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「コレハタナイト」【時間・場所に縛られない働き方の最前線】〜人生100年時代の働き方を考える交流会〜第2回

人生100年!?長寿化に伴って働く期間も長くなれば、人生のいろいろなステージで働き方も変わるーそんな時代の空気の中で、「パラキャリ」、「フリーランス」、「リモートワーク」など、多様な働き方に関わるキーワードが注目を集めています。
多様な働き方について知りたい人が増えているなら「これからの働き方=コレハタ」に関する情報発信&交流促進やろう!と、コワーキングスペースOBPアカデミアが始めたのが本企画です。 毎月1回の継続開催で、毎回さまざまなゲストを迎え、参加者とともにコレからの働き方を考えていきます!  

2019年7月31日開催の第2回のテーマは「時間や場所に縛られない働き方の最前線」

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 働く時間や場所がどんどん自由になっていくコレから。決まった時間にオフィスへ行くことなく、自分の好きな時間に好きな場所で働けたなら、と一度は考えたことがある方も多いのではないでしょうか。 今回は一足先に自由な働き方を実現しているコデアル株式会社の山本茜さん、K.S.ロジャース株式会社代表取締役の民輪一博さんをゲストにお呼びしました。
リモートワークのメリット・デメリットや、実現するために守っているルール、柔軟な働き方に関する制度を整備することで、どれほど求人に募集が来たかなどをたっぷりと解説。その後、参加者の間で出た質問や感想をお二人とシェアして交流を行いました。 

■第一部 「「個人に仕事を合わせる世界を作る」、コデアルの取り組み」

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イベントの第一部は、山本さんに会社の事業内容について説明いただいた後、リモートワークで働く上で大切にしているルールや、メリット・デメリットをお話しいただきました。
山本さんは、3年間メーカーで務めた後、「自由に働きたい」という思いから、働き方を模索し、現在コデアル株式会社で業務委託という形でセールスチームに所属しています。
コデアル株式会社は「働くをもっと自由に」をモットーに、リモートワークや副業に特化した人材会社。長期の案件をメインに取り扱っており、求職者の85%が出社の義務がない完全リモートワークを希望しているそうです。職種はIT系がメインのものの、事務や経理といった一般職も最近は増えつつあるとのこと。 

そんなリモートワークを運用するうえで欠かせないのは徹底した運用ルールとコミュニケーション
業務ではツールを使い、日々の業務をオープンにしてタスク管理を行うほか、ビデオ通話を使ったミーティングや、半年に一度は社員同士で集まる機会を作るなど、意図的にコミュニケーションを図っています。相手に会えない分、意思疎通の工夫と配慮が必須。実際のノウハウをコデアル株式会社の愛宕代表がnotoで発信もされています。

山本さん曰く、リモートワークのメリットは「ライフスタイルのデザインができる」こと。自分の住みたい場所に住む。家族など共に過ごしたい人たちのライフステージに合わせて、スタイルを変化させ易いことは利点だと解説。
また「生活コストを抑えることができる」こともメリット。交通費があまりかからないのはもちろん、地方で働く方も多いく、家賃などが下げられるうえ、自宅にいる分自炊等で食費も抑えることができます。そのため、健康にも一役買っているともお話されていました。
一方でデメリットとして強調していたのが「孤独になりやすいこと」。どうしても人と話す機会が減ってしまうため、コワーキングスペースの利用など、意識して人と話す機会を作ることが大切と締めくくられました。 

 ■第二部「応募者年間700人、求職者が殺到する会社の働き方とは」

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 第二部は民輪さんが登壇。学生時代に起業、現在、K.S.ロジャース株式会社は世界中に50名の社員を抱えており、そのほとんどがエンジニアのリモートワーカーだと言います。
ビジョンは「時間や場所に縛られない働き方の文化作り」と、関西からユニコーン企業をつくるサポートをするために、資金面ではなくプロダクト作りに特化した「スタートアップスタジオの実現」の2軸。特に働き方の文化作りにおいては、ノウハウをためて提供すべく、率先して様々な仕組みを取り入れて試しているとのこと。 

