見出し画像

【第6話】蜂の巣退治。という遊び

 小学生の頃、僕は蜂の巣を見つけると、ついついちょっかいを出したくなる衝動に駆られて、何度かとんでもない目にあった事もある。僕のそんな衝動は、蜂にはとんでもなく大迷惑極まりないことだ。雨の日も晴れの日も関係なく毎日せっせと巣作りに励み、ようやく完成か、みたいなタイミングで、仲間や子供を守り育てる大切な場所を全て、一瞬で壊され全てを失うのだから。もはや僕は悪魔と呼ばれても過言ではない。
 蜂の巣を見つけると棒で突いて壊す、と言うとんでもない命を粗末にする悪ガキだった。もちろんその代償も痛いほど受ける。そういう経験を散々積んだお陰で、今では蜂一匹殺せない身体になってしまった(というくらいに反省している)。

ここから先は

910字

【週1配信】終戦間もない混沌とした時代に愛媛県の禅寺に生まれたシタール奏者伊藤公朗。昭和初期の田舎での自給自足的な暮らしをした幼少期、実家…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?