サイトウショウタ

「世界はなんていうかもうちょいハッピーでいい」 雇用支援員(Employment …

サイトウショウタ

「世界はなんていうかもうちょいハッピーでいい」 雇用支援員(Employment Specialist) (精神保健福祉士/公認心理師/ジョブコーチ/保育士/2級FP技能士)/一般社団法人ユアセル運営スタッフ

マガジン

  • 鬱な日

    マガジンをまとめてZINEを出したいと思っています。 無料で読める記事なので、今のうちにどうぞ。

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自己紹介

noteを書かれているクリエイターさんの多くは、自己紹介をピンで止めていると最近知りました。 遅ればせながら自己紹介します。なんだか前略プロフみたいになりそう(世代がバレる)。 名前はサイトウショウタです。本名です。同姓同名の俳優さんや、カヌー選手がいるので、検索時はカタカナかand就労支援をつけてもらえると見つけやすいです。 札幌で生まれ、札幌で育ちました。引っ越しは3回。うち2回は実家です。母は今恵庭に住んでいるので、帰る実家はありません。 運動が苦手で、でも本は

    • 「うつ」っていったい何なの?

      こんにちは。サイトウです。 わたしの病気であるうつ病。ふと「これってどういう病気なんだろう」と思うときがあります。 巷やインターネットにはうつに関する情報があふれています。でもちょっと動けとか、とにかく休めとか、治療の仕方もはっきりしない。 もちろん精神疾患は他の疾患と違い、患者の主観的状態が主な診断基準となるため治療法もひとつではないでしょう。ただ、自分が付き合っていく病気のことはもっと知りたい。友達にはなりたくないけれど、同僚のような付き合いはしていかなければならない

      • 障害者手帳のはなし(札幌編)

        こんにちは。サイトウです。 今日は、精神障害者保健福祉手帳についてお話しします。 申請の流れや利用できるサービスなどをお伝えしようと思います。参考になれば幸いです。 ひとつ注意なのが、今回は札幌市の場合で書いていますので、他自治体の場合は、そのホームページや各区役所に問い合わせてみてください。  (札幌市はコチラ) それでは、最後までお読みいただけると嬉しいです。 精神障害者保健福祉手帳とはまず「障害者手帳」とはなにか。厚労省は以下のように定義しています。 社会参

        • never mind the books2024の感想と【書評】鈴木彩可『ひとんちのかぞくの夏』

          こんにちは。サイトウです。 10月6日(日) テレビ塔2Fで行われたnever mind the books 2024というイベントに行ってきました。 主催者によるとこのイベントは「札幌のZINEやそれを取り巻くカルチャー・コミュニティを通して、異なる価値観をもつジャンルの人々がまだ不完全な実験的アイディア・表現を持ち寄り共有すること」を目的としているそうです。なんて素晴らしい・・・。 また、入り口ではこんな注意書きも配られていました。 まさに以前記事にした、安全でい

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        • 鬱な日
          8本

        記事

          キャリア教育と居場所-遊び場、余白の少ない現代で-

          「居場所づくり」 最近わたしが取り組んでいるテーマです。 居場所の定義は様々ですが、だいたい一致しているのは「安心」とか「自分らしく居られる」とか、そういった場所が居場所といわれているようです。 今回はそうした居場所について、わたしが考えていることや感じていることを書いてみたいと思います。 居場所の定義居場所とは「自由な場」「休息、癒し、一時的な逃避の場」とその定義は様々です ※1。居場所の重要性に対する認識は年々増し、子ども家庭庁は令和5年12月に「こどもの居場所づ

          キャリア教育と居場所-遊び場、余白の少ない現代で-

          【1000字書評】佐藤友亮『身体的生活 医師が教える身体感覚の高め方』

          【概要】  人間の身体感覚について、血液専門医の著者が西洋医学的知識と東洋的な感覚を統合させて説明する医学エッセイです。キーワードはチクセントミハイの「フロー理論」となんと「合気道」。前半部分はフロー理論とセルフイメージの重要性や「ゾーン」に入るための準備について、後半は著者の経歴と合気道から得た学びや気づきについて書かれています。豊富な実例や引用で、これから起こりうる様々な出来事に対応する術を教えてくれる良書です。 【感想】  感想として、まずチクセントミハイのフロー理論

          【1000字書評】佐藤友亮『身体的生活 医師が教える身体感覚の高め方』

          鬱とお金

          お金がないと鬱になるのか、鬱だからお金がないのかわからないが、とにかくお金と鬱は強い結びつきがあるように感じている。 妻には「鬱のせいにするな」と言われるが、軽躁状態の時は買い物が止まらなくなり、気づいたら財布がすっからかんになっている。 たとえばXで見たAmazonの積読用ブックスタンド、これなんか、買ったら本を買う頻度が増えるに決まっているのに、2台も購入してしまった。 鬱とどこまで関係があるのかもちろんわからない。鬱のせいにしようと思えばできるし、自分の浪費癖だと