そんな同社の就業規則ですが、「完全なる自由の保障」を掲げ、働く場所は問わず、勤務時間はもちろん副業も自由(自分で会社を作っても良い)、さらに社内で許可さえ取れば本業以外で社内のノウハウを利用することも可能です。そのため、年間700人の応募があるそうで、「働き方の自由度を高め副業などを認めると、大企業などで働く優秀なメンバーが集まりやすい」とお話しされていました。
一方で、自由には責任はつきもので、その分評価についてはアウトプット(成果)を重視しているといいます。

 気になるリモートワークの運用についてですが、ルール作りに力を入れ、業務フローをまとめた徹底したREADMEの作成や、日報を導入し、どんな業務をどのくらいこなしたのかを管理しています。 
また、コミュニケーションについては気にかけているという民輪さん。基本的に業務上はメールなど文面のやりとりが多いため、簡潔さを求めるのはもちろん、意外にも顔文字や絵文字などで感情を表すことが大切だといいます。というのも文章だけだとどうしても冷たい印象になり易いため。特にミスの指摘等になると、必要以上にキツく伝わりやすく、社員を萎縮させてしまうことが多かったという経験からでした。 

とはいえ、これほど仕組みづくりをしても、メンバーが増え会社の成長するとひずみが生まれてしまうため、新しい方法を常に試し、PDCAサイクルを回すことが大切だとまとめました。
ちなみに、民輪さんの挙げるリモートワークのメリットは「クオリティ・オブ・ライフ」の向上。先述の山本さんの発言と同じく、無駄なコストの削減や自分の望む生活スタイルを選べることによる人生の質の高まりは間違いないと断言されました。
一方、デメリットは「仕事のOn/Offの境目が曖昧になりがち 」であるため、自分自身のコントロールが重要になる点。また地方に住むとどうしても情報感度の鈍化が発生し易いとのこと。最先端の情報は東京などに集まるため、地方で働いていると手に入る情報は少なくなってしまいます。そのため民輪さんは、ネットで見かけた有益な情報を社内で常に共有し、少しでもメンバーの感度を上げられるように工夫しているそうです。

  ■第三部 参加者同士で質問や感想をシェア

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 お二人のお話のあと、質疑応答のまえに参加者同士で意見を共有。短い時間にも関わらず、なかなか話が尽きず大いに盛り上がりました。
その後、参加者はあらかじめ配られていた付箋に感想や質問を書き、これまでの話がまとめられた模造紙にペタリ。

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それを見ながらお二人に質問に答えていただくというスタイルで進行しました。

 「リモートワークでどのようにセールスの仕事をしているか」という質問に答えたのは山本さん。「あらかじめ、会社に訪問するのではなく、ビデオチャットなどで打ち合わせを行うと伝えておくことで、クライアントも納得してくれます。特に地方は人材不足なので、受け入れてくれる企業も多いです」と回答。
また「評価はどのようにされているのか」という質問には「会社側と従業員の間の期待値コントロールに気を配り、頑張りは数字に見える形にしています。そこで目標が達成できていれば評価されます」と答え、リモートワークでも納得感をもって働いていると話していました。 

一方民輪さんには「リモートワークだと、社員が悩みを抱えた際解決できるのか」という質問。「社員が増えたことで私に直接話せない雰囲気もでてきているので、間に人事のような役割のメンバーを入れて、カバーしてもらっています」と明かしました。
また「評価基準はどうしているか」という疑問には「私がCTOとしてやってきた中で、大切だと思った34項目を挙げ、どれくらい達成できているかで評価しています。とはいえ、技術職向けの評価基準となっているので、今後セールスやバックオフィスを行うメンバーが増えた際は、新たに基準を作ろうと思っています」と答えていました。  

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 お二人が共通して強調していたのが「環境に甘えずに自己管理を行うことが必要」、「自由と責任は表裏一体」、「運用するなら徹底したルールを」の3点。
やはり自由な働き方をするうえで、これらは欠かせないポイントとなりそうです。 自由の度合いは人それぞれ。そのためフルリモートが向いている人がいる一方で、「自分は週に一度はオフィスに行きたいかな」という人もいます。自分にとってベストなバランスを見つけていくことが重要だと感じました。 

