こういう人たちが実際にいるんですよね。

私が聞いたことあるのは,

「そんな厳しい対応はかわいそうだ」
「うちは差押えはしない」

なんてのがあります(もっとありますが省略します)。

こういう発言をすることは自由だし,どのような思想,信条を持とうが良いのですが,法律によって『差押えしなければならない』と決められているにもかかわらず,こういう発言に至るということは理解に苦しみます。

これは,10年くらい前の話なんで,まさか今はこういう人はいないと思いますが,人事異動で人が変わればどうなるかも分からないので,毎度の研修でもあえてこの部分にも触れているところです。

ちなみに,「おまえが払え」っていうのは,私も当時はトゲトゲしかったんで,思わず発してしまったんですよね。
みなさんは,こんなこと言ったらダメですよ。

今回,徴収率が上がらない要因として3つ挙げてきましたが,おそらくみなさんの部署や組織にもあてはまることがあるのではないかと思いますので,客観的な視点で振り返ってみてはいかがでしょうか



それでは,今日はここまでにしたいと思います。
次回の記事も楽しみにしていてください。


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[引用研修]
令和元年11月29日 須崎県税事務所管内地方税研究会 徴収事務研修会
『徴収事務について』~徴収率UPのための滞納整理の実務~

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