          鬱と身体

          起き上がれない。 一歩エイっと踏み出せばがんばれそうなんだけれども、それができないことがある。 「めんどくさい」を鬱のせいにしていいものなのかはわからないが、これから始まる一日のことを考えると身体が鉛のように動かない。 こんなとき「ああ、身体と心は繋がっているんだなあ」と思う。 『内臓とこころ』という本がある。解剖学者の三木成夫氏が書いた本書には、身体と心が不可分な関係にあることが医学的、そして哲学的知見から書かれている。 宇宙(天体)のリズム、季節感などといった環境要

          動き、人に会い、対話する

           VUCA(ブーカ)という言葉が、主にビジネスの業界でいわれるようになって久しい。Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字を取った、先行きの見えない現代を表す言葉だ。  リーマンショックから震災、新型コロナウィルス、戦争と次から次へと私たちの生活を脅かす出来事が起きている。仕事もハタチそこそこで想定したキャリアのまま、定年を迎える人などいないだろう。曖昧さに耐える力をネガティブ・

          動き、人に会い、対話する

          セーファースペース より安全な居場所へ

          こんにちは。サイトウです。 9月になって北海道は少し涼しくなりました。皆さんいかがお過ごしでしょうか。 今日は、最近関心のある「セーファースペース」について少し考えてみたいと思います。 最後までお読みいただけると嬉しいです。 セーファースペースとはセーファースペースとは何か。堅田(2021)によると「差別や抑圧、あるいはハラスメントや暴力といった問題を、可能な限り最小化するためのアイディアの一つで、「より安全な空間」を作る試み」※1と定義されています。 堅田さんの著書

          セーファースペース より安全な居場所へ

          第51回日本職業リハビリテーション学会島根大会に参加して

          こんにちは。サイトウです。 8/23、24に島根の松江テルサを会場に行われた、日本職業リハビリテーション学会(通称:職リハ学会)に参加しました。 北海道から島根。長旅でしたが、普段オンラインで交流している方々とお会いできたため、とても実りのある大会でした(観光もしました)。 大会の様子について、わたしの参加した部分が中心にはなりますが、少し振り返りたいと思います。 よろしければ最後までお読みください。 一日目 研修基礎講座(作業評価の基本:観察のポイントから支援へ

          第51回日本職業リハビリテーション学会島根大会に参加して

          鬱のちくすり

          調子が良いなと感じる日が数日続くと「もう薬飲まなくてもいいかな」と思うことがある。 実際にそうやって何日か断薬をしたことがある。 最初は好調でも、もちろん長くは続かない。世界が曇った気がして、空も、人も、ぜんぶにもやがかかった感じになる。ずーんと頭が重くなり、声や音が倍くらい大きくなる。 吹奏楽部だった頃先輩によく「1日吹かなかったら取り戻すのに3日かかる」と言われたことを思い出す。1日飲まなかったら、取り戻すのに3日 かかる。 もちろん不調には色々な理由がある。スト

          不登校という経験

          こんにちは。サイトウです。 わたしの所属団体、一般社団法人ユアセルではフリースクールをやっています。実はわたし自身も中学2年生から卒業まで不登校をしていました。 その頃の経験を今語ってみるとどうなるのか、不登校の子がいる親御さんや、不登校を今現在経験しているお子さんに何か感じていただけるものがあればよいなと思ったので、少し書いてみたいと思います。 よろしければ最後までご覧ください。 わたしの不登校経験 学校に行けなくなった理由はよく覚えていません。ただ思春期真っ盛り

          不登校という経験

          札幌 9/23(月・祝)支援者交流会のお知らせ

          こんにちは。雇用支援員のサイトウです。 今回はひとつ、お知らせがあります。 医療や福祉、教育、司法、産業などジャンルを問わず、支援者が元気になるための交流会を開催します。 札幌に来られる方限定ではありますが、若手の職員向けに、何かできることはないだろうかと考え主催してみました。 ちなみに開催場所であるTakubiのお店はこんなところです。 落ち着いた雰囲気で、まったりできます。 今回、この交流会を企画した目的は2つあります。 ①支援者のバーンアウト(燃え尽き)予

          札幌 9/23(月・祝)支援者交流会のお知らせ

          書き続けることの難しさ

          最近、なかなか更新できずにいます。サイトウです。 書くネタがないわけではないのですが、意欲というか、書こうという気になれません。 もともと書き続けることは得意ではなく、日記なんかも続いたことはありませんでした。 でも人の日記を読むのは好きです。最近、古本屋さん百年の『百年の一日』という本を読みました。 東京吉祥寺にある古本屋百年がオープンしてから軌道に乗るまでの日記なのですが、日々の出来事とそれについての店主の喜怒哀楽が表現されていて、とても良いなと思いました。 読

          書き続けることの難しさ

          鬱と夜

          夜を味方につける。鬱はこれが非常に難しい。 サカナクション『さよならはエモーション』の歌詞に「僕は夜を乗りこなす」という一節がある。このあとに「ずっと涙こらえ」と続くのが、鬱の辛さを物語っている気がする。 夜は孤独だ。思考がぐるぐるし始めると、たいていネガティブなことを考える。 幸い睡眠導入剤をもらっているので、その思考が長続きすることはそうない。それでも、自分はこのままでいいのだろうかとか、明日への不安に思いを巡らせる。 鬱は自分自身に矢印が向く病気な気がしている。