イベント参加者の男性は、「実は、このイベントがきっかけでリモートワークという単語を初めて知りました。仕事柄、エンジニアやデザイナーを目指す学生と関わる機会が多いので、働き方のヒントとして伝えていきたい」と、イベントに満足されていたようでした。
また、大阪市内で働いている女性の参加者は、「地元が九州なので、将来的に地元で働ける可能性もあるのかなと思うとちょっとわくわくしましたね」と、これからの働き方に対してヒントを得たようでした。 

終了後は、登壇者・参加者入り乱れての大交流会。心ゆくまで語り合う夜となりました。

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次回は、8月29日(木)。 「副業解禁企業に学ぶ! 働きやすさの追及とリアル」
ロート製薬株式会社人事部の蔵方佑介氏、さくらインターネット株式会社人事部の奥畑大介氏をゲストに迎え、働きやすさを実現するための取り組みや、その中で感じたメリット・デメリットなどリアルなお話を伺います。 

コレハタの夜はまだまだ続きます。興味のある方はお気軽にご参加ください!

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登壇者プロフィール

■民輪 一博
K.S.ロジャース株式会社代表取締役
株式会社花形取締役CTO

学部生時代にスタートアップに従事、一人でAndroidとAPIを組み上げ事業売却を経験。
大学院一回生にて学生ベンチャーを立ち上げ、エンジニアリング領域を中心に幅広い分野に従事。
大学院卒業後学生ベンチャーを売却し、AI系スタートアップに参画、R&D、コンサルティング、セールス、メディア構築などを経験後、2017年12月にK.S.ロジャース株式会社を立ち上げて独立。

エンジニアが最もパフォーマンスを発揮できる働き方の文化を作るため、自分自身、複業や時間や場所に縛られないロールモデルとして複数社に外部CTOとしても参画。また、東京一極集中になっているIT文化を地方に作るために関西を中心としたエンジニア採用/開発チーム構築などのコンサルティングなどを行う。0→1から1→100へと新規事業の起ち上げからスケールの所まで様々事業に携わっており、株式会社ZEEDにもK.S.ロジャース株式会社として出資を行い、関西でのスタートアップエコシステムの構築をしようとしている。

■山本 茜
コデアル株式会社 セールスチーム
合同会社achicochi 共同代表

大阪大学外国語学部を卒業後、日系メーカーで3年間勤務したのち、複数の仕事と拠点を持つライフスタイルを実践するため、2017年に複数の仕事を並行させる働き方を始める。
2018年「働くをもっと自由に」をビジョンに掲げるコデアル株式会社にジョインし、現在はセールスチームでリモートベースの即戦力求人を募集する企業への対応を担当している。

また、合同会社achicochiを2019年2月に共同創業し、場所と時間の自由がある働き方を実践する人のためのサービス提供を進めている。2019年9月に京都・上桂にて自社運営のコリビング施設「苔香居コリビング」をオープン予定。

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コレハタ第2回に参加者としてお越しいただいた新しい生き方・働き方をテーマに活動をされている企業や団体のみなさま

1.プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会
独立して活動するプロフェッショナルや、 企業に属しながらキャリアを複線で築くパラレルワーカーの有志が主体となって設立された、 フリーランスによる、フリーランスのための、非営利団体です。

2.キャリアコンサルタントグループ wellbeing
メンバー25名(2019年6月現在)からなるキャリアコンサルタント勉強研修会で、毎月テーマを決めて自己研鑽に励んでいます。
今春の働き方改革の「柔軟な働き方検討会議」のテレワーク促進や兼業副業の認めを受けて大きな働き方の転換期に差し掛かっている中、我々キャリアコンサルタントは非常に大きな社会的な使命を担っていると思っています。
様々な社会的課題と向き合い、自分たちの知識の幅を広げ、自分たちの社会への価値観を磨いていかなければなりません。
それぞれの社会的な背景やスキル、知識をキャリアコンサルタントで共有し支援の力の幅を増やしていく機会を作っていきたいと思っています。
メンバーには、企業人事、企業研修担当者、看護師、社会福祉士、元CAの接遇講師、人材派遣業勤務、フリーランスなど多彩です。

