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うつと付き合う習慣

こんにちは。雇用支援員のサイトウです。


突然ですが、つい最近「うつ病」の診断を受けました。
原因はよくわかりませんが、周りから見ても時折おかしな様子だったようです。


自分でもなかなか納得できず、致命的な障がいになるものもないので、お薬を飲みながらいつもどおり仕事を続けています。



今日なライオンさんの「日々の大切な習慣」という企画を見つけたので、うつになってから心がけている、わたしの大切な習慣を書いてみたいと思います。

よかったら最後までお付き合いください。


習慣その1 通勤ルートの確保

うつになって最初にしんどくなったのは、仕事に行けないことでした。朝起きても(だいたい早朝に目が覚めます)体が鉛のように動かず、シャワーに入るのもやっとという感じでした。

一番しんどかったのが通勤です。普段は地下鉄通勤なのですが、地下鉄に乗ると自然と涙が出るくらいの苦しさで、何度か途中下車しました。
「出来れば逃げたくない」と思いながら、様々な工夫をしましたが、やっぱり乗るのは大変でした(工夫については下の記事をご覧ください)。

代替手段を探してみると、家から少し歩いた先に職場近くまで出ているバスがありました。到着駅も職場からは少し遠いのですが、トータルでも30分くらい。乗車時間を含めても1時間もあれば出勤でき、地下鉄に比べると倍時間がかかってしまいますが、幸い(?)早朝覚醒気味なので、運動にもなるので今はそのバスを使って出勤しています。
お客さんも少なく、乗車時間に読書やマインドフルネスができるのでとても良いです。



習慣その2 自分を褒める時間

うつの診断を受ける少し前から、職場でミスや記憶違い、言葉がすぐに出てこないなどの困りごとが出てきました。周りからも心配され、それでも仕事がしたい自分はメモを事細かに取ったり、名刺アプリを入れて相手の顔の特徴を文字に起こしたりしていました。こうした困り感を専門的には認知機能の低下などと表現しますが、実感としては「いろいろなことを考えすぎて、聞かれたことに対しての答えがすぐに検索できない」といった感じです。

仕事のミスが起こるとしんどいです。「またやってしまうのではないか」とか「あいつは出来ないやつだと思われたらどうしよう」とか、そんな不安がぐるぐるして、悪循環になり、またミスを誘発してしまいます。

そこで、毎日夜に自分を褒める時間を作ることにしました。最初は手帳に一行、今日頑張ったことや嬉しかったこと、誰かに評価されたことなどを書いて悪循環を断ち切ります。ただ、最初は書いていたのですが、疲れで動けないこともしばしばあり、今は寝る前に頭の中でやるようにしています。一人で考えるといつの間にかネガティブ思考にすり替わることもあるので、妻に話し相手になってもらうこともあります。



習慣その3 読書と勉強

好きなことはできる時にとことんやる。これが大事だと感じています。
非定型うつは仕事はできず好きなことはできる等と言われますが、わたしのうつは好きなことも出来なくなります。なので薬が効いているときや、日によって調子の波が上向きな時に、とことん好きなことをします。
多くの人は行動によって起こるストレスには注意を払いますが、行動しないストレスにはあまり着目しません。出来るときに行動することで、ストレスの軽減、充実感や達成感の醸成につながるのではないかと考えています。

ちなみに、最近読んで面白かった本は『サピエンス全史』と『銃・病原菌・鉄』です。どちらも人類の歴史を追う歴史書ですが、進化生物学の観点から書かれていることもあり、非常に興味深かったです。うつ病が古代からなくならないことも、進化上有利な可能性があるのかもしれないと感じます。



おまけ(これから習慣にしたいこと)

「やらない人は道具から準備する」という言葉も聞いたことがありますが、体調をよくしたい(そして痩せたい)という思いで、ランニングを始めようと思い、ランニングシューズとウェア、ハーフパンツを買いました。元々走ることは好きなので、いつまで続くかはわかりませんが、これも習慣化したいと思います。痩せるぞ~。



最後に、約30年前にアメリカでメアリー・エレン・コープランドさんという方が開発したWRAP「元気回復行動プラン」というものを紹介したいと思います。WRAPのA(Action)を「行動」と和訳された方が素晴らしいなと感じます。基本的にうつは休めと言われますが(もちろん一定期間の休息は必要です)、前述したように行動しないストレスも多分にありますし、行動しないことが悪循環にも繋がると感じます。元気に行動するための工夫という意味で、様々なツールを「道具箱」に入れておくという考え方は、うつ当事者にとって非常に大切だと感じました。

WRAPは「長年にわたってさまざまな精神的な困難に対処し、元気に生活を楽しむための努力をしてきた人々によって開発され」※1 たそうです。そして「現在の状況を自分なりに改善したい、あるいはもっと人生を楽しみたい」※1 という人に役に立つとされています。この先人の知恵であり、未来志向の考えと手法を学ぶべく、わたしも来月初級ワークショップを受けることにしました。興味のある方、是非一緒に学んで習慣化してみませんか?

最後はWRAPの宣伝みたいになってしまいましたが(笑)元気に行動するための習慣を、これからも探しながら過ごしたいと思っています。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。




-引用-
1. M.E.コープランド著・久野恵理訳『元気回復行動プラン WRAP』道具箱,p4,p7.  https://www.comhbo.net/?p=3902 (売り切れ)


#日々の大切な習慣

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