3.株式会社クラウドワークス
「"働く"を通して、人々に笑顔を」というミッションを掲げ、インターネットを活用した時間や場所にとらわれない個人の新しい働き方を浸透させるために、日本最大級のクラウドソーシング「クラウドワークス」を中心としたサービスを展開している会社です。
関西拠点は3年前から進出しており、現在11名体制となっております。

4.NPO法人Co.to.hana
デザインで課題解決に取り組むNPO法人です。たくさんの問題を抱える社会の現状に対して、課題の本質を探り必要に応じた解決方法で明るい未来をカタチにしたいと思っています。デザインには、人に感動を与える力がある。社会にムーブメントを起こす力がある。人を幸せにする力がある。デザインの力を信じ、個人、団体、企業、行政のみなさまと力を合わせ、地域や社会、世界の課題解決に取り組んでいきます。
   
Co.to.hanaにはクレドが7つあります。その中の1つが「幸せな働き方を追求する」です。関わる人たちの想いをカタチしていくために、スタッフ一人ひとりの想いも同じくらいカタチにしていきたい。そう考えています。

5.ハタラキカタソニック実行委員会
ハタラキカタソニックとは、関西で働き方について自由に、刺激的に語り合うための「フェス」として昨年(2018年)より開催しています。
ほぼ口コミのみで100名以上を集客し、有名スピーカーから企業の現場で働く方まで様々な意見と経験を共有出来ました。今年(2019年)も9月28日(土)に大阪で開催します。

6.さくらインターネット株式会社
情報サービス業として長い社歴を持ち、複業を認める関西の有名企業の一つ。
性善説をもとにブランドメッセージでもある"やりたいことをできる"に変えるため、働きやすい環境を提供している企業です。さぶりこと称し様々な制度をパッケージとして展開されています。

7.THE GUILD OBP
コワーキングスペース「OBPアカデミア」の会員であり、日頃からこの場を活動拠点としているWeb系フリーランスの有志メンバーを中心として発足しました。
システムエンジニア、デザイナー、webデザイナーなどメンバーそれぞれの得意スキルが異なるため、それぞれがフリーランスとして独立しながらも、チームとして協力し合う形で協働されています。まさにこれからの時代の新しい働き方のスタイルを実践されています。

8.大阪ものかき隊
OBPアカデミアから誕生したライターのためのコミュニティ
一人での活動が多いライターさんの多くが感じる「お仕事のちょっとした相談がしたい!」「未来のためにスキルアップしたい!」「同業の仲間と息抜きできる場が欲しい!」といった悩みや課題に寄り添いながら、ワイワイと交流できるコミュニティーをめざし活動しています。
プロのライターや編集者による指導や取材やライティングの案件の紹介などをコミュニティ内で行なっています。

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OBPアカデミアについて
大阪ビジネスパーク活性化を目的に誕生したコワーキングスペースです。
合計155坪の空間に約1400冊の蔵書を誇るライブラリー、カフェラウンジ、さらに4つの会議室を持っています。
自宅と職場以外のもう1つの居場所「サードプレイス」がコンセプト。
仕事、交流、勉強、くつろぎ、読書などの様々な目的で利用されており、来館者は年間約5万人に上ります。
またセミナー・イベントの実施回数は全国屈指で、年間1000回以上の「学びの場づくり」を会員様・専門講師と共に実現しています。
スペース運営を通し、生き方や働き方の提案、新たな学びとの出会い、人や組織間の新たな繋がり、ビジネスコラボレーションなどを生み出すサポートを行なっています。
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撮影   THE GUILD OBP 今井 剛
ライター 大阪ものかき隊  あかぎ あおこ 


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人生100年時代・超高齢社会・AIなどの技術発展、今社会に大きな変化が訪れています。働き方・生き方の確固たるモデルケースは無く、それぞれが考え創り出す必要があります。 多様なゲストをお招きし、人生を主体的に考えるキッカケを提供するイベントのレポートをアップしています。
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